
ドゥカティマニアの片隅から!歴代モンスターの細かすぎるマニアックなネタ

DUCATI Magazine 編集部
- 2019年11月22日
『ドゥカティマニアの片隅から』 ドカを愛する人ほど、よりマニアックな世界が知りたくなるもの 知っているとちょっと“ツウ”な情報をお届けする新連載がスタート
初めまして。飲んだ勢いで、小川編集長に直談判して今号からページをいただけることになりましたドゥカティマニアです。よろしくどうぞ。マニアックな視点でドゥカティについて触れていきたいと思います。
ドカマニア ドカのことなら何でも知っているドカマニア。好きなモンスターは1996年のCHR製M900だが、1992年のプロトタイプやM900SOLOも捨てがたい
初回は初代モンスターのカラーバリエーションと燃料タンクのお話。第1世代(1G)のモンスターは1993年から2008年まで販売されていましたが、その間非常に多くのモデルバリエーションが作られました。フレームの形状は、スーパーバイク系のフレームからST系のフレームに変わったものの、燃料タンクやシートの形状は大きく変わっていません。とは言いながらも、実は燃料タンクの形状が1999年までと2000年以降で変わっているのをお気付きでしょうか?
じつは、燃料タンクの膝が当たる周辺のラインが大きく変更されています。また、シートが重なる部分のラインも異なっています。ですが、並べてみないとなかなか分からないですよね。材質に関しては、当初スチール製のタンクでしたが、2001年からは一部のモデルで樹脂製のタンクも使われ始めました。
続いてカラーバリエーション。1993年最初のM900は、赤のみの1色でした。翌年、排気量のバリエーションが増えていきます。1999年あたりはカラーバリエーションが多彩になっていきます。当時、アメリカ仕様にはタンクのロゴの「DUCATI下の部分には、「MONSTER」の文字が入っていませんでした。これは当地ではモンスターがあまり良い意味に取られないからということのようです。
特筆すべき珍しいモデルとしては、1996年のCLUB ITALIA。自動車クラブ、クラブ・イタリア向けに限定で生産されたM900ですが、フェラーリの塗装色でペイントされているだけでなく、スケドーニ社製の本革シートが装着されています。
1999年に展開されたメタリックシリーズは、輸入台数も少なく珍しいです。私も見たことがないものがあります。その他限定モデル専用カラーといえば、MS4FOGGYです。カール・フォガティ選手の名を冠した記念モデルで限定300台が生産。また2004年には、映画「マトリックス」を記念して作られたM620MATRIXがあります。998MATRIXは日本にも少数輸入されたので有名ですが、実はM620バージョンもありました。同年には元GPライダーのカピロッシ選手の限定モデル、M620CAPIREXもありましたが、どちらも日本には輸入されていません。
2005年から始まるS2Rシリーズのポップなカラー+ストライプも非常に人気でしたね。
と、話はどこまでも続けられるのですが、今回はここまで。初回なので軽めのネタでお送りしましたが、今後も「ちょっとマニア」な連載をしていく予定なので、よろしくどうぞお願いします。
モンスター歴代カラーリング一覧表 ※表の番号と下の番号を参照にしてください。
①2004年 M620MATRIX
映画「MATRIX RELOATED」の作中に特別カラーの996が登場したことを記念して製造・販売されたモデル。117台が製造されたが、日本には未導入となったため、996に比べてその存在を知る人は少ない。
②2004年 M620CAPIREX
2003年、ドゥカティのMotoGP 初年度に移籍し、第6戦でチームに初勝利をもたらしたカピロッシに捧げるモデル。506台が製造された。こちらもマトリックス仕様同様、日本未導入だ。
➂1993年 M900
赤、黄、黒、シルバーのイメージがあるM900だが、1993年の初登場時は赤だけのラインナップだった。また、1998年までと、それ以降でも色味が微妙に変更されている。
④1996年 CLUB ITALIA
イタリアの自動車クラブ「クラブ・イタリア」のために39 台のみ作られた。他モデルがPPG 社製塗料だったのに対し、クラブ・イタリアはグラスリット社製塗料。色コードはFER312。
アメリカ仕様には、『MONSTER』の文字はなかった
⑤2005年 S2R
ストライプ入りシリーズは2004 年のS4Rから始まるが、ブル・メタリザート+ホワイト帯とタンジェリンレッド+ブラック帯の初期のみ、帯は塗装で、その後はデカールになった。
1999〜2000年でタンク形状が変化!
2000年〜 2000年以降のタンク形状。より上方までタンクが細くなり、より積極的にハングオフすることができるようになっている。
1999年~ 2000年以降のタンクと互換性はあるが、シート部分が合わない。1999年までのタンクはメーカー廃番なので大切にしよう。
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情熱を意味する真っ赤なボディで駆け抜ける、イタリアを代表するバイク「ドゥカティ」。世界のレースシーンで培った技術、ストーリーを凝縮した専門マガジン。