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知っているようで知らない?!理解しておきたい「パッティングの原理・原則」

カップインの確率を高めるには、理解しておくべき原理・原則がある。知ってそうで意外と知らないパッティングのあれこれを学んでおこう。

教えてくれるのはこの2人

鈴木愛佳子

ツアー出場を目指すプラチナ世代のプロゴルファー。2020年12月放送の『ゴルフ3キングダム 女子No.1チーム決定戦』(BSTBS)に出場。

橋本真和

ゴルフテクノロジーに精通し、CAPTOによるパッティング解析や弾道解析、3D解析のコーチとして多数のプロ・アマをサポートする。

とにかくフェースをスクエアにすること

カップにはボールが4個入る

橋本:さっそくだけど愛佳子プロ、ゴルフボールとカップの直径って何センチか知ってる?
鈴木:うーん、知りません!
橋本:正解はボールが4.26センチで、カップが10.8センチ。実はカップには、ボールが4個入るスペースがあるんだ。
鈴木:意外と大きいんですね。
橋本:立体的に見るとあまり感じないかもしれないけど、平面で比較するとボールに対してカップって意外と大きいんだよね。
鈴木:なんだか今までよりも入るような気がしてきました(笑)

カップの直径10.8cmに対して、ボールの直径は4.26cm。カップにはボールが4個入る。

ラインによって3時~9時までの幅が使える

橋本:次の質問。カップのどこに打てばボールが入ると思う?
鈴木:カップの入口は一つじゃないですよね。ストレートラインならカップの正面でしょうけど、曲がるラインならその度合いやタッチに応じて横からも入ります。
橋本:ストレートラインでも転がるスピードがゆっくりなら、カップの右端や左端のギリギリから入ることもあるよね。愛佳子プロの言う通り、カップの入口は一つじゃないんだ。そうやって考えると簡単なような気もするけど、PGAツアー選手のデータを見ると、1メートル以下の距離はかなり高い確率で決めているのに対して、2メートルを超えると50%近くまで低下してくるんだよね。

ストレートラインなら6時、左右に曲がるラインなら3~5時か7~9時から入れば良い。

2メートル以上のパッティングは誤差が1°生じたら入らない

鈴木:世界のトッププロでも、2~3メートルの距離は簡単には決まらないということですね。
橋本:なぜかというと、ある程度のエリアで狙っていくショットに対して、パッティングは誤差の許容範囲が狭いんだ。ストレートラインでも、打ち出しが1°ずれたらカップインできないからね。
鈴木:あらためて、アライメントの重要性を感じますね。
橋本:そう。フェースをターゲットに対してスクエアにセットして、スクエアにインパクトする。これがすべてと言っても良い。ちなみに、ボールの転がる方向はインパクト時のフェースの向きとストロークの軌道で決まるんだけど、その割合はフェース面が8~9割、軌道が2~1割。そういう意味でも、フェース向きの誤差の許容はとても小さいんだよね。

1~3メートルのパッティングにおける方向のずれは、1メートルなら1.873°までが許容範囲だが、2メートルでは0.937°、3メートルでは0.624°までしか許されない。つまり、2メートル以上のパッティングは誤差が1°生じたら入らない。

パットイズマネーと言われるが試合ではショットのほうが重要!?

鈴木:フェース向きのずれをなくすには、やっぱりスパットを決めるのが有効ですか?
橋本:そうだね。それもボールのなるべく近くに設定するのがオススメ。あとは、パターのヘッド形状やサイトラインなんかもこだわりたいね。こればっかりは感覚によるところが大きいので、いろんなパターを試してみるしかないかな。
鈴木:私は「キャロウェイ」の『トリプル・トラック2ボールパター』を使っていますが良いですよ。それにしても、パッティングって知っておかなくちゃいけないことがこんなに多かったんですね。
橋本:今まで知らなかったということは、伸びしろがいっぱいあるってことだから逆にチャンスだよ。あと、カップインの確率を上げるといっても、2~3メートルを80%決めようとする必要はなくて、いかに取りこぼしを少なくするかが重要です。PGAツアー優勝者のパット貢献度(ストローク・ゲインド・パッティング)を見ても、それほど高くないことが多いのは、やはりショットの貢献度のほうが大きいから。そのぐらい気軽な気持ちで、パッティングの上達に取り組んでみてください。

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EVEN 編集部

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スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。

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