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第6ステージはショッピングモールからスタート 総合はオコーナーがリード|ブエルタ・ア・エスパーニャ

ロードレース2024年シーズン最後のグランツール、ブエルタ・ア・エスパーニャが進行中だ。今回はポルトガルの首都・リスボンで開幕し、3ステージを同国内で実施。第4ステージから主たる舞台であるスペインへと入って、現在は南部を走行中。話題満載の大会序盤戦をまとめてみる。

ポルトガルで開幕

今大会は8月17日に開幕。リスボンでの個人タイムトライアル(12km)で戦いがスタートした。第1ステージではブランドン・マクナルティ(UAEチームエミレーツ、アメリカ)が勝利し、リーダージャージ「マイヨ・ロホ」を一番に着用した。

© UNIPUBLIC / CXCLING

第2(194km)・第3ステージ(191.2km)はスプリント勝負になって、カーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク、オーストラリア)、ワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リースアバイク、ベルギー)がそれぞれ勝利。この大会最初の本格山岳として迎えた第4ステージ(170.5km)では、過去3回優勝のプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、スロベニア)が20%超の急坂区間が続く1級山岳ピコ・ビリュエルカスを制し、着慣れたマイヨ・ロホに袖を落とした。

© Unipublic/Sprint Cycling Agency

第5ステージ(177km)では、パヴェル・ビットネル(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、チェコ)がワウトらに先着する大金星。21歳の新鋭がグランツールデビューで大仕事を成し遂げた。

第6ステージはスーパーマーケット「カルフール」店内でスタート

現地8月22日に行われた第6ステージは、大会スポンサーである大型スーパーマーケット「カルフール」の店内からスタート。屋外駐車場は関係車両の待機やチームパドックとして活用され、店内はこの日のスタートのために夜通しで塗装や装飾、バリケード設置を行ったという。

© Unipublic/Cxcling/Toni Baixauli

これまでブエルタでは、航空母艦からのスタートや、牡蠣養殖のいかだの上から出発するなど、大胆な演出が話題になった。今回はカルフールがブエルタのスポンサーに就いて12年目を迎えるにあたり、大会側にスタート地として店内を活用することを提案したのがきっかけで実現した。

店内を100mほど進んだプロトンは、その後コースへと出てレースをスタート。事情を知らなかった一部の一般市民がショッピングできず一時混乱をきたしたが、レースそのものには大きな影響はなかった。

© Unipublic/Cxcling/Naike Ereñozaga

カルフールはフランス発祥の大型スーパーマーケットチェーンで、ヨーロッパにとどまらず世界的に店舗展開。2000年には日本にも進出し、千葉県内に店舗を構えた(現在は別事業に転換され日本におけるカルフールは消滅)。

なお、プロトンを見送ったお店は、その後現地午後3時に通常営業を再開している。

オコーナーが大逃げからマイヨ・ロホ争いへ

その第6ステージ(185.5km)では最大33人の逃げグループが形成され、中盤の山岳区間で13人に絞られる。レース後半に入ると、ベン・オコーナー(デカトロン・アージェードゥーゼールラモンディアル、オーストラリア)とハイス・レイムライゼ(dsmフィルメニッヒ・ポストNL、オランダ)が抜け出しに成功。フィニッシュまで30kmを切ったところでオコーナーがペースを上げると、レイムライゼは後退。ハイペースを維持したオコーナーは、最後まで逃げ切ってブエルタ初勝利。ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランスではステージ優勝を経験しており、これで全グランツールで勝利を挙げた選手となった。

© Unipublic/Sprint Cycling Agency

メイン集団は、リーダージャージのログリッチ擁するレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが中心にレースを進めていたが、戦術的にリーダージャージを手放すことを念頭に逃げを容認。フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ)を監視役として逃げグループに送り込んでいたが、オコーナーがアタックした際に対応が遅れ、逃げ切りを許す結果に。会心の走りを見せたオコーナーに対し、メイン集団はレッドブル勢以外にもバーレーン・ヴィクトリアスやUAEチームエミレーツが追走姿勢を見せたもののタイム差を縮められず。

結局メイン集団は、オコーナーから6分31秒差でレースを完了。この日のスタート時点ではトップから1分56秒遅れていたオコーナーだが、逆に大きなリードを確保。個人総合2位に下がったログリッチに対して、4分51秒差で先行する形になった。

大会は南部で第1週を済ませると、第2週からは北部へと大移動。平坦ステージが1つで、あとは山がちなルートを行く極端に山岳比重の高い3週間。急峻な山々での戦いが先々に控えている。

ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 第6ステージ終了時

個人総合時間賞

1 ベン・オコーナー(デカトロン・アージェードゥーゼールラモンディアル、オーストラリア) 23:28’28”
2 プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、スロベニア)+4’51”
3 ジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ、ポルトガル)+4’59”
4 フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+5’18”
5 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)+5’23”
6 クリスティアン・ロドリゲス(アルケア・B&Bホテルズ、スペイン)+5’26”
7 アントニオ・ティベーリ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)+5’29”
8 レナルト・ファンイートヴェルト(ロット・デスティニー、ベルギー)+5’32”
9 フェリックス・ガル(デカトロン・アージェードゥーゼールラモンディアル、オーストリア)+5’38”
10 マティアス・スケルモース(リドル・トレック、デンマーク)+5’49”

ポイント賞

ワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リースアバイク、ベルギー)

山岳賞

シルヴァン・モニケ(ロット・デスティニー、ベルギー)

ヤングライダー賞

フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)

チーム総合時間賞

デカトロン・アージェードゥーゼールラモンディアル 70:36’30

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

福光俊介の記事一覧

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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