世界最大のカーボン自転車メーカーが放つ軽量ロード「スプラッシュ」｜XDS

Bicycle Club編集部

2023年11月28日

世界で戦えるほどのレーシング性能を持ちながら、ユーザーの懐にやさしいバイクが作れるのは、世界トップクラスの生産力をもつXDSならでは。そんなXDSから登場した軽量ロード「スプラッシュ」をインプレッション。

業界最先端の設備と技術で作り出す、軽量カーボンロード

1995年設立のXDSは、世界最大のカーボンファイバー製造会社とアルミニウム製造工場からなり、業界最先端の設備と技術で年間500万台以上の自転車を作っている中国のブランド＆メーカー。OEM／ODM企業としてもトップクラスであり、数々の有名ブランドの製造元でもある。

そんなXDSの最上級カーボンディスクロードがこのスプラッシュだ。同社が得意とする超軽量カーボンバイクの代表であり、メインフレーム素材にはウルトラライトカーボン（ULC）を採用。T700以上のカーボンを独自のデュアルモールドと成形モノコックテクノロジーにより成形し、重量・剛性・強度のバランスをとりながら軽量に仕上げている。もちろんフレームデザインとしても2023年の最新設計を踏襲している。

完成車としては、R8000アルテグラコンポをメインにすえつつ、カーボンハンドル、カーボンホイール、カーボンシートポストをアッセンブルする豪華仕様。それでいて40万円以下という驚異の価格を実現している。スプラッシュは北京のコンチネンタルチームにも供給されるなど実績も十分だ。

SPLASH（スプラッシュ）

価格：39万4900円（完成車）

SPEC

フレーム：XDSウルトラライトカーボン
フォーク：XDSウルトラライトカーボン
コンポーネント：シマノ・アルテグラR8000メイン
ホイールリム：オリジナルUDカーボン
タイヤ：コンチネンタル・グランスポーツ700×25C
サイズ：460、480、500、520mm
カラー：グレー、オーシャンブルー、グリーン
重量：7.9kg

エアロ形状のオリジナルカーボンハンドルが付属。他ブランドではなかなか実現しえないプライスパフォーマンスを発揮する

超軽量なウルトラライトカーボンを採用。デュアルモールド製法により、中空フレームで必要な内部と外部の金型をそれぞれで作り、材料の精度を保ちつつ重量も最小限にできる

エアロ性能向上のために後端をカットしたフレーム形状。さらにシートステーの接合位置もシートチューブに対して低めに接合されるなど現代的な設計

現代のレーシングカーボンフレームの標準となっているカバー付きの内蔵式シートクランプ。トップチューブ下から六角レンチを差し込んで高さを調整する

スプラッシュをインプレッション

山口博久：バイシクルクラブ編集長。かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で入賞。ロード、シクロクロスで全日本選手権出場経験をもつ。自身の年齢によるスピードダウンを防ぐべく、バイクレビューをていねいかつ厳しく行う

パーツアッセンブルを工夫しロードレースにも対応するハイパフォーマンスモデル

ハンドリングにクセがなくて乗りやすい、バランスに優れたバイクだ。また、オリジナルUDカーボンホイールは1460gと、軽いホイールを採用しているので、トータル重量でも8㎏を切るいい仕上がりになっている。フレームは踏んだ分だけ前に進み、よほどのパワーライダーでない限り十分な剛性を持っているといえる。ただ、前に体重をかける乗り方をするライダーの場合、好みが分かれるところだろう。
また、パーツアッセンブルでは11速仕様の機械式アルテグラを採用していることで価格を抑えており、さらにブレーキはTRPのHD-C711フラットマウント油圧ブレーキを採用している。ストッピングパワーに不足もなく、むしろ輪行での遠征を考えるとそのメリットも大きい。コストを抜きにして、塗装の仕上げもきれいなのもうれしいところだ。

XDSブランドサイト
（和田商会）

出典