メキシコで日本人主催グラベルレース、第3回グローバルグラベルグアナフアトが開催!
坂本 大希
- 2023年07月28日
6月2日にアメリカのカンザスで世界的グラベルレースイベントのアンバウンドグラベルが行われた翌週、メキシコでは日本人移住者が主催するグラベルイベントが開催された。グローバル・グラベルグ・アナフアト(以下、GGG)と呼ばれる大会が今年で第3回目を迎える。主催の日本人、ヨウ・ヤマダより現地からレポートが届いたので紹介する。
メキシコ・グアナフアト市が舞台のグローバル・グラベル・グアナフアト
コロナ以前より高まるグラベル熱を契機に2021年から始まった本大会は、日本人のヨウ・ヤマダが移住した先のメキシコ・グアナフアト市を舞台に開催される。
今年で第3回を数える本レースの全長は52km。短く感じるのは当然で、その気持ちは参加者も同じ。2周じゃないの?との声が飛び交うが、その期待を良い形に裏切るのが獲得標高1200mとグラベル率100%のコースである。
急坂を上って下りてを繰り返し、舗装路を微塵も含まないコースは過酷さを極め、優勝選手でも3時間以上かかる満足度十分の負荷である。
それでもレース後の選手たちは最高だったと話す。それは坂を上がった先々にある雄大な景色と達成感にある。メキシコ現地人でも知る人ぞ知る古都グアナフアトのコースに舌を巻いたという。
主催の2人であるヨウ・ヤマダとFosforo Garciaが、第3回大会にして初めて出走した。Fosforoはレース中に転倒、自身のiPhoneが壊れるハプニングに見舞われたが笑顔でゴールしている。
今回の大会でもレッドブルなど多くのスポンサーの協力を得た。最大のスポンサーはシマノおよび3Tの卸バイクショップのBreakAway、主催のヨウも本大会前にオーナーGerardoAmpacunのバイクを手に入れて満足気だ。
また、大会優勝者にはシマノ105カーボンホイールが贈呈された。
また日系医療サービス専門事務所HANA(@hanalms22)のマッサージサービスも参加者にはうれしい。
オーナーのカナ中村先生(@mexikana85)が直々にイベントに駆け付けたが、なんとこの3日後に待望の長男を出産、凄まじいバイタリティを感じさせる。
そして想像以上に過酷な52kmを乗り越え、参加者たちは何とかフィニッシュラインにたどり着く。
ゴール後のコーヒータイム、からの主催自らバンド演奏!?
ゴール後は各々持ってきたコーヒーを交換したり(自転車をやるメキシコ人のコーヒーへのこだわりがすごい)ビールを飲んだりしばし歓談の時間が流れる。
しばらくすると、おもむろに日本人が数人詰めかけ、ヨウ・ヤマダがゴール後に合流。そして日本人バンド「フルカリエンテス」が野外ライブをはじめ、会場が音楽に彩られる。
レースそのものよりゴール後のドラム裏打ちのハイハットオープンで脛が完全に逝き、ボーカルギターで腹筋が攣り大変だったと主催のヨウ。
気が付いてみれば表彰式も終わり、走って演奏して駆けずり回った長かったはずの一日が終わりを迎えた。
今後も参加した選手は笑顔で帰ることができる本大会は、6月中旬に開催していく予定だ。このアットホームな雰囲気のGGGを、ぜひ一緒に体感してみてはいかがだろうか。
また、本大会は日本のニセコで開催されているニセコグラベルとパートナー関係にあり、ヨウ・ヤマダは本年2023年9月23-24日に開催予定のパナレーサー・ニセコグラベル・オータムライド2023に参戦予定だ。気になる人はぜひニセコでヨウ・ヤマダに話しかけてみてほしい。
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PROFILE
坂本 大希
元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。
元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。