コンチネンタル、横風を制する次世代タイヤ「AERO 111」がついに国内発売|Continental
Bicycle Club編集部
- 2024年12月10日
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コンチネンタルは、DT Swiss、Swiss Sideとの共同開発による革新的なロードバイクタイヤ「AERO 111」を7月に発表、ついに国内でも発売が開始される。このフロントホイール専用タイヤは、独自のトレッドパターンと最先端技術により、エアロダイナミクス性能を飛躍的に向上させ、横風におけるハンドリングを劇的に改善する、まさに次世代のロードバイクタイヤと言えるだろう。
圧倒的な空力性能の秘密:48個のボルテックスジェネレーター
AERO 111の最大の特徴は、トレッド面に配置された48個の精密成形されたディンプル、「ボルテックスジェネレーター」だ。この特許取得済みの革新的なトレッドパターンは、空気の流れを最適化し、空気抵抗を大幅に低減する。
従来のタイヤでは、タイヤ表面で空気の流れが剥離し、乱流が発生することで空気抵抗が増加していた。しかし、AERO 111のボルテックスジェネレーターは、タイヤ表面に小さな渦を発生させることで、空気の流れを制御し、乱流の発生を抑える。これにより、ホイールタイヤシステム全体の空気抵抗を劇的に低減することに成功した。風洞実験では、既存のハイエンドタイヤと比較して、特に横風時(ヨー角が大きい状態)において、大幅な空気抵抗の低減が確認されている。
セーリング効果で更なるエアロダイナミクス向上
AERO 111は、ボルテックスジェネレーターによる空気抵抗低減に加え、セーリング効果(前方への作用力)も向上させている。リムから早期に気流が剥離するとセーリング効果が弱まり、空気抵抗が増加する。しかし、AERO 111は、ボルテックスジェネレーターによってリムへの空気の流れを長く確保することで、セーリング効果を高め、あらゆる速度域で空気抵抗を減少させる。
このセーリング効果の向上は、特にリムハイトが低いホイールにおいて顕著に現れる。従来、低いリムハイトのホイールは、高いリムハイトのホイールに比べてエアロダイナミクス性能で劣るとされていた。しかし、AERO 111を使用することで、低いリムハイトのホイールでも高いエアロダイナミクス性能を実現することが可能になる。
GP5000譲りの高性能:グリップ力、耐パンク性、転がり抵抗
AERO 111は、コンチネンタルのフラッグシップモデルである「Grand Prix 5000 TR」シリーズの優れたテクノロジーを継承している。
ブラックチリコンパウンド
ナノレベルのカーボン粒子を使用することで、優れたグリップ力と低い転がり抵抗を実現。ウェットコンディションでもドライコンディションでも、安定した走行を可能にする。
ベクトランブレーカー
高強度な繊維であるベクトランを使用した耐パンクベルトを採用。軽量ながらも高い耐パンク性能を発揮し、安心してライドを楽しめる。
チューブレスレディ
チューブレスレディ構造により、シーラントを使用することでチューブレス化が可能。転がり抵抗の更なる低減と、パンクリスクの軽減を実現する。
3社の協業が生んだ究極のWTS
DT Swiss、Swiss Sideとの緊密な連携により、ホイールとタイヤの理想的な融合を実現。AERO 111は、DT Swissの「Aero」または「Endurance」ホイールセットと組み合わせることで、世界最速のホイールタイヤシステム(WTS)を構築できるよう設計されている。もちろん、他ブランドのホイールにも対応し、高いエアロダイナミクス性能を発揮する。
関係者コメント
コンチネンタルのハンナ・フェルレ プロダクトマネージャーは、「AERO 111は、エアロ性能、グリップ、スピード、すべてを兼ね備えた、他に類を見ないタイヤ。このコラボレーションによって、レースで実績のある技術をさらに進化させることができた」とコメント。Swiss Sideのジャン=ポール・バラードCEOは、「4年以上かけて開発したボルテックスジェネレーターは、あらゆる速度域でホイールの性能を劇的に向上させる」と語った。DT Swissのマティアス・マイヤー博士は、「世界最速のロードタイヤの発表を非常に嬉しく思う。これは、究極の性能を追求し、エアロテクノロジーの限界に挑戦するという我々のコミットメントの証だ」と述べた。
ラインナップと価格
AERO 111は、フロントタイヤ専用で700x26Cと700x29Cの2サイズ展開、価格は19,800円(税込)だ。2025年1月以降の国内入荷を予定している。
CONTINENTAL AR111
価格:19,800円(税込)
- サイズ:700×29C (280g)
- 最大空気圧:72-101PSI (※フックレスリムの場合は使用するホイールメーカーの最大値に従う)
- 国内入荷時期:2025年1月下旬以降予定
問:ミズタニ自転車 https://www.mizutanibike.co.jp/
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