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名車RP9の系譜を継ぐオールラウンダー「アンカー・RP8」|ANCHOR

ハイエンドモデルRP9譲りの優れた走行性能を備え、フレーム剛性をマイルドにし、さらに手の届きやすい価格を実現した、ホビーサイクリストにちょうどいいオールラウンドなレーシングバイク、それがアンカー・RP8だ。

カーボン素材のグレードを見直した話題の1台

RP8は、同ブランドのオールラウンドレーシングロードのフラッグシップモデル・RP9の弟分。フレーム形状や走行フィールはRP9と同等になるようにしながら、カーボン素材のグレードを見直してフレーム剛性をややマイルドにしているのが特徴だ。

RP8のカーボン素材は、RP9の東レT1100から東レT800とT700に変更され、主要な部位の剛性は対RP9比で約90%と抑えられている。その上で走行フィーリングを左右する剛性バランスはRP9同等となるように調整。フレーム形状はRP9と同じで、空力性能、軽さ、剛性を高次元でバランスさせたRP9譲りの優れた走行性能を実現している。

RP8はロードバイクのトレンドにのっとり、ケーブル類の内装化に対応するが、電動式変速専用ではなく、機械式変速にも対応するのも特徴。完成車ではシマノ・105 Di2が標準装備されるが、フレームセットで購入すれば機械式変速のコンポーネントと組み合わせることも可能だ。専用ステム以外の汎用品も使えるので、ポジション調整の自由度も確保している。

アンカー・RP8

55万円(完成車)

SPEC

フレーム:東レT800+T700カーボン
フォーク:カーボン
コンポーネント:シマノ・105 Di2
ハンドル:アルミ
ホイール:マヴィック・アクシウム ディスク
サイズ:440、490、510、530㎜
カラー:レーシングブラック、レーシングホワイト
試乗車重量:8.4kg(ペダルなし)

フレーム形状はハイエンドモデルのRP9とまったく同じ。使われているカーボンの素材がRP9の東レT1100カーボンからT800/T700カーボンに変更になり、剛性と重量が異なる。とはいえフレーム全体の剛性バランスは同じで、フレームセットの重量差はわずか90gにすぎず、走りはRP9譲りといえる
アンカーのエアロステムを標準装備。ケーブル類はステムの下側を通り、ヘッドチューブ前方からフレームに内装される。ステムやハンドルは汎用品も使える
シートクランプはフレームに内装され、空気抵抗の削減に貢献。シートポストはフルカーボンの専用品で、オフセットは14mmだ
RP8完成車はメインコンポーネントにシマノ・105 Di2を装備するが、フレームそのものは機械式変速にも対応する

アンカー・RP8をインプレッション

ハシケン:本誌おなじみのインプレッションライダーにして、全国を駆け巡る自転車ジャーナリスト。ロードバイクにおいては、世代ごとの違いまで感じられるほどたくさんのモデルに乗り、インプレッションしてきた

「下位」の位置づけはふさわしくない

以前試乗して即自腹購入した上位のRP9。その試乗レポートでは、推進力が期待値を上まわる次世代オールラウンダーと評価していた。その性能を継承したRP8もまた期待を裏切らない。ゆるやかにスピードを乗せていけば、PR9譲りのよどみなくバイクが進む高い推進力を体感。無理なく高速域へ乗せたあとは空気の抜けのよさを感じながらのクルージングも十分に楽しめる。

今回、普段RP9に装着しているシマノ・9270-C36ホイールでの比較テストも実施。その結果、ステアリングフィールやペダリングパワーがフレームに伝わる感覚は、まさにRP9そのもの。そしてエアロ性能も同等。それであれば、RP9の下位としての位置付けではなく、「自分にとって違和感なくペダリングを継続しやすいフレーム剛性はどちらのフレームなのか?」を基準に選ぶべきだろう。それだけRP8の完成度は高い。

ANCHOR公式サイト

出典

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PROFILE

ハシケン

Bicycle Club / スポーツジャーナリスト

ハシケン

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

ハシケンの記事一覧

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

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