鬼ベアリング対応ホイールが大幅拡大!|ジェイテクト
坂本 大希
- 2023年08月14日
愛知県に本社を置く株式会社ジェイテクト(以下、ジェイテクト)は昨年8月の発売から、圧倒的な回転時の抵抗の低さで瞬く間に話題となった「鬼ベアリング」を提供している。しかし、今まではマビックなど同ベアリングが利用可能なホイールは限られてきた。そんなベアリングが満を持してラインアップを拡充。型式が増え、市場のカートリッジタイプのホイールの約90%に適合できるようになった。
DTスイスやビジョン、ジップなど主要ブランドを網羅
これまでの型番は6902と6903の2種類。ここに赤枠内の5つの型番が加わり、合計7つの型番で市場にあるカートリッジタイプのホイールの約90%に適合する。なお、表内の数字はベアリングの使用個数を表す。リムブレーキの対応の幅も広がり、リムモデルを愛用しているユーザーにとっても朗報だ。
オリジナルの1/22以下という脅威の回転抵抗の低さ!
自転車専用に作られた軸受け(ベアリング)の能力を感じてほしい
今回のラインアップ拡充の発表を受け、改めてベアリング効果の実演をおこなった。下の写真がその結果で、黄色がオリジナル、赤がA社の軸受け、青が鬼ベアリングだ。横軸が経過時間で、縦軸が回転速度。青の鬼ベアリングの回転速度から、段違いに回転抵抗が低いことが分かる。
「自転車用の軸受けとして、他の自動車などの軸受けと異なり、“回転時の抵抗の低さ”という尖った性能の製品をつくりたいと思いました。耐久性がその点でトレードオフになる可能性を感じていましたが、最終的にはそこも高水準でした。プロチーム(マトリックス・パワータグ)の選手に練習も含めて1年間使用してもらった後のベアリングの性能をテストしたところ、新品時と同じ水準の回転抵抗のレベルを維持できています。また、ベアリング自体にも全く問題なく、普通の使い方をしていればメンテナンスフリーともいえるくらいです」と担当の藤原英樹さんは語る。
いざ実走! 鬼ベアリングのホイールは止まらない?
説明だけでは終わらない。実際に多摩川沿いで鬼ベアリングを使用したホイールを実走した。
ワイズロード川崎 店長 奥平総帆さん
鬼ベアリングを実際に販売もしているワイズロード川崎の店長、奥平さんに実走を踏まえた感想を聞いた。
「とにかく前に進もうとする。普段乗っているバイクで踏み止めたとき、大体この感じで速度が落ちてくるなという感覚があると思いますが、これはまだいく、まだいく、まだ止まらない、という感じで本当にすごい。緩い下り坂をスーッと下っていくときなんかでもこの差はとても感じますね」とのことだ。
※ワイズロード川崎では鬼ベアリングを体験できるホイールも実際に用意する。興味のある読者は今すぐ体験しに行こう!
バイシクルクラブ編集部・坂本
編集部坂本も試乗。実際に乗ってみて、そのスムーズさに驚く。走行中、ペダルを踏み止めてからスピードが下がり始めるのが遅い。このときに回転抵抗の低さを実感する。より長距離を走ったときやレースのような強度で走ったとき、機材を替えるだけで間違いなくプラスの効果が得られるアップグレードになるだろう。自分のバイクの性能をより高めたい人に強くお勧めする商品だ。
参考価格(ワイズロード販売価格)
型番 6902 29,000円(単品税込み)※工賃込み
型番 6903 31,000円(単品税込み)※工賃込み
型番 6901 29,700円(単品税込み)※工賃込み
型番 特殊サイズ(17×28×7) 38,500円(単品税込み)※工賃込み
型番 特殊サイズ(15×26×7) 37,400円(単品税込み)※工賃込み
型番 6802 33,000円(単品税込み)※工賃込み
型番 6803 35,200円(単品税込み)※工賃込み
問:ジェイテクト
https://koyo.jtekt.co.jp/products/onibearing/
SHARE
PROFILE
坂本 大希
元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。
元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。