今野真一率いるチームが生み出した価値あるチタンフレーム「racer Ti」|CHERUBIM
Bicycle Club編集部
- 2023年11月26日
今野真一のブランド、ケルビムからついにチタン&カーボンのハイブリッドフレームが誕生した。2023年「最も価値あるフレーム」をコンセプトに作られたハンドメードフレームの名は、「racer Ti(レーサーチタン)」。今野氏の自転車への探究心とそれらを支えるチームが一丸となり完成させた一品だ。
こだわりのリアエンドでしなやかな乗り味を実現
レーサーチタンはほかの鉄フレームとは完全に別の専用環境で製作され、手間のかかるTig溶接の精度や仕上げの美しさを向上させている。
特徴的なISP(インテグラルシートポスト)構造のシートチューブは1本のカーボンパイプが挿し込まれたもので、高い一体感とともに軽さや美しさにも貢献している。
また今野氏がこだわったのがフラットマウント用のリアエンド。通常大きくなってしまうディスク用エンドをコンパクトに設計することで、チェーンステーがエンドの根元まで使え、しなやかな乗り味を実現している。
さらにチタンフレームに彩られるロゴは、塗装ではなくアナダイズド(陽極酸化皮膜)処理によるもの。電気を流すことで生み出され、屈折によって独特の色味を見せている。
なお、このレーサーチタンはフルオーダーモデルとして限定15台の予約数、かつ7月末日までの注文期限モデルとなっている。
racer Ti(レーサー チタン)
価格:115万5000円(フレームセット)
SPEC
フレーム:チタニウムケルビムミックスチューブ
フォーク:デダッチャイ・EDG DCR DB カーボン
コンポーネント:カンパニョーロ・スーパーレコードEPS
ホイール:カンパニョーロ・ハイペロンウルトラ
タイヤ:ヴェロフレックス・コルサレース700×28C
サイズ:フルオーダー製作
カラー:レーサーチタンパターンカスタムオーダー
限定15台シリアルナンバー付き
重量:7.6kg
※試乗車スペック
レーサー チタンをインプレッション
鈴木祐一:元MTBクロスカントリーとシクロクロスのトップ選手で、現在は自身のショップ「ライズライド」でスポーツバイクの多彩な魅力を伝えている。スチールロードやグラベルロードなど、MTBなど多種多様なバイクをレビューする
低~中~高速域のどこでも動かしやすくライダーとバイクがシンクロ。
本当の意味での高剛性「レーサー」
まずハンドリングがとても自然でクセがない。低~中~高速域のどこでも動かしやすい。とくにコーナーではライダーの動きとバイクの動きが完全にシンクロしている印象だ。スチールフレームオーダーでライダーごとに乗り味を調整してきたケルビムだからこそなせる技だろう。
直線ではきれいにブレなく一直線に進んでいく「伸びやかさ」がある。まるでスケートリンクを滑るような進みのよさであり、通常の推進力に+αがあるように感じる。いっぽうスプリント時にはねじれがほぼなく、フルパワーで伸びていく感覚。「チタンバイク」と聞くと、見た目のラグジュアリーさや乗り味のマイルドさを想像しがちだが、このレーサーチタンは本当の意味で「レーサー」。剛性はかなり高く、あきらかに高速走行する状況を狙っているのがよくわかる。
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PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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