シルキーライドな散歩車にはブルホーンバーがベストマッチ
ニシヤマ
- 2023年10月02日
自転車はスポーツではなくホビーと言い張るいじってなんぼのレストア編集者の手記。
今回はモールトンサミット参戦のため、人生初のブルホーンバーカスタムに挑戦したときのお話。
人生初チョイスのブルホーンバー
自転車趣味歴は長いが、いままで使ったことがなかったハンドルがブルホーンバーだ。基本的にノンビリライドなので、いつもドロップハンドルでも肩の部分の上ハンを握ることが多い
上ハンのみ形状のブルホーンバーは軽量化できるし、導入してもよかったが、ロードバイクはドロップだし、ランドナーはランドナーバーだろうという、フォルム的固定観念から踏み切れずにいた。
そこをブレイクスルーできるのが固定的な形にとらわれないミニベロだ。
とくにモールトンは、上向きセッティングされたブルホーンバーを握って、ゆったり走っているアレックス・モールトン博士の写真が目に焼き付いていて、いつかブルホーン化しようと思っていた。
9月号にも出てくるが、モールトンは小径ホイールの概念を生んだイギリスの自転車だ。根強いファンがいて、私もその一人。私の長男「トモル(読み)」の名は、じつはモールトンから取ったくらいだ。
そんな思い入れのあるモールトンだったが、乗らなくなり実家の勉強部屋に押し込まれていた。知り合いに誘われて急きょモールトンサミットに行くことになり、実家のモールトンを取りにいくことに。
見てみると、タイヤは前後腐り、他の自転車に取られて、ハンドル、サドル、リアメカがないみじめな状態だった。10日後に向けてほぼ組み直しだ。
時間がないので、タイヤ&ギドネットレバーはアマゾンで買う。ブルホーンバーは、関戸橋フリマで数年前に買っておいてよかった。
ほかシフター類は、いろいろあり合わせで、ないものは加工したりとか、まあまあ大変だったけど、こんなときはパーツストックがものをいうね。
超速で作り上げて乗ってみると、いいじゃんコレ。シルキーライドな散歩車には、ブルホーンバーはオススメできる。
なんというか、健康器具のホームトレーナーみたいな感じでリラックスポジションで収まる。スポーツ車に慣れてない一般の方々にもよいかも。
というわけで、我ながら自慢のカスタムが仕上がったわけだが、モールトンサミットに集まったみなさんのモールトンを見て愕然。吟味されたパーツ選びと、愛とコストのかけ方に、正直負けた気がした。
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※この記事はBiCYCLE CLUB[2023年9月号 No.451]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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