地面反力はこうして使え! 飛距離アップスイング練習法
FUNQ
- 2018年05月20日
INDEX
近年、PGAツアーを見ていると、急速に飛距離が伸びているのがお分かりいただけるのではないだろうか? 中にはダスティン・ジョンソンのように400ヤード超えのビッグドライブをする選手も出てくるほど、飛距離が大きなポイントになっている。左足がめくれ上がる程ダイナミックなスイングをしているのをテレビなどで見かけた人も多いのではないだろうか? その飛ばしの秘密が『地面反力』にあると、日本ゴルフスイング研究所主宰の吉田洋一郎氏は語る。では、今回はその『地面反力』を効率良く使うためのスイング練習法を紹介しよう。
地面を踏み込んで力を得る感覚を養おう!
「○」カカトを上げて打とう
アイアンやウェッジなどを短く持って、前傾を強くすることで前後軸のみを使ったスイングになる。ポイントは二枚目の写真。左足カカトを上げ、しっかりと地面を踏み込んだ後にその勢いでインパクトを迎えることが重要。
「×」ベタ足だと力がうまく伝わらない
カカトを地面に付けたまま下半身を使わずにスイングをすると、前後軸を強く使えないことが分かる。上の連続写真と比べて明らかに可動範囲も狭まっている。前後軸を有効にするためには下半身の動きが不可欠なのだ。
スイングでは常に下半身を先行させ、地面を踏み込む力を使ってヘッドスピードを高めるのだ。
リリースのタイミングが全てのカギ!
タオルを投げてタイミングを知ろう!
バスタオルなどの先を縛り(その中に重りを入れても良い)投げる。手を放す瞬間とリリース(上半身の脱力)をするタイミングが同じ。目標方向に真っ直ぐ飛べばOKだ。
実際にトライすると理解しやすいのだが、切り替えし直後には手を放すイメージでないと、タオルがターゲット方向にまっすぐ飛んで行かない。
リリースと聞くと『手を返す』とか『コックをほどく』というものを想像しがちだが、ここでは『手をクラブから離す』というイメージになるのだ。つまりは上半身の脱力のこと。上半身を脱力することで地面からの反力を効率よくクラブへと伝えることができる。反対に言えば、脱力して打てるようになれば地面反力を使えている証拠なのだ。
切り返し直後にリリースするイメージを持とう!
【○】トップからの切り替えし直後から、徐々に手の力を抜いていくようなイメージ。
【×】手に力が入っていてリリースができていないと、ミスや体の負担になってしまう。
さあ、フルスイングしてみよう!
1、アドレスはいつも通りでOK。
2、バックスイングも下半身によって上げるイメージ。
3、トップ直後にはリリース(上半身の脱力)をする。
4、左足を踏み込んだ力で後からクラブが下りてくる。
5、左足を踏み込んでいるので自然に体重移動する。
地面反力を使ったスイングは人間本来の自然な動きなので、フルスイングした時に伸び伸びとした解放感を感じられればOKだ。
【ポイント1】振り子のように始動しよう!
バックスイングで下半身先行のイメージがつかみにくい場合は、一度フォロー側にクラブを動かしてから始動してみる。すると下半身を先行させた自然なバックスイングになる。
【ポイント2】カカトを上げて打とう
1、始動前に右カカトを上げ、踏むことで自然なバックスイングに。
2、右カカトと入れ替えるように左カカトを上げる。
3、左カカトで地面を踏み込んだ力で後からクラブが勢いよく付いてくる。
カカトを上げて打つ動きをフルスイングで、下半身先行で地面を踏み込む動きを意識。【ポイント1】の振り子のように始動する際にも右カカトを上げると下半身先行の動きがより分かりやすい。
【ポイント3】バックスイングは腰を引くイメージで!
下半身を使った自然なバックスイングをする際に、右腰を引くイメージをもつことで、自然に右ヒザが伸び、左ヒザが曲がる。これが地面からの反力を受けやすい下半身の動きになっている。
お分かりいただけただろうか? 地面反力を使ったスイングをマスターすると、ジャンプするような憧れのスイングと共に飛距離アップに繋がるのだ。是非実践してみてほしい。
●吉田洋一郎
デビッド・レッドベターら海外の一流コーチのメソッドを学んだスイングコンサルタント。日本ゴルフスイング研究所を主宰。
(出典:『EVEN 2018年6月号』)
(ヤマダタケシ)
SHARE