ダウンブローをマスターする! ~知識と正しい活用、練習方法~
EVEN 編集部
- 2019年12月23日
INDEX
ダウンブローはもう必要ない?
昔のアイアンは、ヘッドが小さくソールも薄いコンベンショナルなモデルが主流で、ヘッドの重心が今よりも高くなっていました。ロフト角も7番アイアンで35~36度ぐらいあったので、ボールを上からつぶすような感覚でダウンブローにヒットしていたのです。
現在のアイアンはロフト角がすこし立っていて、7番アイアンで30~32度ぐらいが主流です。また、様々なテクノロジーにより低重心に設計しているためボールが上がりやすく、上から打ち込まなくても適正のスピン量で飛距離が出ます。
そのため「ダウンブローではなく、横から払うイメージのレベルブローに打て」と言われることもありますが、私はそうは思いません。たとえ最新のやさしいアイアンでも、ダウンブローにボールをとらえることで正確なショットが打てるのは変わらないのです。
アドレスよりもインパクトでロフトが立つ
ダウンブローに打つインパクトとは、クラブのロフトを立てて打つと言い換えることができます。例えば7番アイアンのロフト角が32度なら、ロフト角を20~25度まで減らしてボールをヒットするのです。実際、プロや上級者は20度近くまでロフトを立ててインパクトしています。
インパクトはアドレスの再現と言われますが、ダウンブローに関しては当てはまりません。アドレスではボールをスタンスの中央付近にセットし、両腕とクラブが「Y字」に見えるような姿勢で構えますが、インパクトでは両腕とクラブが「y字」になるような形をつくらないといけないからです。
アドレスの姿勢よりも腰が左に回転し、グリップも構えた位置より左に移動するのが正しいインパクトです。構えた位置よりもロフトを立てたインパクトをしましょう。
ダウンブローはハンドファーストが絶対条件
ダウンブローにボールをとらえるということは、クラブヘッドが下降する軌道でインパクトを迎えるということです。クラブヘッドがスイング軌道の最下点に達する直前でボールをとらえるわけです。そのためにはハンドファーストの形がつくられていることが絶対条件となります。「ダウンブロー=ハンドファースト」の公式を頭にしっかりと叩き込んでください。
最近のクラブに合った緩やかなダウンブローも、スイングの最下点がボールの先にあることは変わりません。アドレスのロフト通りに打とうとしたり、ターフを取らずにボールだけを打とうとしたりすると、ハンドファーストのインパクトができず、打点も安定しないので注意が必要です。こうした傾向にはまると、すくい打ちの悪癖が身について、アイアンであらゆるミスが生じることになります。
ダウンブローはフェースの刃を使う
現在の低重心設計のアイアンは、ボールを横から払うイメージでも十分に弾道の高さが出ます。それなら無理にダウンブローに打たなくても良いのではないかと思うかもしれません。
しかし、私の真意は違うところにあります。アイアンがきちんとダウンブローに打てるということは、出球の高さや距離感が揃いやすく、飛んで曲がらないショットが打てるということです。つまり、ダウンブローはアイアンショットのレベルアップに直結するのです。
ダウンブローに打つ時は、クラブヘッドのソールを滑らせる感覚はありません。フェースの刃の部分(リーディングエッジ)をボールの赤道の下に入れてスイング軌道の最下点へと向かい、ボールの先のターフをしっかり取りましょう。
ボールを置いた場所の手前側からターフが取れていたら、正しいダウンブローで打てていない証拠です。
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EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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