初の離島開催！　山陽建設佐木島ロードレースでレオネル・キンテロが初勝利｜JCL

Bicycle Club編集部

2023年07月10日

7月8日（土）、「三菱地所JCLプロロードレースツアー2023　山陽建設佐木島ロードレース」が、広島県三原市の佐木島で行われた。今回はJCL初となる離島での開催で、地元チームのヴィクトワール広島のレオネル・キンテロが優勝。以下、プレスリリースよりレースレポートをお届けする。

JCL初となる離島での開催、地元チームの優勝で会場が沸く

「佐木島」は広島県三原市に属する人口約640人の島。JR新幹線三原駅から近い三原港経由で渡航すれば20分ほどで到着する便利な立地だ。プロ選手やホビーレースに参加する選手たちは当日の朝に船で現地入りするなど、ツーリズムも感じながら大会参加を楽しむ姿がみられた。

島一周10.5kmの公道コースを使って、プロレースの前にはサイクリングの他、ビギナー、エキスパートの2クラスのホビーレースを実施。100名を超える参加者がレースを楽しんだ。

午前10時40分からはじまったプロレースには最大6名編成で9チーム（51名）が参戦。10.5kmを10LAPする105kmで行われた。
ホストチームのヴィクトワール広島が最前列に並ぶと、オレンジのチームグッズを手に観客が盛り上がる様子も見られた。

レースを最初に動かしたのは久保田選手（ヴィクトワール広島）と鎌田選手（VC福岡）。しかし、平坦基調のコースに大きなリードを奪うことなく吸収されるとエスケープを試みたい選手たちが活性化した。

島の外周は狭い道も多く、45km/hを超えるハイスピードな展開に。この掛け引きにプロトン後方では分断と復帰が繰り返された。次第にまとまった人数がプロトンを抜け出す展開に変わると、5周目には18名のリーディングループが形成された。

全チームが1名～4名を逃げにのせている事から、プロトンとは30秒、40秒とギャップが広がる展開に。ここに一番多く選手を送り込んだのはキナンレーシングチームの4名。他は3名が3チーム、2名が1チーム、1名が4チームという構成だ。周回賞でのスピードアップはあるものの、この大きなグループは崩れぬまま後半戦を迎えた。

レースはゴールまで1時間を切るとリードメンバーの中で人数を多く送り込んだチームが盛んに抜け出しを図る。鎌田選手（VC福岡）、カーター選手とダイボール選手（ともにヴィクトワール広島）、山本選手（キナンレーシングチーム）の姿が目立ったが、その後天候が雨に変わるとアクシデントが発生。補給所で西尾選手（さいたま那須サンブレイブ）ら数名、ラスト2周の下りでカーター選手を含む3名が落車し、各チームが主力メンバーを減らしてしまった。

一方先頭付近では、山本選手（キナンレーシングチーム）が自身の得意とする独走に持ち込もうと強いペダリングでリード。単独でラスト1周に入るとほどなくしてキンテロ選手（ヴィクトワール広島）がそれを捕えた。さらに数名がジョイントする流れでレースはクライマックスへ。ゴール前のホームストレートに横一線で現れたのは孫崎選手（キナンレーシングチーム）、キンテロ選手、小野寺選手（宇都宮ブリッツェン）、黒枝士揮選手（スパークル大分）。

この接戦を制したのはキンテロ選手。地元チームの優勝に会場のボルテージは最高潮に達した。

2位には単騎でリーディンググループを戦い抜いた黒枝選手、3位に谷選手のアシストを受けた小野寺選手のフィニッシュでレースは決着。キンテロ選手は今季待望の1勝を挙げ、ヴィクトワール広島にとっては地元優勝という価値ある成果となった。
また本大会の結果、ポイントランランキングリーダーは前回に引き続きキナンの山本選手がポジションをキープしている。