BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

世界的に注目!日本の職人が作る自転車が結集した「ハンドメイドバイシクル展」

2025年1月25日・26日に開催された「ハンドメイドバイシクル展」は、今年も多くの来場者でにぎわった。会場となった東京・科学技術館には、日本国内外のフレームビルダーやパーツメーカーが集結し、ハンドメイドならでは自転車の魅力を存分にアピール。最新のトレンドなども詰まったイベントとなった。

職人技が光るハンドメイドフレーム

ケルビム・今野製作所。60周年リミテッドエディションバイク。伝統的なR2ロードバイクだが、作り込んだラグ、刻印を施したパーツなど贅沢なあしらい。完成車121万3300円、25台限定

今回の展示会では、スチール、チタン、カーボンといった多様な素材を駆使したハンドメイドフレームが目を引いた。特にスチールフレームのブースは、伝統とモダンデザインの融合が見どころ。

特注のヘッドバッジや、ハンガー裏に60周年のロゴ

細身のラグ付きフレームにクラシックな塗装を施したモデルや、現代のロードバイク設計を取り入れた軽量スチールバイクが注目を集めた。ビルダーたちは、フレームのジオメトリーやチューブ選びについて来場者と熱心に議論し、それぞれのライディングスタイルに応じた最適なフレームづくりを提案していた。

エクイリブリウムサイクルワークス・Elysion。チタンとカーボンのハイブリッドバイク。もはや大手メーカーを超えた先進性と技術とデザイン。一人の職人が作っているとは思えない
ビルダーのウラジミールス・バラホブキスさん。ラトビア出身

チタンフレームも人気のカテゴリとなっており、耐久性と美しさを兼ね備えたモデルが多数展示。職人による美しい溶接技術が随所に見られ、手作りならではの精巧な仕上がりが印象的だった。チタンバイクは、ツーリング志向のサイクリストからも高い関心を集めていた。

ランドナー系自転車も根強い人気

京都のランドナー系自転車の老舗、アイズバイシクルのツーリング車グランボア。193gという超軽量フロントバッグもオリジナル

例年以上にランドナー系の自転車が多く展示されていた感がある。クラシックなデザインとツーリング性能を兼ね備えたランドナーは、近年のバイクパッキングブームと相まって再び注目を集めている。伝統的なフレンチスタイルを踏襲した細身のスチールフレームに、ラグの美しい装飾を施したモデルが並び、職人の手によるこだわりのディテールが光っていた。

大槻輪業社、コロンバス・マックスフォークを使いディスク化。ブルべ専用ランドヌールフレーム。18万4800円~。

また、現代的な解釈を加えたランドナーも登場し、ディスクブレーキやワイドタイヤに対応する設計が施されたモデルが多く見られた。

柳サイクル。インスタグラムで有名な、GOOOSTのアーティスト、大原舞さんのニューバイク。アートなあしらいが光る

ベテランから若手まで、気鋭のビルダーたちの挑戦

今回の展示では、ベテランはもちろん、若手ビルダーたちの活躍も光った。伝統的な技術を学びながら、最新の技術も取り入れた革新的なフレームが紹介され、未来のハンドメイドバイクの可能性を感じさせる。

韓国競輪のフレームを作るMIMOSA CYCLING パク キョンリュンさん。サイクルデザイン専門学校卒業後、ラバネロ・タカムラ製作所で修行

独創的なデザインのミニベロや、ユニークなアーバンバイク、ツーリングバイクなど、個性的なプロダクトが来場者の目を楽しませた。

BYOBファクトリーのブースにあったRICE CYCLE。RICE MINI-CARGOは、半折りたたみ式のカーゴバイクで、手軽な輪行と積載性能を両立している。販売予定価格は、19万2500円
シルクサイクル・絹自転車製作所。テンションシルクのミニベロタイプはハンドメイドだ。ダウンチューブが紐構造で、輪行が容易なテンションシルクは、小径だとよりメリットが光る
バイシクルクラブ創刊当時1985年に執筆参加していたアマンダ千葉洋三さん。木リム16本コンプレッションホイールがUCI登録された。このホイールを使い競輪選手の小嶋敬二が54歳でハロン(ラスト200m)で9秒8を記録した

今後のハンドメイドバイクの展望

ハンドメイドバイクの人気は年々高まっており、特に今年の会場の盛り上がりは、例年以上だった。環境意識の高まりとともに、長く愛用できる自転車への関心も強まっており、職人の手による一点物のバイクはサステナブルな選択肢としても注目されている。また価格が高騰しているメーカー製のハイエンドモデルに比べて、個々のニーズに合わせたオーダーメイド車が、さほど高価ではなく感じられるようになったこともあるかもしれない。2025年のハンドメイドバイシクル展は、多くの新しい出会いとインスピレーションを提供する場となった。来年の開催に向け、さらなる技術とデザインの進化が期待される。

アメリカ・ワシントン州シアトルに本拠を置く、自転車雑誌『Bicycle Quarterly』(バイシクルクォータリー)の編集長ヤン・ハイネさんも取材。写真はドパッツ・ライノの齋場孝由さんと

SHARE

PROFILE

Bicycle Club編集部

Bicycle Club編集部

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

Bicycle Club編集部の記事一覧

No more pages to load