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ショートゲームの基本とアプローチショット2つのスイングをマスターしよう

スコアに直結するショートゲーム。まずは基本をおさえておきましょう。

ショートゲームって何?

ショートゲームとはグリーン周りからのアプローチショットやバンカーショット、グリーン上のパッティングの総称をいいます。ドライバーやアイアンのショットと違い、小さい振り幅のスイングで飛距離をコントロールして打ちます。

バンカーショット
バンカーと呼ばれる砂地から打つショットのこと

パッティング
グリーン上のボールをパターで打ち、カップに入れること

ボールを転がすアプローチ
グリーン周りから低く転がしてピンに寄せるショット

ボールを上げるアプローチ
バンカーなどの障害物を避けるためにボールを上げるショット

ロフト角でボールの高さが変わる

グリーン周りからのアプローチショットの状況は様々です。ボールを低く転がして寄せたい場面もあれば、バンカー越えなどボールを高く上げたい場面もあります。ボールが上がる高さはクラブのロフト角で変わりますから、スイングはなるべく変えないで、状況に応じてクラブを使い分けることを覚えていきましょう。

ロフト角とはフェース面の傾き角度のこと。ロフト角が大きいほどボールが上がりやすく、ロフト角が小さいほどボールが低く打ち出されて遠くへ飛んでいく

アプローチの構えの基本

まず狭いスタンスで構え、手首を使わずに肩の回転でスイングし、ボールを打つ練習からスタートします。ボールの位置は体の中心の前。グリップエンドをお腹につけて素振りすると、正しい動きがよくわかります。

両手の位置は左モモの付け根の前
両足の間隔はコブシ1個分

手首をこねるのはNG

左/インパクトで手首が折れると方向が安定せず、ミスを招く
右/手先の動きだけでクラブを上げてはいけない

手首を固定し、体の回転でスイング

両ワキに締まりを感じて、胸を左右に回す。体の回転と腕の振りを同調させる意識が大切だ。

左/両肩と両腕の三角形をイメージ
中央/三角形をキープしてボールをヒット
右/三角形は最後まで崩さない

体と腕の同調を体感するドリル

グリップエンドがお腹につくまでクラブを短く持つ
グリップエンドが体から離れないように小さな振り幅で素振りを繰り返そう

アプローチショット 8時~4時のスイング

アプローチショットのベースになるのは、時計の針でいう8時~4時のスイングです。それがまっすぐ飛ぶようになったら、今度は9時~3時のスイングで打ちましょう。振り幅が大きくなっても手首を固定し、体の回転でスイングします。
同じアプローチウェッジでも8時~4時の振り幅と、9時~3時の振り幅ではボールが飛ぶ距離は変化します。持つクラブによっても飛距離が変わるのです。下記の表は私の飛距離の目安ですが、飛距離には個人差があります。この振り幅ならこのくらい飛ぶ、このクラブならこのくらい飛ぶという具合に、練習で自分の飛距離をつかんでおきましょう。全部のクラブを使わなくても構いませんから、せめてサンドウェッジ、ピッチングウェッジ、8番アイアンの3本くらいは試しておきたいところです。

ピンに対してスクエアに立つ

ボールとピンを結ぶラインに対して平行に立って構えよう。そうするとクラブを正しい軌道で振りやすく、方向が安定しやすい。

胸とクラブヘッドが一緒に動く

構えた時の腕の長さをスイング中も変えない。結果として手首の角度を固定しやすくなる
テークバックでフェースが下を向いたり(左)、フォロースルーでフェースを返したり(右)しないように注意

8時~4時のアプローチスイング

クラブを時計盤の8時の位置まで上げ、テークバックと左右対称の高さへと振り抜く

9時~3時のアプローチスイング

振り幅が変わっても、手首を固定して体の回転でスイングする基本は変わらない。

時計盤の9時の高さに上げ、左右対称の3時まで振り抜く

小川泰弘プロの飛距離の基準

8時〜4時のスイング 9時〜3時のスイング
クラブ キャリーとランの比率 トータルの飛距離 クラブ キャリーとランの比率 トータルの飛距離
SW 9:1 10Y SW 9:1 20Y
AW 7:3 15Y AW 7:3 25Y
PW 5:5 20Y PW 5:5 30Y
9I 4:6 25Y 9I 4:6 35Y
8I 2:8 35Y 8I 2:8 45Y

2つの振り幅で、それぞれのクラブでどのくらいの飛距離が出るかを練習でチェックしておきましょう。キャリーは空中を飛んでいる距離で、ランはグリーンに落ちてから転がる距離のこと。飛距離はゴルファーによって異なるので、自分の飛距離を知ることが大切です。

【解説】小川泰弘(おがわ・やすひろ)
1972年生まれ、東京都出身。1999年にプロ入り。昭和の森ゴルフアカデミー所属。わかりやすいレッスンに定評があり、これまでに幅広い層のゴルファー約3000人を指導している。

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EVEN 編集部

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スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。

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