BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

チープ&レトロなワイドギヤカスタムでエロイカで走る伊豆の峠も楽しみ|西山自転車商会EX

4月12日、13日に伊豆で開催されるエロイカジャパンが開催される。今回はその激坂に挑むためのビンテージバイクを制作、ランドナーメカを駆使してワイドギヤを装着。ヴィンテージバイクの楽しさと可能性を追求したカスタムに、バイシクルクラブ副編集長のニシヤマがチャレンジした。

エロイカジャパン
詳細・エントリーはこちら

チープな古いメカで峠を制するこれも遊びのあり方

伊豆で開催されるエロイカジャパンは、激坂が多いというのがコースの特徴だ。
まあ最近のバイクは、ワイドギヤ化しているので対応できるが、ヴィンテージなロードは、最小ギヤが42×23Tとか、やたらとギヤが重いものが多い。

カンパニョーロ&TAで1963年風なロードギヤを再現すればこんな感じだが。これではギヤ比が重すぎ

男前ギヤなのは、乗るのが選手だったからだ。普通のライダーは伊豆大会に合わせてギヤ比を小さくする必要がある。年代に忠実であるならば、63年ギヤは上の写真のような感じになると思うが、これを変更。

チープなランドナー系メカでカスタムする。これらフランス製のパーツは、その昔、プジョーが輸入されていた時の補修パーツとして日本にも多く入って来ていたようで、古くとも珍しさはない。
なおかつマニアもあまり見向きもしないのでお宝度はゼロ。適度に使われたジャンクな品は本当に安くて、こういうので遊んでいても全然お金がかからないのが良い。
プアでレトロなメカで峠を制するのが、本場イタリアのエロイカっぽいのだ。

伊豆スペシャルギヤを装着

48×30Tのワイドギヤに

山の多い環境にも対応したフレンチランドナー系のヴィンテージパーツで行くことにする。サビサビのサンプレックスの48T鉄板チェーンリング(左)を入手。これに小さめのインナーリングを付ける。結構探して、30Tのインナーリング(右)を見付けた。これなら激坂に対応できる。ただし2枚のギヤ板どうしを留めるボルトがない。ボルトだけを別に入手するのは、かなり困難とか。

リン酸につけてサビを溶かし、ワイヤーブラシでこすり落とす。マファックのブレーキ取り付けボルトと、イケアの家具に使われていたナットでボルトを代用。ギヤ板の間に入れるスペーサーは真鍮パイプを切って自作した。

チープなスライドメカを再生

プアなメカを使いこなしてこそのエロイカ。サンプレックスの中古メカとしてはありふれた存在のプレステージフロントメカ。古式なスライドメカだが、まだまだ使える。

羽部分は、こちらもリン酸系サビ落としでサビ除去。サンプレのウィークポイント、デルリン樹脂(プラスチック)の粉を吹いたような部分には、クルマ系ケミカルのアーマーオールを散布してツヤ出し(&気休め)。

サンプレメカのキャパシティアップ

エロイカのレギュレーションの一つ、Wレバー。ダウンチューブでの変速は、手元シフターに慣れた人は「えっ」となる。サンプレックス・クリテリウムはプラカバーが付いた鉄製レバー。さほど人気もなく、フリマでも2~3千円くらいが相場と思われる。

ワイド化を狙って、リアメカもサンプレックスのプレステージに。ケージをツーリングタイプに変更して、キャパシティを増やす。これで、最大ギヤが24Tから30Tへ、トータルキャパシティも26Tから30Tに。

 

ボスフリーもワイドに

レジナのボスフリーが装着されていた。専用のフリー外しがないと爪を壊してしまうので、専門店「コルサコルサ」に依頼。14-28Tのワイドなシマノ5段フリーに交換。シンガポール製で、さほど古いものではない汎用品だ。

5段用和泉チエンを装着

5段専用のチェーンは、何と国産のものが現行品で手に入る。和泉チエンの製品だ。5段ギヤなら、6-8段兼用チェーンよりもこちらを使った方がキレの良い変速が期待できる。パッケージも良い感じだ。

チェーンを装着すれば、伊豆スペシャルギヤの完成だ。チェーンをつなぐ方法は、コネクターではなく、チェーンに元々付いてるピンを使ってつなぐ昔ながらのやり方。久しぶりにこれやった感じ。

これで出走!エロイカ2025年モデル完成

伊豆スペシャルギヤを再インストール。割と低コストで再び走れるところまでこぎつけた英国車ジロット。しばらく乗り込んで、出てくる不都合を調整することに。4月のイベントまでには、ギヤも自分自身もバッチリに仕上げておこう!

エロイカで立ち返る自転車の楽しさの原点

クルマやバイクなど、古いもののほうが運転していて楽しいと言われる。運転しやすいから楽しいとは言えない。より良くなるはずの技術の進化が、乗り物を操る喜びをスポイルしているところがあるのかもしれない。
自転車もそうだ。例えば、電動シフターはラクに速く変速できるようになったけれども、変速が楽しくなったわけではない。
確かにロードバイクは速くなった。古いバイクは、速さでは劣るけれど、でも楽しさで劣るかというと、そうではない。
もちろん、新しいのも古いのも楽しいのと楽しくないのがある。言いたいのは、古いのでも、楽しさでは新しいのを上回るものもあるということだ、少なからず。
最新鋭のロードバイクが失ったのは、カスタムする楽しさだろう。そしてシンプルさ。
プリミティブな自転車に乗って、自転車って楽しい!っていう原点に立ち返ることができる。エロイカってそういうイベントであれば良いなと思う。

エロイカジャパン4月12・13日開催!エントリー受付中

伊豆の定番イベントとなり、今年で11回目となるエロイカジャパンは4月に開催。今回のエロイカビレッジは、静岡県伊豆の国市、伊豆長岡温泉「伊豆中ビレッジ」。新幹線や東名高速道路など、各地からのアクセスも便利だ。初日の土曜は、どんな自転車でも参加できるフレンドライド、日曜はヴィンテージライド。多彩なコースで伊豆エリアを満喫できる。自転車祭りで盛り上がるビレッジも注目!

初級者からベテランライダー、ヴィンテージでなくても参加できるコースも

MAPEI FRIEND RIDE 80

【距離】75.6km 【獲得標高】1703m

MAPEI FRIEND RIDE 30

【距離】26.4km 【獲得標高】333m

LONG ROUTE SAMURAI

【距離】178.8km 【獲得標高】3836m

MIDDLE ROUTE ODORIKO

【距離】140.6km 【獲得標高】3225m

SHORT ROUTE FUJI 80

【距離】75.6km 【獲得標高】1703m

SHORT ROUTE SAKURA 30

【距離】26.4km 【獲得標高】333m

エントリーはこちら

バイシクルクラブ最新号もチェック!

40周年を迎えるバイシクルクラブVol.460(2025年3月号)では、「街と自転車」をテーマに、街に溶け込む、老舗の自転車店の肖像から、今どきのカスタムショップによる街乗り自転車の作り方。80年代のシティバイクの系譜や、街を楽しむをキーワードにした、人気の「TOKYO BIKE」などを紹介。街あるところに自転車あり、そんな自転車都市文化、過去と現在と未来をつなぐ大特集です!

購入はこちらから

SHARE

PROFILE

ニシヤマ

Bicycle Club / 副編集長

ニシヤマ

自転車暦35年以上。中学時代からランドナーに乗る、ヴィンテージ(ジャンク)自転車大好き人間。バイシクルクラブのバイク&キャンプなアウトドア系記事、自転車レストア&カスタム記事など製作。またマニアックな自転車ムック職人。加えて最近は、付録職人でもある

ニシヤマの記事一覧

自転車暦35年以上。中学時代からランドナーに乗る、ヴィンテージ(ジャンク)自転車大好き人間。バイシクルクラブのバイク&キャンプなアウトドア系記事、自転車レストア&カスタム記事など製作。またマニアックな自転車ムック職人。加えて最近は、付録職人でもある

ニシヤマの記事一覧

No more pages to load