ヘルメットブランドから生まれたアイウェアKOOのすべて Vol.2｜KOO

Bicycle Club / スポーツジャーナリスト

ハシケン

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ヘルメットブランド「KASK」が生んだ新進気鋭のアイウェアブランド「KOO」。ヘルメットとの完全調和を果たしたデザインと、パフォーマンスを引き出す高性能を融合した100%イタリアンメイド。サンデーライダーからUCIワールドツアーレーサーまで、幅広いサイクリストに支持される注目ブランドを、全3章にわたって紹介する。

ブランドストーリーを紹介した第1章はこちら。

ブランドストーリーにフォーカスしたVol.１をのぞく

第2章では、KOOの核心とも言えるテクノロジーに迫りながら、最新モデルを紹介する。

デザインはあくまで付加価値である

KOOのKは、生みの親である同社のヘルメットブランドKASKのK。そして、「KASK OPTICS and OTHERS」（カスクの光学ほか）の頭文字がKOOの由来。さらに、メガネのシンボルを、2つの「O」で再現したロゴマークには、イタリアンブランドらしいユニークさが光る。

フレームデザインもトレンドを捉え、スタイリッシュかつ心踊るモデルが多くラインアップされる。ブランドコンセプトには、新興ブランドゆえにビジュアルが先行されがちだが、「デザインはあくまで付加価値である」とKOO担当者は話す。

そこには、アスリートの目を直射日光や紫外線、そしてさまざまな飛散物から守ることを大前提に考えるブレない開発姿勢がある。アイウェアテクノロジーの中核であるレンズには、世界をリードする光学機器メーカーであるカールツァイス社のツァイスレンズを採用する。100年以上の歴史をもつツァイスは医療や工業など各分野へ革新的ソリューションを提供し続け、眼鏡のレンズも手がける。現在、他ブランドを含めてスポーツアイウェアの世界でも多くのシェアを誇っている。

開発当初からツァイスとの共同開発

KOOは開発当初からツァイスのイタリア事業所と連携し、サイクリングシーンに特化したアイウェアを生み出してきた。長時間にわたり使用される中で、露出変化、光の入射角の変化、気温変化などの環境が目まぐるしく変わるサイクリングシーンは、それらのニーズを満たすレンズこそが理想形だ。それを実現するため、レンズのプロフェッショナルであるツァイスと密な連携をとり、各モデルに最適なレンズを生み出してきた。

ツァイスのレンズは、過酷なあらゆる条件下でも、鮮明でクリアな視界を約束する。そこに、長時間装着してもストレスを感じさせない快適なフィット性を実現するフレーム設計、さらに先進的なデザインを融合させ、高性能かつ人目を引くデザインを有するアイウェアがKOOの特徴だ。それらの製品はすべてイタリア国内で100%デザイン、そして生産される。

円筒形状レンズを採用するアリビ

KOOの最新サイクリングコレクションは、一枚レンズのワンピースタイプが近年のベースにある。目をしっかり覆いつつ、広い視野を実現する大判レンズが、安定したフレームを通じて、アスリートにストレスフリーな視界を約束する。ロードサイクリングの代表モデルにエッジの利いたフレームが特徴のSpectro（スペクトロ）と、やや丸みのあるデザインが特徴のDemos（デモス）がある。

そのサイクリングコレクションに新たに加わったALIBI（アリビ）。これまでKOOが培ったアイウェアのギミックに、新たなテクノロジーを結集したモデルと言える。

ALIBIは既存モデルのSpectro（スペクトロ）やDemos（デモス）と同じシェイプのレンズを使用しているが、ハーフフレーム構造により、顔の形状に沿ったシェイプを実現。この結果、よりサイドに広い視野を確保し、フィット性も向上させた。また、大判レンズだが、小顔なライダーへのフィット性も同様に高まっていると言える。