パワーのベクトルを縦方向に働かせて飛距離アップを目指せ!
FUNQ
- 2018年04月08日
ゴルフの楽しみ方は様々だが、より遠くへ 「飛ばしたい」 という思いは、すべてのゴルファーが抱いているのではないだろうか。一方で、飛ばしたいと思えば思うほど、ミスショットにつながってしまうことが多いのも事実なのだ。リキミを抜いてボールにパワーを効率良く伝えることで飛距離アップにつながると森守洋コーチは語る。今回はパワーを伝えやすい動きについて分かりやすく教えてくれた。
まずは、パワーを伝えるためのバランスの良い立ち方と、構え方から紹介しよう。
バランス良く立つためには前傾姿勢が重要!
股関節から前傾するのが正解
1、まずは足を肩幅程度に開き、リラックスした状態で直立する。体重配分は左右均等だ。
2、お尻が下がらないように注意して、上体を前傾させていく。腹筋に軽く力を入れよう。
3、前傾角度をキープしたまま、両ヒザを軽く緩める。カカト体重にならないように注意。
4、その状態で両腕をダラリと下げる。この時の手元のポジションを覚えておこう。
【○】しっかりと前傾することで、クラブを縦に振ることができるようになる。自分では少し前傾が深すぎると感じるくらいの角度で良い。
【×】アマチュアに多い後傾のアドレス。カカトに体重がのり、お尻が落ちている。前傾が足りないと、横振りの間違ったスイングになりやすい。
多くのアマチュアゴルファーは、下半身を安定させようとして足腰に力が入り、お尻が下がった後傾のアドレスになっている。これでは、正しい縦回転のスイングができなくなってしまう。上の写真のようにこの傾いた前傾軸に対して回転するのが正解なのだ。
リキミを抜くためにはリラックスして立つこと!
できるだけリラックスして構えよう
【○】リラックスして自然体に近いアドレスをつくろう。スタンスは肩幅程度で、広すぎても狭すぎても良くない。自然とワキが締まるのが理想だ。
【×】踏ん張りすぎないことが大事だ。特に肩や腕に力が入らないように気をつけよう。余計な力が入ると、クラブをスムーズに振れなくなる。肩や腕に力が入りすぎるのはNGなのだ。
手の平を上に向けながら両ヒジと腹をくっつける
肩や腕に力が入る原因の一つが、ワキの締め方を勘違いしていること。まずは肩の力を抜いてリラックスして、手の平を上に向けながら両ヒジと腹をくっつけるようにすると自然にワキが締まる。これが正しいワキの締め方。無理にワキを締めようとすると、肩や腕に力が入り、間違ったアドレスにつながってしまうので注意しよう。
ボールが飛ばない原因の一つにもなるのがリキミで、体に無駄な力が入っていると、スムーズにクラブを振ることができないのだ。リキミを防止する第一歩は、リラックスした状態でバランス良く構えることなのだ。
パワーのベクトルを縦方向に働かせよう!
【×】パワーのベクトルが横方向に働く
フェースをまっすぐに動かす意識が強い人は、クラブをターゲット方向に振ろうとしがち。これではボールにパワーが伝わらない。
【×】下手投げではボールに勢いがない
スイングを片手でボールを投げる動きに置き換えると、下手投げのイメージになる。狙った場所には運びやすいかもしれないが、遠くへ放るのは難しい。
【○】パワーのベクトルが縦方向に働く
ゴルフのスイングは前傾しているため、体の回転は縦の動きになる。つまり、パワーのベクトルはターゲット方向ではなく、ボール方向に働くのが正しい。腕は、ボールに向かって振り下ろす意識をもつことが重要なのだ。
【○】ボールを勢いよく投げつけるイメージ
右手に持ったボールを、スナップを利かせて下に投げつける動きこそが正しいダウンスイングのイメージに近い。ボールにしっかりとパワーが伝わるのが分かるはずだ。
ボールを放る動きとスイングを連動させて考えると、ボールにパワーを伝えやすい動きが見えてくる。その動きこそが、ボールを遠くへ飛ばすためには不可欠となるのだ。
今回紹介した内容は、まさにスイングの基本ともいえるものだ。飛距離アップに悩むアマチュアゴルファーは是非一度意識してみては?
●森守洋
1977年生まれ、静岡県出身。高校時代にゴルフを始め、1995年に渡米。サンディエゴにてミニツアーを転戦しながら腕を磨く。帰国後、陳清波に師事。現在は東京都三鷹市内の「東京ゴルフスタジオ」で多くのアマチュアを指導する傍ら、原江里菜らツアープロのコーチも務めている。
(出典:『超効率的な飛距離アップ法』)
(ヤマダタケシ)
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