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台湾KOMチャレンジは大雨による地滑り警報で中止へ

10月25日(金)、台湾で中華民国自転車騎士協会が主催された台湾KOMチャレンジ。昨年の覇者、ベンジャミン・ダイボールやチーム・バーレーン・ヴィクトリアスのサンティアゴ・ブイトラゴ、さらに日本からも30人近いライダーが出走したが、悪天候と地滑り警報によって、2024年の台湾KOMチャレンジが急遽中止となった。

世界10大ヒルクライムレースのひとつTaiwan KOM Challenge

毎年秋に開催される「Taiwan KOM Challenge(台湾KOMチャレンジ)」は、2024年で13回目となる。10月25日午前5時、30カ国以上から集まった518人のサイクリストたちが、ゆっくりとローリングスタートしていった。

そして、10kmのパレードが終わるといよいよリアルスタートだ。

ところが、リアルスタートした直後にレースは中断、沿道に落石が確認され一度ストップ、しかしレースはスタッフによる警戒状態のなか再スタートした。しかし約20㎞地点、大同でレースが再度ストップし、ここで正式に中止が選手たちに伝えられた。

レース後の主催者発表情報によると宜蘭県大同郷復興村に対し、黄色レベルの地滑り警報が発令されたため、午前5時50分にレースの中止が正式に決定したという。台湾サイクリスト連盟のディ主任審判は「暴風警報が出されていなかったことから当初はレース続行の判断をしましたが、最終的に安全を考慮し中止に至りました」と説明している。

大同まで走ったライダーは、レース中止を聞き、スタート地点へ自転車で戻ることになった。レースに参加できなかったことは残念だったが、追い風のなか各国のライダーが会話をしながら宜蘭を目指した。

そして、スタート地点の宜蘭運動公園では急遽用意されたエイドを楽しみ、雨の中走ったライダー同士コミュニケーションを図った。

新城幸也モデルに乗るオーストラリアからの参加者。富士ヒルクライムにも参加したことがあるという
今回、以前日本で走っていたこともあるハヴィエル・サラダ・プレス(HAINAN WUZHISHAN CYCLING TEAM、スペイン)は今回引退レースにこのKOMチャレンジを選んだという。雨でレースがキャンセルになったのは残念だったとその思いを語った。
大堀博美(イナーメ信濃山形)とニセコクラシックで連覇している仲村陽子(フィッツ)さん

いっぽうでこの日の気温は平野部で20℃、雨降る武嶺の気温は5~6℃になることは考えると、参加者の多くは納得の結果となった。結果的に午後には天候は回復、参加者の多くは宜蘭周辺でのサイクリングや観光を楽しんだあと宜蘭を後にした。

中華民国自転車騎士協会 何事務総長コメント

「今回の中止は、サイクリングのトップ選手にとっても非常に残念な結果となった。しかし、武嶺への挑戦はまた次の機会にという声も聞ています。参加者に謝意を表明し、再び武嶺を目指す日を期待します」

バーチャルチャレンジと花蓮パシフィックオーシャンカップを開催

中止になったKOMチャレンジに代わり、11月5日午後8:00(台湾時間)にバーチャルイベント「2024台湾KOMチャレンジ×ROUVY」がオンラインで開催される。ルートは碧緑神木から金馬トンネルまでのコースで、世界中のサイクリストがオンラインで参加可能だ。

イベント概要

  • 主催:交通部観光局、宜蘭県政府、台中市政府、花蓮県政府、南投県政府
  • 共催:中華民国自転車騎士協会(TCF)
  • 日時:2024年10月25日(金)
  • 出発地点:宜蘭運動公園/宜蘭県宜蘭市中山路1段399号
  • コース:宜蘭運動公園/出発→→武嶺

詳細はTaiwan KOM Challenge公式WEBサイト
www.taiwankom.org

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PROFILE

山口

Bicycle Club / 編集長

山口

バイシクルクラブ編集長。かつてはマウンテンサイクリングin乗鞍で入賞。ロード、シクロクロスで日本選手権出場経験をもつ。47歳を迎えた現在ではレースだけではなく、サイクリングを楽しむためために必要な走行環境やサイクルツーリズムなどの環境整備などにも取り組んでいる。

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