ハイエンドの性能を踏襲したグラベルレーサー「レイブSL」|WILIER TRIESTINA
Bicycle Club編集部
- 2024年02月27日
ハイエンドモデルの新型から廉価モデル、全く新しいオールロードまで、2024年も個性あふれるさまざまなニューモデルが登場。今回の記事では「WILIER TRIESTINA RAVE SL(ウィリエール トリエスティーナ・レイブSL)」を鈴木祐一がインプレッション!
レイブSLRと同様のモールドを使用、その遺伝子を受け継ぐセカンドグレード
イタリアで100年以上の歴史をもつウィリエール。ニューモデルとして送り出したのがレイブSLだ。ハイエンドモデルであるレイブSLRと同様のモールドを使用し、カーボン素材を変更することで多くのライダーが導入しやすい価格を実現。SLRからの重量増はわずか140gに抑えられており、走行性能は上位モデルから受け継がれている。
レイブシリーズ最大の特長はグラベルレースをターゲットとしたものであるということ。そのためフレームには空力性能に配慮した形状が与えられた。ステアリングまわりについても、ブレーキケーブルがバーテープエンドからステムまでわずかに露出する仕様で、整備性と空気抵抗の軽減を両立している。またアクセサリー類の装着に用いるボトルケージ台座もロードバイクと同様に最低限としている。幅42mmのタイヤを装着できるクリアランスが確保され、舗装路からグラベルまであらゆる条件に対応したセッティングが可能だ。ちなみにツーリングやアドベンチャー的な用途については同社のジェナや同じくニューモデルのアドラーが担っている。
上位モデルのSLRは2022年のアンバウンドグラベルを制したこともある実績十分のバイクであり、その遺伝子を受け継ぐセカンドグレードの登場は多くのグラベルレーサーが待ち望んだものだ。
WILIER TRIESTINA RAVE SL(ウィリエール トリエスティーナ・レイブSL)
価格:47万3000円(フレームセット)、68万2000〜96万8000円(完成車)
フレーム:カーボン
フォーク:フルカーボン
コンポーネント:シマノ・105Di2
ホイール:シマノ・WH-RS770-C30
サイズ:XS、S、M、L、XL
重量実測値:8.4kg(ペダルレス)
※試乗車のパーツスペックは完成車の仕様とは異なります
ウィリエール トリエスティーナ・レイブSLをインプレッション
鈴木祐一:元MTBクロスカントリーとシクロクロスのトップ選手。現在は自身のバイクショップ「ライズライド」でスポーツバイクの多彩な魅力を伝えている。ロード、グラベル、MTBなんでも乗りこなす万能テスター。
高速域で操る気持ちよさがある走行性能を突き詰めたグラベルレーサー
走りに必要ない余計なものを排除した外観どおり、運動性能に優れたグラベルバイク。ペダリングに対する反応性やコーナリングの旋回能力に集中して作り上げたということが伝わってくる。グラベルバイクに求められる振動吸収性や路面追従性についても、快適性を感じられる必要十分なレベルで過度にならずに確保されている。試乗車の40mm幅のタイヤくらいがベストマッチで、軽快にグラベルを走ることが可能だと感じた。太さもあるブロックタイヤで、ロードレーサーとイコールではないものの、舗装路でも鈍さを感じるとこがなく快適かつ高い速度域で走ることができる。ターゲットとなるのはやはりレースであり、それを発展させて優れた運動性能を生かし、必要最低限の荷物のみを携行したグラベルライドを楽しみたくなるバイクといえる。
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