SSモデル復活プレイバック! ついに登場した真のオールラウンダー

SUPER SPORT/S SS復活!! ついに登場した真のオールラウンダー

かつてドゥカティの主力でもあったSS(=スーパースポーツ)の名が復活。しかし、それは単なるリバイバルモデルではなかった!

今回は、ドゥカティの人気カテゴリーとなるスーパースポーツの復活劇をお届けする。惜しまれつつも一度カテゴリーから消えたドゥカティの主力。2017年に復活したその模様を2回に分けてプレイバックレポート。今回は発表&現地での試乗会のシーンを前編としてお届けしよう。

街を挙げてドゥカティを歓迎!? 赤いライティングはドカのため!

古き良き時代の雰囲気を残す、伝統的なセビリアの街中でひと際異彩を放っているのが「メトロポール・パラソル」と呼ばれる世界最大級の木造建築だ。SSの発表会はこの建物内で開催 され、赤くライトアップされているのはわざわざドゥカティのために準備されたものだとか

上位機種のSとスタンダードを用意

スーパースポーツのモデルラインナップは「S」と「STD」の2バリエ ーション。上級モデルの「S」にはオーリンズの前後サスペンションとクイックシフター、リヤシートカバーが標準装備される一方、「STD」 の足周りはマルゾッキ(前)とザックス(後)の組み合わせになる。

※写真上が「S」で写真下が「STD」グレード

スペインで開催されたワールドローンチに参加

新型SSのワールドローンチはスペイン南部に位置するアンダルシア州の古都セビリアで開催され、サーキットとワインディングをたっぷりと走れる密度の濃いスケジュールが用意された。サーキットは最長4.5㎞のコースレイアウトが可能な「モンテブランコ」が舞台。F1のテストが行われるほどの規模と施設を有しているにもかかわらず、個人が所有するプライベートサー キットというのがヨーロッパならではのスケール感だ。一方のワインディングは、そのモンテブランコを起点に往復約130㎞のコースが設定され、アベレージの高い高速セクションあり、 凹凸が続く低ミューのつづら折れセクションありの変化の富んだもの。SSのエンジンのフレシキブルさとハンドリングの良し悪しを計るには格好のシチュエーションになった。

「2017年はこの顔に注目ですね」 フリーライター 伊丹孝裕とライダースクラブ編集長 小川勤が試乗会に参加

フリーライター 伊丹孝裕
30歳当時、ある出版社が所有していたSS1000DSでドゥカティカップに参戦したことが縁で、ほどなく編集者生活をスタート。もしもあれがなければ、こうして新型SSの試乗会に来ることもなかったかも!?

編集長 小川勤
ライダースクラブ編集部にやってきて約22年が経過。 その間に旧車も含めてさまざまなドゥカティに試乗してきた。ワールドローンチにも積極的に参加。ドゥカティ専門誌の製作を手掛けるくらいドゥカティ好き

左がフリーライターの伊丹孝裕 右がライダースクラブ編集長小川

2月中旬、スペインのセビリア郊外に位置するモンテブランコ・ サーキットに向かっていた僕ら日本人ライダーは、どんよりとした空を眺めながらもまだ楽観的だった。なにせここは太陽の国である。ほどなく青空が広がり、新型スーパースポーツ(以下SS)のポテンシャルを存分に引き出す格好のコンディションが整うに違いない ……と信じていたからだ。

ところが現実にはそうならず、ほどなく降り出した雨は結局1日を通して路面を濡らしたまま。それでもこれが他メーカーのモデルなら「雨は雨なりの楽しさがあるに違いない」とポジティブになれたに違いないが、目の前にあるのはパニガーレ風のフルカウルを纏ったセパレートハンドルのドゥカ ティである。ピットで慌ただしく 装着されたレインタイヤもまた、 プレッシャーと緊張感をあおるアイテムになっていた。

そんなわけで、今回の試乗は正 直そこそこ憂鬱な気持ちでスタートせざるを得なかったものの、コ ースインして最初のコーナーを回った瞬間、「あれ?」というか「あれ!」というか、とにかくこれまでのドゥカティではあり得ないほ どイージーに旋回できるキャラクターに驚かされ、しかも立ち上がりではためらうことなくスロットルをカチッと開けられた。

それをひと言で言うならフレンドリーそのもの。 1 ㎞におよぶス トレートも、ダイナミックな縦方 向のブラインドコーナーも全開で駆け抜けられるほど、安心感は極めて高く、終始裏切られることはなかった。サーキット、雨、スポ ーツモデルという条件が揃った試乗会では、必ずどこかの国の誰かが泥にまみれて帰ってくるものだが、今回はそれも皆無。その事実 ひとつ取ってもSSの優れた資質の証明と言えるだろう。

午前中はSでサーキット

試乗は上級グレードの「S」によるサー キットから。路面状態はフルウエットから徐々に乾いていく難しいコンディションになったものの、それを気にさせないフレンドリーさを発揮。現行ドゥカティの中でも突出した扱いやすさだった。

午後はスタンダードでツーリング

サーキット試乗の後はSTD車に乗り換えてワインディングへ。雨が降り止まなかったことに加え、ギャップが多く、狭い道幅の場所もかなりあったがそのアップライトなポジションとスムーズなエンジン特性のおかげで終始リラックスして走ることができた。疲労感もほぼ皆無と言っていい。

 

パイプフレームをさりげなく見せることによって スーパーバイクシリーズとの違いを演出

SSのカウルは一見パニガーレのイメージを踏襲したものだが、デザイナ ーがこだわり、最大の違いにもなっている点がメインフレームの存在感だ。 美しいトレリス構造を際立たせ、デザイン上のアクセントにしている

SSの名にふさわしい バンク角を確保

決してタイムやパワーを優先したモデルではないが、ドゥカティらしくスポーティな走りも忘れてはいな い。それを端的に表している数値が48°に達する車体のリーンアングル(バンク角)だ

 

Column ハイパーモタードとモンスターが奇跡の融合をみせる!

かつてないバランスのドカが誕生した

ベースになったエンジンはハイパーモタード939に採用された937㏄の水冷Lツインだ。それをコンチネンタル製のライド・バイ・ワイヤで制御し、よりリニアな出力特性に仕上げた上で最新モンスターのコンパクトなトレリスフレームに懸架。多くのモデルのイイトコ取りを狙い、それに成功している。

上から「HYPERMOTARD 939」×「MONSTER 1200」=「SUPERSPORT」

 

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PROFILE

小川 勤

RIDERS CLUB編集長

小川 勤

ライダースクラブ編集長。18歳からSRを所有し続け、カスタムと走りを探求。世界各地で行われる試乗会に参加し、最新モデルの進化を熟知する。現代のバイクに合ったライテクや最新パーツにも精通する

ライダースクラブ編集長。18歳からSRを所有し続け、カスタムと走りを探求。世界各地で行われる試乗会に参加し、最新モデルの進化を熟知する。現代のバイクに合ったライテクや最新パーツにも精通する

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