中華八大菜系を知って、中華料理に強くなる
buono 編集部
- 2019年04月28日
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特徴を知って選ぶ中華料理
四川料理に広東料理、北京料理など誰しも一度は耳にしたことはあるだろう。これらの料理は大きくひとくくりにして「中華料理」と呼ばれてはいるが、まるで異なる個性がある。
何しろ広大な国土を誇る中国のこと、風土も違えば食材、調味料、料理法も違う。多彩な料理が誕生したのも道理なのだ。
ここでは『八大菜系』と呼ばれるカテゴリー分けを紹介しよう。覚えておくと、中華料理店選びの際に役立つはずだ。
1. 山東菜系
北京料理・東北料理・河南料理・宮廷料理・西安(しーあん)料理・西北料理など
山東省が発祥の料理。歴史も非常に長く、明、清の時代には宮廷料理としても食された。濃厚な味わいとニンニクを多用した香りが特徴。多くの料理の中でもスープ類が豊富。幅広い調理法が楽しめる。
2. 四川菜系
四川料理・雲南料理など
唐辛子や山椒、コショウを多用した辛い料理が多い。しかし、ただ辛いだけでなく、その中に複雑な味わいもある。盆地で湿潤な土地柄から、発汗を促すための料理法が確立したとも言われる。
3. 江蘇菜(こうそさい)系
上海料理・淮揚(わいよう)料理など
江蘇省発祥の郷土料理。同じエリアだが、上海料理は甘く濃厚な味つけが目立つ一方で、淮揚料理は素材の風味を生かしたあっさりした味付けが多い。
4. 広東菜系
広州料理・潮州(ちょうしゅう)料理・客家(はっか)料理など
「食は広州にあり」と言われるほど食材が豊富なエリア。それだけに、素材の持ち味を増幅させる、あっさりした味付けが特徴となっている。また、料理人にとっては広州料理を作るには高い技術が必要と言われている。
5. 安徽菜(あんきさい)系
安徽料理
安徽省発祥。山が多いという地形から、山野草や野生動物などが代表的な食材となっている。桂皮や陳皮などの漢方を使った料理も目立つ。
6. 湖南菜系
湖南料理
「中国一辛い」と称される湖南料理。濃厚で油多め、こってりとした料理が多い。
7. 浙江菜(せっこうさい)系
杭州料理
丘陵地帯を背景に豊富な野菜や野草を使った料理が特徴。さっぱりとした味わいながら塩味は強め。
8. 福建菜系
福建料理
沿岸部と山間部で使用する食材は異なるが、淡白または甘めの味付けが多い。炒め物・煮物が主流。
恥ずかしながら、筆者はこれまで「四川料理」を寒い地方の料理だと思っていた。発汗を促すための辛さであったとは……。
何となく食べていた中華料理も、その背景を知ることで、より気分や体調にあったセレクトができそうだ。
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
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