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松田祥位が独走で優勝、ブリヂストンが東京クリテリウムでワンツーフィニッシュ

2025年のJBCFロードシリーズが、2月16日(日)に東京都新宿区の明治神宮外苑・絵画館周辺で開催された「サイクルチャレンジ神宮外苑 JBCF 第1回 東京クリテリウム」で開幕を迎えた。この日のメインレースとなったJプロツアー特別戦では、チームブリヂストンサイクリングの松田祥位が巧みなレース運びから最終局面で仕掛けた独走で優勝。チームメイトの岡本勝哉が2位に入り、チームの圧倒的な強さを見せつける結果となった。

絵画館を背景に繰り広げられた都市型レース

スタート地点の横には聖徳記念絵画館

理想的なレース環境

国立競技場のすぐそばを走る選手たち

会場となった明治神宮外苑は、都心とは思えない緑豊かな環境の中に、国立競技場、神宮球場、秩父宮ラグビー場、東京体育館といった一流のスポーツ施設が集まる特別な場所だ。この日は国立競技場では2025明治安田J1リーグ第1節の東京ヴェルディvs清水エスパルスの試合が行われており、エリア全体がスポーツの熱気に包まれていた。

自転車競技との深い縁

神宮外苑は日曜日と祝日には一般道を閉鎖して神宮外苑サイクリングコースとして開放されており、東京の市民サイクリストにもおなじみの場所として知られる。また、毎年2月には日本学生自転車競技連盟(JICF)主催の「寛仁親王記念ワールドグランプリ国際自転車競技大会ロードレースラウンド」として「明治神宮外苑大学クリテリウム」が開催されるなど、自転車競技との結びつきも強い場所だ。

充実のイベント内容

レース前にはパレードランも行われた

今回のレースでは、JBCFのレースに加えて一般参加部門も設けられ、より多くの自転車愛好家がレースを体験できる機会となった。また、人気漫画「弱虫ペダル」の作者である渡辺航氏のトークショーとチャリティサコッシュ販売会、BMXフラットランド世界チャンピオンの荘司ゆうによるデモンストレーション、さらに子どもたちが楽しめる「へんしんバイク」や、家族で楽しめる自転車大運動会「0-150 Games(ゼロワンフィフティーゲームス)」など、自転車競技の魅力を多角的に伝えるイベントも開催された。

ペニー・ファージングもパレードランに参加 スタイルにもこだわる

レース展開:戦術と駆け引きの40周

アクチュアルスタート前の選手たち

ハイペースな序盤戦

スクラッチ世界チャンピオンの窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)は特別にアルカンシェルを着ての参加

13時15分にスタートしたJプロツアー特別戦には、全21チーム109名が出走。1周1kmのフラットなコースは、二つの直角コーナーと緩いコーナーで構成される高速サーキット。40周という距離設定も相まって、序盤から目が離せない展開となった。

中盤の攻防

序盤、飛び出しを図る牧野郁斗(イナーメ信濃山形)

レース序盤から中盤にかけて、牧野郁斗(イナーメ信濃山形)、當原隼人(愛三工業レーシングチーム)、井上拓海(京都産業大学)、湯浅博貴(TeamCyclersSNEL)、阿部嵩之(Velolien松山)らが次々と単独での逃げを試みた。しかし、1周1kmという短いコース特性から、どの逃げも長続きせず、集団に吸収される展開が続いた。

アタックした當原隼人(愛三工業レーシングチーム)
集団から抜け出した井上拓海(京都産業大学)
アタックを試みた湯浅博貴(TeamCyclersSNEL)の後ろに選手たちが続く
独走を得意とするベテランの阿部嵩之(Velolien松山)

チームブリヂストンの戦略

Jプロツアーデビュー戦となった北林力(Bellmare Racing Team)が先頭に立つ場面も
先頭を引く風間翔眞(シマノレーシング)
山本哲夫(チームブリヂストンサイクリング)の後ろにシマノレーシングが続く

宇都宮ブリッツェンやシマノレーシングなども集団の主導権を握ろうと試みたが、レースを完全にコントロールしたのはスピードマンを多数擁するチームブリヂストンサイクリングだった。残り6周で山本元喜(KINAN Racing Team)が仕掛けた攻撃をきっかけに、チームブリヂストンの兒島直樹が巧みなカウンターアタックを決行。これにより他チームの選手たちが追走を余儀なくされ、終盤に貴重な体力を消耗することとなった。

決定的な終盤

終盤全メンバーを先頭にそろえたチームブリヂストンサイクリング

兒島は残り4周で捕まったものの、この動きによって他チームの選手たちの脚を削ぐことに成功。その後、チームブリヂストンサイクリングは6名の選手を揃えて集団の先頭に立ち、レースを完全支配する展開を作り出した。

チームブリヂストンサイクリングの間に他チームの選手たちが入る

 

チームブリヂストンのトレインの間には、この日特別にアルカンシェルジャージを着用した窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)や、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)、風間翔眞(シマノレーシング)らが割って入る場面もあった。最終周の第1コーナーを終えたところで先頭の兒島が離脱し、一瞬のけん制が生まれた瞬間、松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)が決定的な攻撃を仕掛けた。岡篤志が追走を試みるも及ばず、松田が見事な独走勝利を収めた。

独走する松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)の後ろに集団が迫る
チームブリヂストンサイクリングがワンツーフィニッシュでガッツポーズ

勝者たちの声

チームで勝利をつかみ取ったチームブリヂストンサイクリング

松田祥位(優勝)

優勝した松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)

岐阜県出身の25歳、松田祥位にとってこの勝利はJプロツアー(プレーオフ戦含む)6勝目となった。ジュニア時代には全日本選手権のロードとタイムトライアルで優勝し、その後エカーズに所属して海外レースでも経験を積んだ。2021年に一度挫折を経験したものの、2022年にチームブリヂストンサイクリングに加入。元々得意としていた独走力とタイムトライアルの能力に加え、トラック競技でもスプリント力を磨き、チームの主力選手として成長を遂げている。

優勝した松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)とトラックナショナルチームのコーチを務めるダニエル・ギジガー氏

「(チームとして)得意なコースでちゃんと(宮崎)監督の言うことを聞いて勝つことができました。チームも若返って凄くいいスタートダッシュが切れたと思います」と松田は優勝後に語った。

岡本勝哉(2位)

「まずアルカンシェルを着る窪木選手に勝てたことが嬉しいです。同じチームにいた元キャプテンを倒せたことも嬉しいですし、また今年もライバルとしてバチバチやっていきたいなと思います」と、元チームメイトの窪木に対する敬意と闘志を込めたコメントを残した。

窪木一茂(3位)

窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)

「この二人には一生敵いません。また頑張ります」という謙虚なコメントで会場の笑いを誘った窪木だが、その実力は依然として国内トップクラス。今シーズンの更なる活躍が期待される。

今後の展開

Jプロツアーの正式な開幕戦は2月22日(土)に鹿児島県立大隅広域公園周辺特設コースで開催される「かごしま国体開催記念 JBCF 第3回 鹿屋・肝付ロードレース」となる。また、Jクリテリウムツアーの開幕戦は翌23日に志布志しおかぜ公園で行われる「JBCF 第3回 志布志クリテリウム」が予定されている。

今回のレースの模様は、ガチンコサイクルTVのYouTubeチャンネルで視聴可能となっている。Jプロツアーのレース以外にも魅力的なレースやイベントが多数行われており、ぜひチェックしてほしい。

レースの模様はこちら

イベントの模様はこちら

リザルト

JPT 40km

1位 松田祥位(チームブリヂストンサイクリング) 51m27s
2位 岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング) s.t.
3位 窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)
4位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
5位 山本哲央(チームブリヂストンサイクリング)
6位 中井唯晶(シマノレーシング)
7位 日野泰静(Velolien松山)
8位 初川弘浩(愛三工業レーシングチーム)
9位 松井丈治(愛三工業レーシングチーム)
10位 中村圭佑(ヴィクトワール広島)

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PROFILE

せいちゃん

せいちゃん

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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