パラレルスタンス、サーフィンスタンスで波に乗る!|SUPサーフィン入門
BLADES(ブレード) 編集部
- 2019年11月29日
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波に乗るのは難しいと思われがち。でもサーフィンよりもボードの大きいSUPは、実は初心者でも波に乗りやすい。
スープを越えながら沖に出て、狙った波まで漕いでいけるようになったら、いよいよ波を滑り降りていこう。
ここではパラレルスタンス、サーフィンスタンスで波に乗るためのテクニックを紹介する。
波をキャッチできたら、まっすぐ滑り下りてみよう
波をキャッチできるようになったら、まずまっすぐ滑り下りる感覚をカラダで覚えよう。波に乗ったら通常は横を向いてサーフィンスタンスになるが、慣れていないとなかなかカラダが思うように動いてくれないものだ。まずは波に乗る感覚をカラダで覚えるために、パラレルスタンスのまま滑り降りてみよう。
ポイントは、しっかりと漕いでスピードをつけておくこと。また、波に押された時に、バランスを崩さないようにヒザをしっかり曲げて、姿勢を低くすることも大切だ。何度もトライして、まっすぐ滑り下りる感覚を掴もう。
正しいライディングフォームを身に着けよう
パラレルスタンスで波に乗ることができるようになったら、今度はサーフィンスタンスに挑戦しよう。サーフィンスタンスで正しいライディングフォームを身につけることで、ボードが格段に傾けやすくなり、次のステップである、波を横に滑ることが可能になる。ここでは、正しいライディングフォームを取るまでの流れを紹介。
1. 波をキャッチするまでパラレルスタンスで漕ぐ
ボードが滑り出すまでは、パラレルスタンスで漕ぐ。ヒザを曲げ、進行方向を見て、なるべくスピードをつけて波に置いていかれないようにしよう。
2. ボードが滑り出したら動作にとりかかる
ボードが滑り出したら、すかさずサーフィンスタンスの動作にとりかかる。ポイントは、前足の足首を真横にしないこと。ひねって斜めにする。
3. 肩幅より広くスタンス幅をとる
もう片方の足を後方に運んで、肩幅より広めにスタンス幅をとろう。上半身は、進行方向に対して少し横を向く。つま先側に倒れやすいので注意。
どちらが前足かわからない人は、走りながらジャンプをして、着地する時にサーフィンスタンスを取ってみるとよい。出やすい方が前足だ。
④ヒザをしっかり曲げて姿勢を低く構える
しっかりと腰を落としてバランスを取る。慣れないうちは、低い姿勢がとるのが難しい。大げさと思うくらい、しっかり腰を下げるよう意識しよう。バランスを取りづらければ、ヒザを着いてもOK。
【STEP UP 1】慣れてきたら速度を上げてやろう
慣れてきたら、さらにステップアップ。速度を上げてやってみると良い。パラレルスタンスで漕いで波をキャッチして、即座にここまでの流れを行う。慣れれば、ほんの1〜2秒で行えるようになる。
【STEP UP 2】つま先側にパドルを持ち替える
ライディングフォームが確実に取れるようになったら、つま先側にパドルを持ち替えてみよう。ライディング中は、つま先側で漕げるようにパドルを持った方が扱いやすい。波をキャッチしてボードが滑り出した時に反対側にパドルを持っている場合は、サーフィンスタンスを取った後にパドルを持ち替えるのがベストだ。
フロントサイド側に、斜めに滑り下りてみよう
次は、フロントサイド側に斜めに滑り下りてみよう。フロントサイドとは、サーフィンスタンスのつま先側のこと。レール(ボードの側面)を波に入れることで、進行方向をコントロールしてフロントサイド側に斜めに滑り下りることができる。ここでは、斜めに滑り下りる動きを確認してみよう。
①フロントサイド方向に少し斜めに角度をつけて漕ぐ
通常は波に対してボードは垂直にアプローチするが、斜めに滑る場合は進みたい方向に少し角度をつける。この場合は、フロントサイドに少し角度を付けて漕ぐ。
②レールが入って横に滑り出す
レールを波に入れることで、波を横に進んだり曲がったりすることができる。波を斜めに滑り下りるためには、つま先側のレールを入れて、ボードをコントロールすることが必要。斜めに漕いでアプローチすることで、波に押されてボードが走り出した時点で意識しなくてもレールが入り、自然と横に滑り出す。
③ボードが走り出したらサーフィンスタンスをとる
レールが入った状態で横に滑り出したら、パラレルスタンスからサーフィンスタンスに変える。このとき、レールが水面から抜けないように注意しよう。
④つま先でレールの入れ具合を加減してボードをコントロールする
フロントサイドに進んでいる時は、つま先でレールの入れ具合を加減するイメージでボードをコントロールします。加速を得たいときは、パドルで漕ぐ。
⑤波がホレた所を選んでポジショニングする
波の斜面は、上方や下方でホレ方が異なる。波がホレた所を選んでポジショニングしてボードを運ぶ。
⑥徐々に崩れていく波なら長く乗ることができる
練習する波を選ぶポイントは、フロントサイド方向に徐々に崩れていくような波を選ぶこと。規則正しく徐々に崩れていく波であればあるほど、その間ずっと波に乗り続けることができる。上の状態では、まだ進行方向に斜面が残っているので、横に滑っていける。
バックサイド側に、斜めに滑り下りよう
フロントサイド側に滑り下りるコツをマスターしたら、今度はバックサイド側。バックサイドとは、サーフィンスタンスのかかと側のこと。かかとの方がつま先よりも力加減の調節がしづらく、また肩越しに波を見ることになるので、少し難易度は上がる。しかし波のブレイクに合わせられるようになるので、波乗りの楽しみが増えるはずだ。
①進行方向に少しボードを向けて漕ぐ
まず、波に対してバックサイド方向に、少し角度を付けてアプローチする。波に乗って滑りだすまでは、パラレルスタンスのまましっかりと漕ぐ。
②ブレイクの早い波にはもっと角度をつける
ブレイクの早い波だと判断したら、より角度を付けてアプローチしよう。角度をつけた分ボードが波に押され辛くなり、波に乗れるタイミングは短くなるので、一瞬のチャンスを逃さないように。
③ボードが滑りだす時にはレールは自然とセットされる
ボードが滑りだす時には、レールは自然とセットされる。かなり斜めになって波をキャッチすることになるでしょう。レールがしっかりと水面を捉えていれば、そのまま斜めに滑っていける。
④パドリングでボードを走らせる
ボードが滑り出したら、サーフィンスタンスに移行する。波が早そうであれば、パドリングでスピードをつけて走らせよう。
⑤肩を開いて進行方向の視界を確保
バックサイド側は、背中越しに波を見ることになるので視界が狭くなります。視界を確保するために、肩は進行方向に開こう。バックサイド時はかかと側でパドルを持つ方が漕ぎやすい。
⑥バックサイドはかかとでレールをコントロールする
波の上部が崩れだしたら、斜面が残っている下方へと移動する。かかと側でレールの抜き差しを行ってコントロールしよう。
今回は、パラレルスタンス、サーフィンスタンスで波に乗るためのテクニックを紹介した。いろいろな乗り方をマスターしておけば、乗れる波が増えてもっと波乗りが楽しくなるはず。何度も繰り返し練習して、習得してほしい。
【監修】釜口“TAKA”貴晴さん
TAKA SLIDEオーナー
湘南・江ノ島の海が目の前のSUP専門店。元日本チャンピオンの経験を生かしたレッスンは初心者〜上級者まで幅広く、安全で楽しくわかり易いと好評!
TAKA SLIDE
住所:神奈川県鎌倉市腰越3-5-26
電話:0467-32-2012
URL:http://takaslide.com
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BLADES(ブレード) 編集部
『NALU』の連載から単独発行となった、 SUP専門の定期刊行マガジン。フィールドを選ばないSUPの楽しみ方から、カルチャーにいたるまで、充実したコンテンツを発信する。
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