バーレーン・ヴィクトリアス、公式育成チームを発足！U23全日本王者・寺田吉騎も加入

UCIワールドチームのバーレーン・ヴィクトリアスは1月13日、公式のアンダー23育成チーム「バーレーン・ヴィクトリアス・デベロップメントチーム」の設立を発表した。同時に、U23ロードレース全日本チャンピオンの寺田吉騎の加入も明らかとなった。

CTFとの提携から完全統合へ

バーレーン・ヴィクトリアスは2022年より、イタリアのコンチネンタルチームであるサイクリングチーム・フリウリ（CTF）と提携し、若手選手の育成に力を入れてきた。この提携を通じて、ジョナサン・ミラン（イタリア）、フラン・ミホリェヴィッチ（クロアチア）、ジャック・エルジェン（スロベニア）、ニコロ・ブラッティ（イタリア）など、多くの有望選手をトップチームへと送り出してきた実績を持つ。

新体制による育成強化

2025年からは、CTF U23の体制を完全にバーレーン・ヴィクトリアスに統合し、UCIワールドツアー（WT）チームへの主要な育成パイプラインとして機能することとなる。この変更により、若手選手たちはプロフェッショナルサイクリングの環境でより充実した成長機会を得ることができるとのことだ。

バーレーン・ヴィクトリアス・デベロップメントチームは、WTチームと密接に連携し、若手選手たちがベテラン選手と共にトレーニングやレースを行い、学ぶ機会を提供する。また、非ワールドツアー級（Proクラスや1クラス）の特定のレースへのWTチームでの参加も含め、総合的な育成環境を整備する。

パフォーマンスディレクターが語る新体制の意義

チームのパフォーマンスディレクターであるウラディミール・ミホリェヴィッチ氏は、この取り組みの重要性について次のように述べている。

「この移行は、若手選手たちのプロフェッショナル選手への成長をサポートする上で重要なステップとなります。U23チームをバーレーン・ヴィクトリアスの体制に統合することで、これらの若い才能たちに高度なパフォーマンスインフラストラクチャーと貴重なレース経験へのアクセスを提供できます。この体制は、彼らのスキル向上を支援すると同時に、我々のワールドツアーチームとのより強い結びつきを築くことができます。この取り組みが、若手選手たちにとってトップレベルのサイクリングの要求に応えるための確かな基盤となると確信しています。」

寺田吉騎の加入が明らかに

チームの所属選手リストは現時点で正式発表されていないものの、アリカンテで開催されたトレーニングキャンプの集合写真に、U23ロードレース全日本チャンピオンの寺田吉騎の姿が確認された。寺田は自身のSNSで「バーレーン・ヴィクトリアス・デベロップメントチームに所属し今シーズンレースを走ります」とコメントを投稿している。昨年末のバイシクルクラブのインタビューでは「2025年の目標は1つ1つのレースを大切に走り、全日本選手権優勝」と意気込みを語っていた。新たなチームでの活躍と世界への挑戦に期待が高まる。

CTFの今後の展開

なお、CTF U23チームが新たな役割に移行する一方で、サイクリングチーム・フリウリは引き続きフリウリ地域での草の根活動を継続し、他のユース部門やマスターズ、アマチュアカテゴリーに注力していくとしている。