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愛三工業レーシングに窪木一茂が加入、UCI登録20周年でアジアNo.1を目指す

自動車機能部品システムメーカーの愛三工業株式会社を母体とする自転車ロードレースチーム「愛三工業レーシングチーム」(UCI登録名:AISAN Racing Team)は1月1日、2025年の新体制を発表した。注目はトラック・スクラッチ競技の世界チャンピオン窪木一茂がTEAM BRIDGESTONE Cyclingより新加入することだ。

チームはこれまでアジアツアーを中心に実績を積み重ねてきたが、20年目を機に、よりグローバルな舞台での活躍を目指す。その決意は、新たなビジョン「世界への挑戦!アジアNo.1チームへ」に明確に示されている。チームは、UCI国際レースでUCIポイントを獲得し、UCIアジアツアーチームランキング1位を目指すことを具体的な目標として掲げた。

体制刷新の背景と狙い

今回の体制刷新は、長年アジアツアーで培ってきた経験を活かし、常に世界を見据えたチームを目指すという明確な意図に基づいている。チームは2025年を「持続的にグローバルな環境へ挑戦できる活動を続けていく」ための重要な一年と位置づけている。組織体制の変更も、この目標達成のための重要な戦略の一環だ。

新監督に小森亮平氏、苦悩の末に決意 「選手引退」せず走り続ける意欲も

新体制の大きな特徴の一つが、指導体制の強化だ。過去に選手として同チームに所属していた小森亮平氏が監督に就任し、チームを率いることになった。小森監督は自身のSNSで、監督就任までの葛藤を明かした。一昨年までロードレースを中心に活動していた小森監督だが、昨年はMTB(マウンテンバイク)やシクロクロス、グラベルレースといった多様な種目で選手として活動していた。体調不良や怪我で不本意な結果に終わったレース経験などを振り返り、「来年まで再挑戦かな」と考えていたという。そんな中、古巣の愛三工業レーシングチームから監督就任の打診を受け、自身のまだ走りたい気持ちとの間で大いに悩んだという。

しかし、UCIコンチネンタルチームの監督という貴重な経験、そして愛三工業レーシングチームという素晴らしいチームへの魅力を感じ、最終的に監督就任を決意した。ロードレースのみならず、様々なオフロードレースでの経験を持つ小森監督の就任は、チームに新たな風を吹き込むことが期待される。小森監督は「これまでとは違った立場になりますが、新しい経験を積めることにワクワクしています」と心境を語る。

注目すべきは、小森監督が今回の就任にあたり、あえて「選手引退宣言」をしなかったことだ。「やっぱり自分が自転車に乗るのも好きなので『引退』って言ってしまうともう走っちゃ駄目なのかなという気がしたので」とその理由を説明。今後も時間があれば走り続けたいという意欲を示しており、選手としての経験、特に近年経験した多様な種目での知見を活かし、指導者として新たな視点を得ることも視野に入れているようだ。

小森監督は「過去に選手として在籍したこともあるこのチームで、今度は監督として関わることができ、大変光栄に思っています。監督としては新人ではありますが、これまでの選手としての経験を活かし、チームの成長をサポートしていきたいと思います。ベテランから若手までバランスよく揃っていますし、皆が成長し実力を発揮できる環境を整えて、これまで以上に強いチームを作り上げていきますので、変わらぬご支援と応援をよろしくお願いいたします」と抱負を語った。また、「勝てる」「みんなに愛される」チームを目指し、監督として力を尽くしたいと意気込む。

コーチに大前翔氏、トップアマの実力でチームを指導 SNSで選手との切磋琢磨誓う

指導体制のもう一翼を担うのは、外部コーチとしてトレーニングコーチに就任した大前翔氏だ。かつてはプロ選手として活躍した大前コーチだが、現在はトップアマチュアレーサーとしてその実力を維持している。現役のトップアマチュアレーサーとしての経験は、選手たちにとって実践的なアドバイスや指導に繋がることが期待される。

大前コーチは自身のSNSで「2025年は古巣の愛三工業でコーチを務めます。経験豊富な選手たちに学び、自分もコーチとして成長できるよう頑張ります」と意気込みを語っている。さらに「ホビーレーサーとしても、愛三の選手の胸を借りて戦えるくらい強くなりたいものです」と、選手たちとの切磋琢磨を通じて自身のレベルアップを目指す意欲も表明している。

若手主体へシフト、経験豊富なベテランも加入 新加入選手たちが語る意気込み

選手構成も大きく変わり、次世代を担う若手選手を中心にチームが再編成された。一方で、経験豊富なベテラン選手も補強し、チーム全体のレベルアップを図る。

新たにチームに加わったのは、窪木一茂(TEAM BRIDGESTONE Cyclingより)、宇田川塁(法政大学、群馬グリフィンレーシングチームより)、南和人(VC FUKUOKAより)、橋川丈(NIPPO-EF-Martiguesより)の4名。さらに、立命館大学在学中の松井丈治がトレーニーとして加入する。

新加入選手たちは、それぞれの言葉でチームへの貢献を誓った。

窪木一茂

「今まで培ってきた経験を活かしてチームの勝利に貢献できるように僕なりのベストを尽くし行動します。さらには自身の次への目標に向けて今まで以上に精進していくことを誓いたいです。迎え入れてくださった愛三工業レーシングチームに感謝しています。これからも変わらぬご愛顧と応援の程よろしくお願いします。」

宇田川塁

「プロ1年目の今シーズンは、学びと成長を第一に挑みます。 一つ一つのレースや練習から多くを吸収していきたいです。自分のできるベストパフォーマンスを発揮し、その結果がチームの勝利に繋がれば最高です! 国内トップチームの一員として走れることの誇りを胸に、応援してくださる方々への感謝の気持ちを忘れず全力で走ります!」

南和人

「VC FUKUOKAから移籍し、2025年から愛三工業レーシングチームに加入させていただく南 和人です。 伝統あるチームの一員として活動できることを嬉しく思います。 西谷さん、中根さんをはじめとする経験豊富なチームスタッフ、数々の実績を残されている尊敬できる先輩方と共に戦い、自分自身のレベルアップを図りたいと思っております。また、チーム最年少としてチームを底上げする存在となり、勝利に貢献できるように頑張ります。応援よろしくお願いいたします。」

橋川丈

「橋川丈です。僕はベルギーで生まれ育ち15歳からベルギーと欧州で走ってきました。これまで経験してきた事を日本とアジアでのレースで活かしていきたいです。愛三レーシングチームは「世界への挑戦」と「アジアNo.1チームへ」を目標にしています。僕はUCIポイントの獲得、愛三レーシングチームでアジアNo.1になることを目指しチームに貢献していきます。ワールドツアーチームの選手になるという自分の夢を実現できるよう、愛三レーシングチームと共に頑張ります。」

松井丈治(トレーニー)

「2025シーズンより加入させていただく、松井丈治です。このような素晴らしいチャンスを与えてくれた愛三工業レーシングチームには感謝しかありません。長く歴史があり、数々のタイトルをとってきた、そのようなチームの一員となれることに身が引き締まる思いです。あとは私がどこまでやれるのか、先輩方から多くのことを学び、チームから信頼され、価値のある選手へと成長できるよう尽力します。応援のほどよろしくお願いします。」

地域貢献への継続的な取り組み

チームはレース活動だけでなく、地域貢献活動にも積極的に取り組む姿勢を改めて強調した。愛三工業株式会社の地元である大府市とのコラボイベントや自転車教室などを開催し、「町いちばん」をモットーに、地域住民から信頼され、愛されるチームを目指す。

強力なサポート体制

世界への挑戦を支えるのは、強力なサプライヤー各社だ。フレームはDARE(VALSIS)、タイヤはMAXXIS(株式会社マルイ)、ホイールはLún(WINSPACE JAPAN 株式会社)など、ハイレベルの製品がチームをサポートする。

オフィシャルサプライヤー一覧

  • フレーム:DARE(VALSIS)
  • タイヤ:MAXXIS(株式会社マルイ)
  • ホイール:Lún(WINSPACE JAPAN 株式会社)
  • ウェア:SUNVOLT(サンボルト株式会社)
  • ヘルメット:POC(有限会社フルマークス)
  • アイウェア:100%(VALSIS)
  • バイク小物:TOPEAK(株式会社マルイ)
  • 工具:TOPEAK(株式会社マルイ)
  • サイクルコンピューター:IGPSPORTS (IGPSPORTS)
  • ソックス:R & L(武田レッグウェア株式会社)
  • ケミカル:WAKO’S(株式会社和光ケミカル)
  • UVケア:Aggressive Design(株式会社和光ケミカル)
  • ドリンク:グリコ Power Production CCD(江崎グリコ株式会社)
  • サプリメント:グリコ Power Production(江崎グリコ株式会社)
  • 補給食:POWER BAR(有限会社パワースポーツ)
  • ボトムブラケット:CEMA セマ(VALSIS)
  • バーテープ:XTRM エクストラム(VALSIS)
  • マッサージオイル:Igname Sports Aroma(株式会社ディッセターレ)
  • ホームトレーナー:MINOURA (株式会社フカヤ)
  • フィッティング:SUN MERIT BIKE FIT STUDIO (株式会社サンメリット)
  • ボディケア:おおすが整形外科
  • 天然温泉:天然温泉かきつばた(愛協産業株式会社)
  • 医療サポート:医療法人桂名会 重工大須病院

情報発信も強化

チームの活動状況は、公式HP、Facebook、X(旧Twitter)、Instagramなどの公式アカウントで随時発信される。広報・チームアシスタントには、KINAN Racing Teamのメディアオフィサーアシスタントを務めていた山内渓太氏が就任。「昨シーズンは、KINAN Racing Teamのメディアオフィサー福光俊介さんのアシスタントとして、チームの広報業務やサイクルメディア関連の仕事を幅広く勉強させていただいていました。また、ツールドフランスの公認フォトグラファーとして全ステージ現地取材をしてきました。今シーズンからこのチームに携われることに、とにかくワクワクしています!これまでの経験を存分に生かしながら、チームの活躍に貢献できるように頑張ります!よろしくお願いいたします」と意気込みを語った。

また、小森監督は個人でのコーチングや子供たちに自転車の楽しさを伝える活動も継続していく考えを示しており、「チームの監督というひとつの視点に捉われる事なく、広い視野を持って成長していきたい」と語っている。

創設20周年を迎え、新たなスタートを切る愛三工業レーシングチーム。ロードレースのみならず、多様な経験を持つ小森亮平氏が率い、大前翔氏が指導する新体制は、若手とベテランの融合、強力なサポート体制、そして何より「世界への挑戦」という強い意志を胸に、2025年シーズンに挑む。監督として新たな道を歩む小森亮平氏、そして選手との切磋琢磨を誓う大前翔氏の活躍からも目が離せない。

愛三工業レーシングチーム 2025年 チーム体制

事務局

  • 澤田浩二 ゼネラルマネージャー
  • 西谷泰治 チームマネージャー
  • 中根英登 テクニカルディレクター

スタッフ

  • 小森亮平 監督
  • 田村亮太郎 メカニック
  • 山内渓太 広報・チームアシスタント

外部コーチ

  • 大前翔 トレーニングコーチ(ロードバイクアカデミー)

派遣スタッフ

  • 久保真一 トレーナー(マッサードットジェイピー表参道より派遣)

選手

  • 岡本隼 京都府出身
  • 草場啓吾 愛知県出身
  • 當原隼人 沖縄県出身
  • 初川弘浩 岐阜県出身
  • 北嶋桂大 富山県出身
  • 加藤辰之介 三重県出身
  • 窪木一茂 福島県出身 *新加入(TEAM BRIDGESTONE Cyclingより)
  • 宇田川塁 東京都出身 *新加入(法政大学より)
  • 南和人 大阪府出身 *新加入(VC FUKUOKAより)
  • 橋川丈 福島県出身 *新加入(NIPPO-EF-Martiguesより)
  • 松井丈治 大阪府出身 *トレーニー(立命館大学在学中)

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Bicycle Club編集部

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