レバンテフジ静岡2025年シーズン新体制発表、UCIコンチネンタル登録を見送り、国内重視へ
Bicycle Club編集部
- 2024年12月28日
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レバンテフジ静岡は12月28日、2025年シーズンの新体制を発表した。発足5年目を迎える同チームは、新たな5年に向け、UCIコンチネンタルチーム登録を見送り、国内レースに軸足を置く方針を明らかにした。チームの重点を強化スタッフに置くことで、将来的な戦力向上とチーム基盤の拡充を図る。
5年間の成長と新たな戦略
チームは発足からの5年間を「コロナ禍での発足から紆余曲折あった」と振り返りつつ、ファン、スポンサー、協力団体への感謝を表明。この5年間で海外選手の獲得やUCIコンチネンタルチームとしての活動、国内最高峰レース「ツアー・オブ・ジャパン」や「ジャパンカップ」への出場などを通じて着実に成長を遂げてきた。
2025年は、地域密着型チームとして「地元静岡からワールドクラスの選手を輩出する」という目標を改めて強調。その実現のため、チーム基盤の更なる拡大を優先課題とし、限られた予算をスタッフ強化に重点配分する。これにより、UCIコンチネンタルチーム登録は見送るものの、国内レースでの勝利とチーム基盤の拡充を目指す。
背景にはJCF基準か 海外レース参加実績が影響も
チームからの発表では、UCIコンチネンタルチーム登録見送りの理由としてスタッフ強化への予算配分が挙げられている。しかし、日本自転車競技連盟(JCF)が9月に発表した「2025年シーズンUCIコンチネンタルチーム登録基準について」では、継続を希望するチームに対し「2024シーズン中に、最低1レースは国外で開催されるUCIレースへの参加実績があること」を求めている。レバンテフジ静岡は、2024年シーズン中に国内選手権を除き海外UCIレースへの参加実績がなく、この基準を満たせなかったことも、今回の登録見送りの要因の一つとして考えられる。
エストニアと地元出身の2選手が加入
新戦力として、エストニア出身のパンチャー、シーム・キスコネンと、地元静岡県の浜松市出身の渡瀬義雄の加入を発表。キスコネンは2024年のツアー・オブ・エストニア(UCI2.1)で総合優勝を飾る実力者。コメントで「静岡に住み、チームとともに日本でレースをすることを楽しみにしている。個人として少なくとも1勝を挙げ、チームが日本のサイクリングシーンでトップチームのひとつになるよう貢献したい」と意気込みを語った。渡瀬は「地元静岡のチームで活動できることを大変嬉しく思う。チームの勝利を目指すのは勿論、チーム活動を通して多くの方々に自転車の輪を広げていけるようなイベント活動にも全力で取り組んでいく」とコメントした。
高梨がキャプテン、盤石の布陣
継続選手としては、高梨万里王がキャプテンを務める。また、体調不良で療養していたエースの床井亮太も復帰に向けて準備を進めており、3月に開催される地元レース「富士クリテリウムチャンピオンシップ」での勝利を最初の目標に掲げる。
トラック競技の井出にも注目
ロードレースを主体とするチームの中で、トラック競技を専門とする井出晃太郎(中央大学在学中)は、トラック競技で「全日本学生選手権」「インカレ」「国民スポーツ大会」と3つのタイトルを獲得。来シーズンも更なる飛躍を目指す。
2025年シーズン 新加入選手
- シーム・キスコネン(Siim Kiskonen)
- 渡瀬義雄(Yoshio Watase)
2025年シーズン 継続選手
- 床井亮太
- 高梨万里王(キャプテン)
- サルマ寛太
- 山口瑛志
- 夏目天斗 (U23)
- 井出晃太郎 (U23)
- エヴァー・サウル (U23)
スタッフ
- GM 兼 監督 二戸康寛
- 助監督 石井俊勝
- メカニック 西山秀吉・河野達哉
- マッサージャー 野村智美
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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