ヴィットリアから新しいレーシングタイヤCORSA PRO登場｜Vittoria

Bicycle Club編集部

2023年05月06日

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5月6日、イタリアのタイヤブランド「Vittoria（ヴィットリア）」から新製品が発表された。マチュー・ファンデルプール（アルペシン・ドゥクーニンク、オランダ）はじめ、プロ選手がプロトタイプを実戦で使い、多くの勝利をつかんでいるというヴィットリアの噂の新タイヤ「CORSA PRO（コルサプロ）」がジロ・デ・イタリアの開幕に合わせて正式に発表された。メーカー発表によると雨天時のグリップと耐パンク性能を強化しながら、さらに転がり抵抗を軽くしているという。

今回、コルサプロシリーズとして、チューブレスレディとチューブラーが登場。このほか耐パンク性グリップ性をアップしたCORSA PRO CONTROL（コルサプロコントロール）のチューブレスレディモデルも同時に発表された。

転がり抵抗が12％低減、重量も４％軽くなったコルサプロ

コルサプロはグラフェンとシリカを使ったコンパウンドにより、さまざまな路面コンディションでのスピードと信頼性を確かなものにし、究極のコントロールを実現している。さらに実績のあるコットンケーシング素材を使用しながらも、新しい加硫工程により、トレッドとケーシングを一体成型することで、いままでのコルサのようなトレッドとケーシングの継ぎ目がなくなっているのが特徴だ。

（左）従来のコルサ、ケーシングの上にトレッドを接着していたため継ぎ目がある。（右）新しいコルサプロでは新しい製法によりケーシングとトレッドが一体化している。なおチューブラーバージョンは従来のトレッドとケーシングを接着する構造を継承している。

マチュー・ファンデルプールやワウト・ファンアールト（ユンボ・ヴィスマ、ベルギー）といった、次世代のライダーの乗り方に対応したレース用ロードタイヤとして仕上がっている。

新旧のスペックを比較すると、チューブレスレディで転がり抵抗が12%、耐パンク性能が18%アップ、さらに重量も４％軽くなっている。一方チューブラーでは転がり抵抗を14%、耐パンク性能を7%アップ、さらに重量も４％軽くなっている。

筧五郎が国内最速試乗レビュー「乗っていて楽しいタイヤ」

今回、国内最速で試乗した筧五郎さんもその走りの軽さとグリップによる安定感に「いままで乗ったタイヤとは格段に違う」と驚きを隠せない様子だった。

「このタイヤはまさにビットリアが世界シェアを取りに来たタイヤだと思った。選手が欲しいタイヤを作ったんだなと。日本のサーキットコースのように路面のいいところでももちろんだが、ヨーロッパのような悪路に行ったほうがより楽しく乗れるタイヤだと思った。今回、チューブレス仕様でテストしてみたが、まるでチューブラータイヤのようにタイヤサイドの潰れをうまくいかせるタイヤだ。タイヤをつくぶす感覚がわかりやすく、丸く戻ろうとする。コーナーでもタイヤがうまくつぶれてくれ、力を逃がしてくれる。ムニューって動いて、ムニューって戻ってくれる。まるで上質なパン生地みたいな感じだね。サイクリングするなら28Cだけど、レースするなら26Cをおススメしたい」