ゴルフスイングの本質「左手はハンドル、右手はエンジン」を正しく理解してますか?
FUNQ
- 2018年08月14日
INDEX
アマチュアゴルファーの皆さんにはクラブを制御しようとすればするほど言うことを聞いてくれない、こんな経験はないだろうか? そんな時はクラブに仕事をさせる気持ちが大切だ。クラブのもつ性能や特性を生かせるような動きにこそスイングの本質があると言えるのだ。今回はスイングの本質として、右手と左手の使い方について詳しく紹介しよう。
左手に力を入れすぎると右手とケンカしてしまう
ゴルフのセオリーに「左手はハンドル、右手はエンジン」という言葉がある。多くのゴルファーも一度は耳にしたことがあるだろう。要するに左手は方向性を安定させる役目で、右手は飛距離を生み出す原動力という考え方だ。
しかし、飛ばそうとして右手に力を入れすぎると、左手が負けてスイングのバランスが崩れやすいという理由から、「左手には力を入れて良いが、右手には力を入れてはいけない」と考える人が多いようだ。それは間違いではないが、逆に左手に力を入れすぎると右手とケンカしてしまうので良くないことも覚えておこう。空手の正拳突きの動きをしてもらうと、腕を前に突き出すと体の機能として自然に内旋することがわかる。
左手と右手がぶつかり合うインパクトにならないよう注意しよう!
「○」右腕の正しい内旋ができていれば、右手に力が入ってもOKだ。
「×」左腕を内旋させてしまうと、インパクトで左肩が浮いてしまう。
左手は右手とケンカしないように逆の動き=外旋をするのが理想なのだ。
左腕は左手甲をやや下に向けて「外旋」させる!
左腕と右腕をケンカさせずに、腕をスムーズに振ってフェースターンが自然にできるようにするには、「左腕は外旋、右腕は内旋」が大原則。インパクトからフォロースルーにかけて、左ヒジから先と右ヒジから先が連動して、自分から見て左側に回旋するのが正しい動きとなる。
(写真・中)左腕を脱力させれば左ヒジが下を向き、左腕が自然に「外旋」することが体感できる。
左手は力を入れずに「ナックルダウン」させるイメージを持とう!
1、左手の甲をやや下に向けてインパクトする。ハンドファーストの形がインパクトゾーンを長くするのだ。
2、力加減というよりも右腕の内旋と左腕の外旋をリンクさせることが大切だ。
3、左手甲が正面を向いた極端なハンドファーストの形ではいけない。
右腕に極度に力が入りすぎるのは良くないとしても、右腕の内旋ができていれば力が入っても別に構わないのだ。左腕のほうはなるべく力を入れずに、左腕の外旋がしやすいような環境をつくってあげよう。そして、左手の甲を少し下に向けるイメージの「ナックルダウン」でインパクトを迎えよう。
こうすると右腕の内旋とリンクしやすく、インパクト以降のフェースターンがスムーズになり、ボールのつかまり具合が一段とアップするのだ。
左手と右手の使い方、ご理解いただけただろうか? ゴルフスイングの本質を理解すれば、ミスが減りスコアがまとまるようになるのだ。是非一度実践してほしい。
●森守洋
1977年生まれ、静岡県出身。高校時代にゴルフを始め、1995年に渡米。ミニツアーを転戦しながら腕を磨く。帰国後、陳清波に師事。現在は東京・三鷹市内の「東京ゴルフスタジオ」で多くのアマチュアを指導する傍ら、原江里菜らツアープロのコーチも務めている。
(出典:『読むだけで5打縮まるゴルフIQ』、取材・文:三代崇)
(ヤマダタケシ)
SHARE