ツール・ド・フランス2024の出場チーム決定。ウノエックスが2年連続の選出
福光俊介
- 2024年01月19日
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世界最大の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスの2024年大会出場チームが決定し、1月18日に発表された。UCI(国際自転車競技連合)の規定どおり、スタートラインにつくのは22チーム。第1カテゴリーのUCIワールドチームなどが自動選出されたほか、第2カテゴリーの同プロチームからノルウェー籍のウノエックス・モビリティが2年連続の出場を決めた。
出場全22チームは前回と同じ顔触れ
今年のツールに向けて、大会を主催するA.S.O.(アモリ・スポル・オルガニザシオン)は、22の出場チームを明らかにした。18あるUCIワールドチームは自動的に出場が決定するほか、同プロチームのうち昨年のUCIチームランキングで上位に入った2チーム、イスラエル・プレミアテックとロット・デスティニーも自動選出された。
残る2枠が主催者の裁量によって決めることができ、選ばれたのは常連チームとして大会をにぎわせる地元の雄・トタルエネルジーと、昨年初めてツールの舞台に立ったウノエックス・モビリティに決まった。
2年連続での出場を決めたウノエックスは、ノルウェーを本拠としながら北欧を網羅する石油製品精製・販売企業をメインスポンサーに持つ。今季は、昨年のジロ・デ・イタリアで5日間マリア・ローザを着用し、最終的に個人総合8位に入ったアンドレアス・レックネスン(ノルウェー)や、逃げのスペシャリストのマグナス・コルト(デンマーク)を迎え入れた。スーパーエース級の選手を加え、戦力は劇的にアップ。将来が嘱望されるトビアス・ヨハンネセンや、ベテランスプリンターのアレクサンダー・クリストフ(ともにノルウェー)などもツールのメンバー入りが濃厚。今年は台風の目となる可能性がある。
出場チームが昨年と同じ顔ぶれとなる一方で、初出場を目指したチューダープロサイクリングとQ36.5プロサイクリングチームは選出ならず。ツールと同時発表されたパリ~ニースに前者が、後者はクリテリウム・ドゥ・ドーフィネには招待される。
ツール・ド・フランス2024年大会は、6月29日にイタリア・フィレンツェをスタート。同国で3ステージを行ったのちに、フランスへ移る。また、パリ五輪開催にともない、フィナーレは南仏のニースに。7月21日に大会の幕が閉じる。3週間の総距離は3492kmで、グラベルセクションや個人タイムトライアルステージが特徴的なセッティングとなっている。
ツール・ド・フランス2024 出場チーム
UCIワールドチーム
アルペシン・ドゥクーニンク(ベルギー)
アルケア・B&Bホテルズ(フランス)
アスタナ・カザクスタン チーム(カザフスタン)
バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
コフィディス(フランス)
デカトロン・Ag2rラモンディアールチーム(フランス)
EFエデュケーション・イージーポスト(アメリカ)
グルパマ・エフデジ(フランス)
イネオス・グレナディアーズ(イギリス)
アンテルマルシェ・ワンティ(ベルギー)
リドル・トレック(アメリカ)
モビスター チーム(スペイン)
スーダル・クイックステップ(ベルギー)
チーム ディーエスエム・フィルメニッヒ・ポストNL(オランダ)
チーム ジェイコ・アルウラー(オーストラリア)
チーム ヴィスマ・リースアバイク(オランダ)
UAEチームエミレーツ(UAE)
2023年UCIチームランキング上位による自動選出(UCIプロチーム)
ロット・ディステニー(ベルギー)
イスラエル・プレミアテック(イスラエル)
主催者選出(UCIプロチーム)
トタルエネルジー(フランス)
ウノエックス・モビリティ(ノルウェー)
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PROFILE
サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。