
垣田真穂がロードで世界へ挑む、イタリア名門BePink-Bongioanniへ加入

せいちゃん
- 2025年01月30日
自転車女子トラック種目でアジアを制覇、パリオリンピックにも出場した垣田真穂(早稲田大学/チーム楽天Kドリームス)が、2025年シーズンよりイタリア籍UCIコンチネンタルチーム「BePink-Bongioanni(ビーピンク・ボンジョアンニ)」に加入することが1月28日、発表された。
チームの発表によると、NIPPOとオージーケーカブトがチームパートナーとなり、垣田の海外挑戦をサポートする。
トラックでアジアを制覇、オリンピックへ。ロードレースで新たな境地へ
福岡県出身、20歳の垣田選手は、14歳でジャパン・ライジング・スター・プロジェクトによって才能を見出され自転車競技を始めた。
トラックレースでは日本チャンピオンに複数回輝き、2024年にはパリオリンピックにチームパーシュートとマディソンで出場。さらにアジア選手権、アジア大会でもチャンピオンに輝くなど、トラック競技における実績はアジアトップレベル。
ロードレースでも才能を発揮しており、2022年にはジュニアロード世界選手権(オーストラリア)で5位入賞。2023年には日本ナショナルチームの一員として、UCI2.2Uクラスの国際レース「ツール・ド・ラブニール」(フランス)に出場し、総合67位で完走を果たした。
2024年8月からは「EF・オートリー」に加入し、UCI1.1クラスの「グランプリ・ディスベルグ)」(フランス)、「グランプリ・ド・ワロニー」(ベルギー)に出場、いずれも完走している。
チームのリリースを通じて垣田選手は、「オリンピックでメダルを獲得することを常に夢見て」自転車競技に打ち込んできたと語る。
幼少期から親しんだサッカーから転向し、16歳で自転車競技に専念。初めて自転車に乗った時の「どこへでも行ける」感覚が原点だといい、5位に入ったオーストラリアのロード世界選手権で新城幸也との出会いが、ヨーロッパでのレースを志すきっかけになったという。
2025年シーズンはロードレースにも重点を置き、「チームメイトと大きな喜びを分かち合いたい」と抱負を述べている。得意のスプリントに加え、課題となる山岳にも果敢に挑戦する姿勢を示し、トラック世界選手権での表彰台、そして2028年ロサンゼルス五輪を大きな目標に掲げる。
イタリア・モンツァを拠点とする名門チーム
「BePink-Bongioanni」は、イタリア・モンツァに本拠地を置くUCIコンチネンタルチーム。2012年に設立され、イタリア女子自転車界を牽引する名門として知られる。
チームマネージャー、ウェルター・ジーニ氏は垣田の加入を歓迎し、次のようにコメントを発表した。
「マホをチームに迎えることができ大変嬉しく思います。彼女は特にトラック競技で素晴らしい才能を発揮する若手選手です。トラック競技は我々が常に重視してきた分野であり、彼女はチームに大きな貢献をしてくれるでしょう。元日本代表の沖美穂さんからも推薦されており、ロードレースにおいてもチームに付加価値をもたらしてくれると確信しています。彼女の加入により、私たちのチームは最高の状態になると期待しています。」
NIPPOとオージーケーカブトが強力サポート
NIPPOとオージーケーカブトがチームパートナーとして、垣田選手の挑戦をバックアップする。NIPPOは長年、国内外の自転車ロードレースチームのサポートを通じて自転車競技の発展に貢献しており、オージーケーカブトはヘルメットなどの製品提供を通じて選手の安全とパフォーマンスを支える。両社のサポートは、垣田が世界で活躍するための強力な後押しとなるだろう。
新たなチームで世界に挑む垣田の活躍に、大いに期待がかかる。
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- 写真:TeamNIPPO/田中苑子
SHARE
PROFILE

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている