知っているだけで2倍ゴルフを楽しめる!? ゴルフコース設計の基本
EVEN 編集部
- 2020年05月24日
コース設計には「手法」がある
全く同じものは一つとして存在しないゴルフコース。しかし、その設計には共通の手法がある。ゴルフの長い歴史の中で生まれた理論に基づいて設計されているのだ。
ラウンド時にコースの随所で確認できる7つの基本的な手法を知っておけば、その設計の意図や目的などを理解でき、ゴルフがより楽しくなるだろう。
ケープ
米国コース設計の父と呼ばれたチャ ールズ・ブレア・マクドナルドがそのルーツと言われる。フェアウェイの手前に海や池のハザードを設けることで、プレーヤーにプレッシャーを与える他、その日の状況やプレーヤーのレベルによって攻略ルートを選ばせる設計。グリーンの三方が池に囲まれた設計もそう呼ぶ。
ポステージスタンプ
全英オープン開催コースとして知られる、アリスター・マッケンジー設計によるスコットランドのロイヤルトルーン8番グリーンに対してトミー・アーマーが発した「郵便切手の上に打つようだ」がその呼称の由来とされる。基本的には350平方メートル以下で周囲にバンカーが配された四角く小さなグリーンの事を呼ぶ。
ビアリッツ
南フランスのビアリッツGC、3番パー3に由来する、スコットランド人コース設計家のウィリー・ダン親子によって創作された、グリーン の中央がえぐれた長方形のグリーンで、一般的に知られる二段グリーンとは異なり、上段にピンポジションがあると、下ってから上る難易度の高いパットが要求される。
ルーティング
ゴルフコースを建設する敷地に対して、どのように18ホールを結びつ けるかを決めたルートプラン。ホールの並びを単調にしないことで風向きを調整したり、朝夕の太陽の位置なども考慮した。自然の地形に沿うことで、人がその土地を散歩すると仮定した際、こう巡りたいと思える本能に即しているかも重要なポイン ト。
レダン
スコットランド、ノースベリックGCの15番パー 3「Redan(レダン)」を元にした設計。 グリーンがティから見て45°斜めに配置され、その前後にバンカーやマウンドを設け、ピンを直接狙うのか、ハザードを避ける安全策を取るのか、攻略ルートが複数あることから、世界中 のコース設計家に大きな影響を与えた。
ショートホール
コース設計の概念の一つで、距離が140ヤード以下位の短いパー3ホールで、グリーンの四方がハザードでガードされているホールを「ショートパー3」と呼ぶ。それより距離が長いものはロングパー 3で厳密にはショートホールとは区別される。ピート・ダイによるTPCソーグ ラス17番などがその典型。
アルプス
全英オープン発祥の地として知られるプレストウィックGC17番パー 4 のグリーン手前に設けられた高いマウンドの設計のこと。プレーヤーからはグリーンが見えないブラインドホールのルーツとされ、目標が見えないプレッシャーの中で、精度の高いショットを要求する。手前に刻むか直接狙うかの選択肢を与える。
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EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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