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Setouchi Vélo協議会第3期会長に広島県知事が就任、Eバイクでサイクルツーリズムの推進へ

2024年11月8日、広島県尾道市にて「Setouchi Vélo協議会尾道会議」が行われ、Setouchi Vélo協議会の第3期会長に広島県の湯﨑英彦知事が就任した。また会議の前には協議会関係者約30名が走るトライアルライドを実施し、瀬戸内周辺エリアでのEバイクを使ったサイクリングの魅力を改めて体験した。

トライアルライドでは瀬戸内の魅力を自転車で体感

冒頭では三原市の岡田吉弘市長が挨拶をした。三原市内のさざなみ海道、さらに広島空港周辺を走る広島県立中央森林公園など自転車とのかかわりを紹介した

午後1時から始まったトライアルライドでは、広島県の湯﨑英彦知事、岡山県の伊原木隆太知事、開催地尾道市の平谷祐宏市長、三原市の岡田吉弘市長ら関係者が参加し、最新のEバイクを使用して瀬戸内の島々を巡るコースを体験した。

サイクリング初心者から経験者まで幅広い層が楽しめるコース設計となっており、島々の自然や地域文化に触れられる内容となっていた。

サイクルシップ「ラズリ」は、自転車を積載できるよう設計されたサイクリスト向けの船で、2018年に「サイクリングしまなみ」を契機に運航を開始。サイクリングとクルーズを組み合わせた新たな交通手段として、瀬戸内の島々を結び、観光資源としての価値を高めている。

参加者は三原港に集合し、まずはEバイクの実技講習を受け、その後サイクルシップ「ラズリ」に乗船し、最初の目的地である佐木島のさぎ港に到着すると、参加者は約7kmのサイクリングをスタート。瀬戸内海を望む穏やかな風景とともに、島の自然美を楽しむことができた。その後、再び「ラズリ」に乗り込み因島の重井東港へ移動。

因島から向島へは、しまなみ海道のランドマークである因島大橋を渡った。この橋は完成時、日本一の長さを誇り、二層構造の下層部分は自転車や歩行者も通行可能である。標高60mほどのアプローチを登る際には、Eバイクの力を借りて楽々と坂を上る体験が参加者に新たな感動をもたらした。

最後の目的地、向島ではサイクリングカフェ「tsubuta SANK!」に立ち寄り休憩。地元素材を使ったアイスクリームを味わうなど、サイクリングの楽しさを満喫した。

参加者たちからは、「自転車で巡ることで、島々の静けさや風景を深く味わえた」「Eバイクのサポートで坂道も楽に越えられた」といった声が聞かれた。今回のイベントは、瀬戸内地域のサイクリング観光の可能性を強く印象づける内容となった。

参加者はサイクリングカフェ「tsubuta SANK!」では地元産の素材を使った手作りアイスやオリジナルブレンドのコーヒーを味わった。写真は同カフェの澤野健太代表(左)と湯﨑英彦広島県知事(右)

3年目を迎えたSetouchi Vélo協議会

Setouchi Vélo協議会第2期会長の香川県の池田 豊人知事(左)から第3期会長の広島県の湯﨑英彦県知事(右)へのハンドオーバーセレモニー(盾引継)

トライアルライドの後、午後4時40分から尾道市民センターむかいしま文化ホールで総会が行われた。この総会では、協議会の活動報告や今後の計画について議論が交わされ、広域連携の重要性が改めて確認された。冒頭では香川県の池田豊人県知事、(一社)中国経済連合会の芦谷茂会長が挨拶をおこなった。

さらにSetouchi Vélo協議会の第2期会長の香川県知事から第3期会長となる広島県知事へのハンドオーバーセレモニーが行われた。

新会長の広島県知事は「Eバイクは乗り手、そして場所を選ばないユニバーサルな乗り物で、自転車でどこでも行けるので滞在時間も長くなるため、さらにサイクルツーリズムを普及できる乗り物として期待しています。そしてSetouchi Vélo協議会として山陰から高知県までが一体となって、サイクルツーリズムを発展していけるよう努めていきたい」と新会長としてサイクリング観光の未来に向けた抱負を語った。

(一社)中国経済連合会の芦谷茂会長が、構成団体を代表して協議会の意義と今後の期待について語った
Setouchi Vélo協議会事務局の本四高速社長・後藤政郎氏

Setouchi Vélo協議会事務局の本四高速の後藤政郎社長からは第2期活動報告とさらに第3期の計画が発表された。

県境を越えたサイクリングルートのネットワーク化や、ルート案内マップの配布実績を報告した。

設立した2022年10月時点では、Setouchi Véloルートが80ルート(総延長6,549㎞)だったが、現在では108ルート(総延長8,611㎞)まで延長している。さらに参加団体も当初の23団体から56団体へと増え、市町村ミーティングやトライアルライドの実施など、地域に根差した活動になりつつあることが伺える。

さらに第3期目では国内外への情報発信の強化として大阪関西万博に合わせてパンフレット配布の強化、そしてシェア・ザ・ロードの安全啓発チラシを配布するなど、地元の啓発を含めた観光客の利便性向上に向けた取り組みが注目を集めた。

基調講演では最新トレンドを学ぶ

また記念講演では官民の専門家が登壇し、実践的なアイデアや事例を共有があり、サイクリング観光の最新トレンドについてが深められた。

国土交通省道路局自転車活用推進本部事務局次長 直原史明氏が「最近の自転車施策の動向」をテーマに、自転車がどのように地域振興に寄与するかについて語った。特に、地方自治体が主体となって進める自転車道の整備や観光地との連携について詳細を説明した。

一方株式会社ジャイアント 商品部長 臼井亮太氏は「Eバイクが規制緩和されるとどうなるか」について説明。臼井氏は「Eバイクの規制が日本とヨーロッパとで違うことがEバイクの普及の障壁となっている」と述べ、日本での規制をヨーロッパと揃えることで製品価格が安くなり、車種、サイズの選択肢が増えるといったメリットを掲げた。

注目を集めるSetouchi Vélo協議会の役割

瀬戸内地域とその周辺地域のサイクリング観光の普及と促進を目的とするSetouchi Vélo協議会は、地域間の広域連携を強化し、サイクリングを観光資源として国内外に発信するための重要なプラットフォームとなっている。

また、トライアルライド、総会、記念講演といった多彩なプログラムが展開され、瀬戸内地域の持つ観光資源を最大限に活かすための議論が交わされた。広島県や香川県、岡山県の知事、経済団体のリーダー、観光推進に携わる関係者が一堂に会し、観光地としての瀬戸内の未来を語り合う貴重な機会となった。

今回の尾道会議を通じて、瀬戸内地域が一体となってサイクリング観光を推進するための基盤をさらに強化する計画も発表された。Setouchi Vélo協議会では瀬戸内地域を訪れる国内外の観光客に向けて、統一されたサイクリングルートマップの配布やイベント情報の提供が行われており、これらの取り組みが瀬戸内エリアの観光価値を高めていくことになる。サイクリングを通じて地域の活性化と持続可能な観光を目指すこの取り組みは、今後も多くの注目を集めるだろう。

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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