
ロサンゼルスのアートシーンで注目を集める、Mark Acitelli氏のアトリエを訪問!

内藤真依子
- 2019年10月10日
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アメリカのアートシーンといえば、クリスティーズやサザビーズのあるニューヨークが中心のイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか? ウォーホール、バスキアなどに代表される現代アートの旗手たちが活動の場とし、第二次世界大戦前のパリにかわってアートの発信地として地位を築いてきました。一方、私の活動拠点であるロサンゼルスは街中のいたるところにグラフィティ・アートが描かれ、ストリート、スケートカルチャーなどと密接な関係にあり、東海岸のアートシーンとはまた違った雰囲気を持っています。今回はそんなロサンゼルスで活躍するアーティストを取り上げます!
絵になる、Mark Acitelli氏のアトリエ。
ロサンゼルスのダウンタウンにある、Bendix Buildingというビルの最上階。そこにアトリエを持つ画家Mark Acitelli氏。このビルは1929年に、Florence Caslerによって建てられ、建築家は、Chateau Marmountをデザインしたことで知られるWilliam Douglas Lee。もともとBendix Aviation Corporationのビルだったという、なかなか由緒ある場所にあります。
母の影響もあり、独学でアートの道へ。

Markは、完全に独学でアートを学んだ画家です。母親もアーティストだったため、
“Absence and Presence”がテーマ。
真っ白なキャンバスに、自分の好きなように絵を描いていく。静かに、たった1人で絵を描いていくことは、
彼のスタイルは何かを描写をするより、
残像のようなシルエットが描かれ、背景の白に溶けていく……アトリエに置かれた作品はどれもが同じテーマで描かれていた。
ほとんどがオイルペイントとビーズワックスを混ぜたもので描かれている。そうすることによって、
筆はあまり使わず、ヘラやボロ布、手を使って描く。独学で学んだことが、このユニークなスタイルを生んだ。
より自由に、よりチャレンジができるように、キャンバスは大きなものを選ぶようにしている。今描いているキャンバスは比較的小さめ。
ちなみにロサンゼルスのアートシーンでは、ウォールアート、グラフィックアートが多くあり、ニューヨークにに比べ広い住宅が多いこともあり、大きなサイズに需要があるんです。日本だとなかなかこのサイズを飾るのは大変ですよね。
これは娘さんのハロウィン用に買った魔女の箒。これも今では立派な制作ツールに。実際すごくコントロールしにくく描きにくいが、
Mark Acitelli氏を形作るもの。

アトリエの窓際に置かれたフォトフレーム。この道にMarkが進むことに少なからず影響を与えた、アーティストだったお母さんの写真が飾られていた。アーティスティックな精神がより強くなると、いつも飾っている。
もはこれがアートなのでは? と見紛うばかりの15年前に買ったブーツ。一度ペイントが入ったバケツをひっくり返してしまい汚れた時から
デニムも同様に、
街中にアートが点在し、ゲッティ・センターなどスケールの大きなミュージアムがたくさんあるロサンゼルス。せっかくならエキシビジョンなどを訪れて、旬なアートに触れてみてはいかがでしょうか? 日本だけでなく、東海岸ともまた異なる西海岸らしいアートシーン、面白いと思いますよ。彼の作品はインスタグラム@mark_
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PROFILE

CLUTCH Magazine / フォトグラファー
内藤真依子
静岡県出身。都内の大学を卒業後、マスコミ関係の仕事に携わる。退社後、心機一転しフォトグラファーとしてハワイへ移住。仕事を通じて技術と語学力を身につけ、2015年に以前から憧れていたロサンジェルスへ。クリエイター集団Seven Bros. Picture所属(http://seven-bros.com)
静岡県出身。都内の大学を卒業後、マスコミ関係の仕事に携わる。退社後、心機一転しフォトグラファーとしてハワイへ移住。仕事を通じて技術と語学力を身につけ、2015年に以前から憧れていたロサンジェルスへ。クリエイター集団Seven Bros. Picture所属(http://seven-bros.com)