最新ラーメン界を知るキーワードは「逆輸入」

日本人にとっての国民食といえば、ラーメンをおいてほかにないだろう。街を眺めれば、ラーメン専門店がひしめき合っていることに気付かされる。そう、もはやラーメン専門店は飽和状態にあり、新たなブームやジャンルが生まれることはあり得ないようにも思える。

だが2018年7月、ラーメン業界にまた新たな風が吹いたことをここに報告したい。

世界が評価した和牛ラーメンが待望の凱旋帰国

新宿ミロードの7階に2018年7月、ラーメン店『メンショー サンフランシスコ』がオープンした。アメリア・サンフランシスコで展開し、ミシュランUSAに2年連続で掲載されており、その逆輸入2号店だ。

何と言っても注目すべきは「和牛らぁめん」。和牛チャーシューがドゥラっと一枚のっている。その肉は鹿児島で飼料作りから食肉加工までを一気通貫で行う『カミチクグループ』から仕入れるA5ランクの黒毛和牛だ。麺は岩手県の小麦「ユメチカラ」にスーパーフードのキヌアを練り込んだもので、スープは鹿児島県産の鰹節と黒毛和牛のゲンコツなどから取った出汁を合わせる。トッピングのメンマは沖縄県産で、塩漬けされたものを3日間水に戻し使っている。チャーシューの上には、高知県産の土佐柚子と、香川県小豆島の「かめびし醤油」の3年熟成粉醤油が。口の中を柚子でさっぱりとさせながら、粉醤油でさらにコクを出す。

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チャーシューは、専用のライサーで厚さ4.5㎜カット。力を込めて肉を押さえつけながらスライスするため、数字よりも厚みを感じるチャーシューとなっている

 

もう、単なる和牛ラーメンにあらず。素材にこだわり、味わいを追求し、見た目にインパクトを与えた、完成された一杯。これなら女性でもファンになってしまう。だって身体も喜びながらお肉に食らいつけるのだから。

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見 よ 、 こ の 迫 力 ! 一 枚 肉 が丼を覆い尽くす魅惑の 一杯「A5 黒毛和牛醤油 らぁめん(1,950円)」。欧 米人に向けて作られたラ ーメンが新宿に!

 

 

”外”から見たから辿り着いた新たな一手とは?

『メンショー サンフランシスコ』は、ラーメンクリエーター・庄野智治さんが展開する『麺や庄野』グループのひとつ。

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高校生の頃からラ ーメンを自作して きたという庄野智 治さん。生産者、 生産地にこだわる ラーメン作りを念 頭に置く。

 

「最初はアメリカで、日本の食材を使ったラーメンを作ろうと考えましたが、食材の調達が難しい。そのため現地の食材で代用したところ、これがとても美味しい。僕にとって『本物のラーメンとは何か?』と考えた時、やはり丼の中で旨味が爆発するの、と思います。そのため、現地の食材を使いながら、日本の出汁文化を発信するメニューを考えました」。この味が人気となり、現地ではクール(かっこいい)な食べ物として認知される。高感度な人こそ、好んで食べるというラーメンの「クール」な要素を、今度は日本に逆輸入した訳だ。
「日本でのラーメンは、化学調味料が多いとか、女性ひとりでは入りづらいといったイメージがあります。そこを払拭させ、ラーメンをスタイリッシュな食べ物としてイメージアップさせることで、裾野を広げて行きたいんです」。その想いから日本出店では、高感度な女性が集まる駅ビルのレストランフロアに店を構え、大理石の大きなU字型のカウンターと木製のテーブル席という、一見するだけではラーメン店とは分からない内装で勝負している。

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白湯スープに抹茶を入れ て攪拌する「抹茶鶏白湯 らぁめん(980円)」。味 わったことのない、でも ずっと味わいたいコク深 いスープだ。

 

抹茶オレがスープになっているのかと見紛う「抹茶鶏白湯らぁめん」もアメリカで人気の一杯で、クリーミーな中に、ほのかな渋みを感じる。豆乳を使ったスープは、さっぱりとしていて、ヘルシーだ。また香ばしさを増すためのクルミや、西海岸の要素というべきザクロの粒がスープから顔を覗かせ、女性が喜ぶ一杯に。和牛に抹茶鶏白湯……、海外を視野に入れたからこそ生まれた一杯。『メンショーサンフランシスコ』のラーメンは、誰だって見た目と味わいの驚きを拡散したいラーメンだ。

DATA
MENSHO SAN FRANCISCO
住所/東京都新宿区西新宿1-1-3
新宿ミロード7F
☎03-3349-5874
営業/ 11:00 ~ 23:00
休み/新宿ミロードに準じる
http://menya-shono.com/menshosf/

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