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カルダモン ~スパイス使いこなし術とチャイ、その他のレシピ~

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カルダモンの特徴をつかんで華麗に使いこなす4レシピ

数あるスパイスの中でも決してメジャーとは言い難いカルダモン。ここでは、スパイスの女王とまで呼ばれる気品高き香りに秘められた可能性を追求したい。

実践してくれたのは、数々のフレンチやイタリアンで研鑽を積み、今や若き料理界の革命児として注目の田村浩二氏。自身がシェフを務めていた店『TIRPSE(ティルプス)』でもカルダモンを使った料理を提供するなど、業界でも屈指のカルダモニストである。

田村浩二氏
田村浩二
F3Desing代表。フランスで本場の料理を学ぶ。数々の賞を獲得した後に帰国し、『TIRPSE』でシェフを務めた後、食の未来を拡げるFOOD EXPANDERとして活躍。

「すごく難しいスパイスですね。一般的に知られている使い方としてはカレーだと思いますが、この特徴的な香りがなければ、カレーとしては未完成の味になってしまうから不思議です。スパイスの特徴としては、料理に軽やかさが出せるということでしょう。スパイスのメインは苦味や辛味ですが、カルダモンに関してはそのどちらでもなく、甘みもありません。爽やかなフレッシュさを感じさせてくれるのが最大の特徴だと思います。そう考えると、フレッシュ感のあるスパイスってカルダモンくらいしかないんですよね。特徴的で強い香りも持っているので、少量でも加えれば料理の印象はガラッと変わります。それだけに、多く使うと危険なアイテムだということも覚えておいた方が良いでしょう」

田村氏は感覚的に食材やスパイスを掛け合わすが、その結果を論理的に検証していく。カルダモンもまた、同じ手法により分析し、独自の見解を持っているのだ。さらに田村氏はこう続ける。

「カルダモンは、特徴的な香りなので、メインでも絶妙な黒子でもどちらの役もこなせるスパイスだと思います。ただ、最も有効な使い方としては、爽やかな香りで食材の香りを引き立ててあげることです。特に柑橘系の香りは、よりくっきりと鮮明に引き立つので、味わいの奥行きは広がります」

一般的には使いにくいが方向性を示せば面白くなる

今回、田村氏には、そんな優秀なスパイスであるカルダモンを使用した料理4品を提案していただいた。論理的に料理を検証する田村氏が提案した料理には、カルダモンがパートナー足り得る要素が大きく分けて3つ介在している。

「まず、カルダモンはショウガ科ということ。これは生姜との相性も良いですし、カルダモンの爽やかな香りが、生姜の香りをさらに引き立てます。この特徴を生かし、生姜のピクルスにカルダモンを合わせるとひと味違う料理になるのです。さらにこのピクルスを白ワイン、炭酸水で割ったものに入れ、カルダモンをミルで挽き、スプリッツァーとして美味しくいただくのも、夏の爽やかなドリンクとしておすすめです。

二つ目はカルダモンは乳製品との相性が良いということ。今回はホワイトアスパラと牛乳にカルダモンを加えたソース、さらにオレンジのコンフィチュールを合わせたサラダと、カルダモンの香りを加えたベシャメルソースを使ったドリアを提案しています。どちらも乳製品にカルダモンを合わせたレシピになっていますが、サラダはオレンジのフレッシュ感と乳製品のコクを引き立て、ドリアは重くなりがちなベシャメルソースに軽やかさを与えるとともに、サフランとの相性の良さもアピールしています。

三つ目は、ロースト香とも相性が良いこと。日本ではなじみがないかもしれませんが、中近東ではカルダモンコーヒーというものがあるほど、コーヒーとの相性の良さはよく知られています。その特性を応用して、鶏もも肉のローストには、カルダモンの香りを移したコーヒーのピューレを合わせ、香ばしさの中に爽やかさを加えました。そうすることでボリューム感のある料理でも食べ飽きないような味付けをアピールすることが可能なのです」

田村浩二的カルダモンのパートナー要素

要素1:生姜
要素2:ロースト香
要素3:乳製品

ショウガ科の爽やかな香り、乳製品やロースト香との相性の良さ。これらのキーワードを絶妙に組み合わせたことにより、スパイスの女王、カルダモンはどのように生まれ変わるのか?ロジカルに計算された珠玉の料理がどう構成されていくのかは、以下のレシピより確認してほしい。

〈レシピ〉カルダモンと生姜のピクルス&カルダモンスプリッツァー

カルダモンとショウガのピクルス&カルダモンスプリッツァー 要素1:生姜を展開したレシピ。生姜の爽やかな香りをカルダモンが引き立てる。ピクルスをスプリッツァーに加えれば二度オイシイ。酒のアテにも最高!

【材料】作りやすい分量
〈ピクルス〉
生姜……200g
昆布出汁……100g
米酢……100g
砂糖……50g
塩……2g
カルダモン……3粒

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〈スプリッツァー〉
カルダモンと生姜のピクルス……好みの量
白ワイン……120cc
炭酸水……30cc
カルダモン……好みの量

【ピクルスの作り方】
1. 生姜はスプーン等で薄く皮をむき、なるべく薄くスライスする。
2. 湯に1%の塩(分量外)を加え生姜を茹でこぼす。
3. 昆布出汁、米酢、砂糖、塩を鍋で沸かす。
4. 3に茹でこぼした生姜と鞘から取り出したカルダモンを加え、火からおろして蓋をする。
5. 常温まで冷めたら容器に移す。約1カ月保存が利く。

【スプリッツァーの作り方】
1. カルダモンと生姜のピクルスをグラスに入れる。
2. 白ワイン、炭酸水の順に注ぎ入れる。
3. ホールのカルダモンをミルで挽き入れる。
4. 軽くステアする。

〈レシピ〉鶏もも肉のロースト、根セロリとコーヒーのピューレ、カルダモン

鶏もも肉のロースト 要素2:ロースト香を展開したレシピ。かすかに薫る香ばしさを引き立てるのは爽やかなカルダモンフレーバー。味にメリハリが生まれる。

【材料】作りやすい分量
根セロリ(ピューレ用)……200g
バター……20g
塩、牛乳……適量
コーヒー豆……2g
ホタテのヒモ……500g
水溶き片栗粉……適量
カルダモン……適量
鶏もも肉……1枚
根セロリ(付け合わせ用)……適量
ホタテ粉……適量

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【作り方】
1. 根セロリを薄くスライスし、バター、塩とともに鍋に蓋をして加熱。
2. 水分がなくなったら、1が浸る程度の牛乳とコーヒー豆を加え、さらにひと煮立ちさせてミキサーにかける。
3. よく洗ったホタテのヒモを乾燥させ、沸かせた湯に入れて出汁をとる。
4. 味をみながら、水溶き片栗粉でとろみをつける。
5. 4に2を加え、カルダモンをミルで挽いてふりかけてピューレを作る。
6. 鶏もも肉は塩をして皮目を香ばしく焼き、ジューシーに仕上げてひと口大にカットしておく。この際、酸化させないように保存した豚や鴨などの調理後に残った脂を表面に塗ってから焼くと香ばしさが際立つ。
7. 薄くスライスした根セロリと溶かしバターを真空パックに入れ、100℃のスチームで15分ほど加熱。低温の油で色がつく程度にサッと揚げてホタテ粉をふりかけて付け合わせを作る。
8. 鶏もも肉と5のピューレ、7の付け合わせを皿に盛り付けて完成。

〈レシピ〉ホワイトアスパラとオレンジ、カルダモンのサラダ

ホワイトアスパラとオレンジ、カルダモンのサラダ 要素3:乳製品を展開したレシピ。オレンジのフレッシュ感とカルダモンソースのコクがアスパラを舞台に交差する。

【材料】 作りやすい分量
ホワイトアスパラ……適量
オレンジ……1個
ホワイトアスパラ(皮をむいた状態)……200g
バター……20g
塩……適量
牛乳……100g
カルダモン……2房

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【作り方】
1. アスパラの頭から5cmのところから皮をむいてカットする。
2. 適量の塩を入れた真空パックに1を入れ、90℃の湯煎で50分加熱。
3. 常温まで冷めてから氷で冷やす。
4. オレンジ1個に対して1/3の皮をグレーターで削る。
5. オレンジの実を3mm角にカット。その際に出てきたジュースと房に残った実を絞り、鍋に入れてギリギリまで煮詰める。煮詰まったら、オレンジの実と4で削った皮を加え、氷で冷やしてオレンジのコンフィチュールを作る。
6. 皮をむいたアスパラを約1mmにスライスし、バター、塩とともに鍋に入れ弱火で蓋をしながらゆっくりと火を入れる。
7. 沸騰した牛乳にカルダモンを加え、蓋をして香りを移し、カルダモンの実が入らないように漉しておく。
8. 6に水分がなくなった7の牛乳を加えてミキサーにかけて冷やし、カルダモンのソースを作る。
9. 3のアスパラにオレンジのコンフィチュール、スライスした生のアスパラ、カルダモンのソースをかけて出来上がり。

Point
カルダモンは味が独特なので、料理には実そのものを入れない方が良い。乳製品と合わせる場合は、一度漉して香りだけを移すのがベストだ。
カルダモンを漉す

〈レシピ〉カルダモンとサフランクリームの魚介のドリア

カルダモンとサフランクリームの魚介のドリア こちらも要素2:ロースト香を展開したレシピ。重くなりがちなベシャメルソースを、カルダモンが持つ柑橘系の香りで軽やかに仕上げる。

【材料】 作りやすい分量
〈 ベシャメルソース 〉
牛乳……300~400g
塩……適量
サフラン……1つまみ
カルダモン……1房
バター……30g
小麦粉……30g

〈 バターライス 〉
魚介の出汁……200g
バター……20g
塩……適量
米……200g
トマトソース……適量
パルメザンチーズ……適量

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【作り方】
1. 牛乳に塩を入れて沸かし、一度火からおろしてサフランとカルダモンを加えて15分ほど置いて香りを移す。
2. 1にバターと小麦粉を加えて弱火でよく練る。さらさらになったところで牛乳を少しずつ加え、ダマにならないようにしっかりと火を入れてかき混ぜ、ベシャメルソースを作る。スパイスの香りだけを生かすため、最後にしっかりと濾す。
3. 好みの魚介を鍋で煮込んで出汁をとる。
4. 鍋にバターと塩を入れて米を温める。3の出汁を一度に加えて、軽く混ぜ葢をし、15分弱火で温めて15分蒸らす(ベシャメルソースを後からかけるので、米は若干硬めに仕上げる)。
5. 皿に4のバターライスを敷き、その上にバターでソテーした3の魚介、トマトソースをのせる。最後に2のベシャメルソースとパルメザンチーズをかけ、200℃のオーブンでチーズに焼き色がつくまで焼けば完成。

 

カルダモンを使った代表的なメニューと、発展編としてカルダモンの特性分析と料理への効果的な生かし方を紹介した。
バニラ、サフランに次ぐ高価なスパイスであるカルダモンは香りも華やかで少量でも抜群の存在感だ。
使いこなしのテクニックを身につけて一段上のスパイス狂を目指してほしい!

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使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。

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