
ドゥカティ パニガーレ V4 衝撃のデビュー その①エンジン編
- 2019年07月20日
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DUCATI SPECIAL ISSUE : PANIGALE V4 第1回/全4回シリーズ
ドゥカティの歴史を語る上で、2018年は後世まで語り継がれることになるだろう。新生パニガーレに搭載されたV 4エンジンには、それほど強烈なインパクトがあった。そこで改めて、パニガーレV4の「凄さ」を紐解いていく。全4回シリーズの第1回となる今回はエンジン編。
スペイン・ヴァレンシアサーキットで開催されたワールドローンチ試乗に参加した『ドゥカティマガジン』誌編集長の小川と、ライターの伊丹とで交わされたマシン・インプレッションを振り返っていこう。

スーパーバイクの勢力図を変える超絶パフォーマンス
スペイン・ヴァレンシアサーキットで試乗会を開催 V4で見えたドカの真髄 マシンインプレッション・トーク
伊丹:なんだか久しぶりに凄いバイクに乗ったね。15年にヤマハからYZF︲R1Mが出た時も驚いたけど、パニガーレV4Sのインパクトはそれ以上だった。「怒涛の加速」っていう表現はこのエンジンにこそふさわしい。
小川:同感です。ライディングモードがなんであれ、最初はストレートでさえ全開にできませんでした。今時のエンジンはどれだけパワフルでもある程度フラットに回るじゃないですか。でもV4Sのエンジンは露骨に高回転型で、特に1万回転を超えてからのパワーの立ち上がり方と回転数の跳ね上がり方はちょっとおかしい。慣れるまで相当時間がかかりました。
伊丹:ライディングモードにはレース/スポーツ/ストリートの3種が用意されているものの、どれを選んでも結局214㎰に到達するという罠(笑)。そりゃ、どれでも速いよね。裏を返せば、電子制御に対する自信の表れと言えるんじゃないかな。加速感には怯まされるものの、コーナリング中のスタビリティは抜群だった。ストレートよりもフルバンクの方が安心できるスーパースポーツっていうのもある意味、画期的。
小川:その安定性の高さは減速からすでに始まっていて、フルブレーキングでもノーズダイブは穏やかで、ABSの介入も自然ですね。しかもリヤタイヤが微妙に振り出してくれるため、車体をリーンさせる時には向きが変わり始めている。そんなイメージです。
『パニガーレ V4 衝撃のデビュー エンジン編』
衝撃!『PANIGALE V4 Desmosedici Stradare』量産市販車最高の出力214ps パワーウエイトレシオ0.91kg/ps

えると、やはりこのモデルのスペックは突出。いずれにしてもドゥカティ同士で凄まじいスペック競争が繰り広げられているというわけだ。しかも装備車重は195㎏に抑えられているため、パワーウエイトレシオも0.91㎏ /㎰という驚異的なレベルを誇る! !
衝撃!驚異のパワーはデスモドローミック機構だから実現した

衝撃!『GP18Desmosedici GP』MotoGPマシンと同じV型4気筒


衝撃!細かく可変するファンネルが可能にした

伊丹:走行前のブリーフィングで電子制御のレクチャーがあったでしょ?「進入スライドを試すならココ、スライドコントロールならコッチがおすすめ」みたいな。半分ジョークのつもりで聞いていたけれど、いざ走り出すとその領域がちょっと分かった。
衝撃!MotoGPマシンと同じ逆回転クランクを採用

衝撃!爆発の順番や間隔もMotoGPマシンと同じ

衝撃!爆発の順番や間隔もMotoGPマシンと同じ

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- DUCATI Magazine
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PROFILE

編集長
小川 勤
ライダースクラブ編集長。18歳からSRを所有し続け、カスタムと走りを探求。世界各地で行われる試乗会に参加し、最新モデルの進化を熟知する。現代のバイクに合ったライテクや最新パーツにも精通する
ライダースクラブ編集長。18歳からSRを所有し続け、カスタムと走りを探求。世界各地で行われる試乗会に参加し、最新モデルの進化を熟知する。現代のバイクに合ったライテクや最新パーツにも精通する