最新ガジェットアイテムで腰の回転を数値化して、飛距離アップを目指せ!
FUNQ
- 2018年06月07日
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ゴルフの世界にもデジタル化の波が押し寄せている。各種ツールの活用シーンは練習からラウンド中まで幅広く、上手に活用すればスコアアップにつながるものばかりなのだ。今回はスイングコーチの関浩太郎氏が最新アイテムを使ってできる飛距離アップのポイントを分かりやすく紹介してくれた。
腰の回転スピードは飛距離に直結!
アマチュアゴルファーの多くは、クラブを速く振ることでヘッドスピードを上げて飛距離を伸ばそうとしている。そのこと自体は間違ってないが、腕の力でクラブを速く振ろうとしても、ヘッドスピードは上がらない。大事なのは腰の動きで、ヘッドスピードと腰の回転スピードはイコールといっても過言ではない。つまり、理想的な腰の動きをマスターして腰の回転スピードを上げることできば、飛距離はまだまだ伸ばせるわけなのだ。
まずは、今回使用するガジェットアイテムを紹介しよう。
関コーチが教える最新ガジェットはこれだ!
(写真左)HIP SPEEDER
メーカー:カシオ
価格:オープン
スイング時の腰の動きや回転スピードを計測するゴルフ用ウェアラブルセンサー。腰の角度や移動量の大小、スイングリズムなども測定できるほか、推定飛距離を示すポテンシャル飛距離も算出可能。センサーで取得したデータは専用アプリを経由してスマートフォンやタブレットで確認できる。
(写真右)フライトスコープ ミーボ
メーカー:ノビテック
価格:90,000円(税別)
手の平サイズの弾道測定器。ボール初速、ヘッドスピード、ミート率、キャリー、打ち出し角、バックスピン量などを計測し、スマートフォンやタブレットに表示できる。
では、この2つのアイテムを使って腰の回転を計測してみよう。
腰がしっかり回転しているスイングの場合
ボールスピードもキャリーも大幅にアップ
腰をしっかりと回すことで体全体を使ったスイングとなり、ボールスピードが上がり、キャリーの飛距離も伸びた。打ち出し角が高くなり、スピン量が適正化されている点も見逃せない。
腰がしっかり回転していないスイングの場合
ヘッドが走らないので飛距離も伸びない
飛距離不足を招く原因の一つが「手打ち」だ。自分では大きく振っているつもりでも、腰が回っていないとボールにパワーを伝えることができず、ボールスピードも飛距離も出ない。
2つのスイングをHIP SPEEDERの計測結果で見てみよう!
(写真上)腰がしっかり回転しているスイング
腰の回転角度がトップで-62度、フィニッシュで116度、その幅が178度としっかり回っており、ヒップスピードも487度/秒と大幅にアップ。これが飛距離増の要因だ。グラフの山がふた山になっているのも理想的で、ほとんどのプロがこの形になるという。
(写真下)腰がしっかり回転していないスイング
右図を見ると腰の回転角度がトップで-33度、フィニッシュで72度でその幅は105度、腰の回転の最大速度を示すヒップスピードが393度/秒となっている。
では、数値が明らかになったところで、腰をしっかり回転させるための練習法を伝授しよう。
重いものを放り投げるように体を使おう
アドレスの姿勢で両手に重いものを持ち、それを放り投げるつもりで左右に動かしてみよう。しっかり腰を回すと動きが大きくなり、より遠くへ飛ばせることが分かるだろう。
肩がヒザの上にくるまで体を回そう
腰の回転幅を増やすには、肩をしっかり回す意識も大切。トップでは左肩が右ヒザの上に、フィニッシュでは右肩が左ヒザの上にくるようにすると腰もしっかり回せる。
腰が入ったパンチをイメージしよう
お分かりいただけただろうか? ガジェットアイテムを上手く活用すれば、自分のスイングを細かく数値化でき、課題が一目でわかるようになるのだ。飛距離に悩むアマチュアゴルファーは、一度試してみては?
●関 浩太郎
主宰する東京・目黒の『SEKI GOLF CLUB目黒』でコーチ、フィッター、クラフトマンとして活躍する。雑誌やWEBへの出演多数。
(出典:『EVEN 2018年6月号』)
(ヤマダタケシ)
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