世界初! フルカーボンボディのパター『THE CHAMBER』っていいの?
EVEN 編集部
- 2021年04月05日
クラブの進化は素材や構造の進化とともにある。例えばここ数年はカーボンコンポジットのドライバーが増えているが、今回はパターのお話。世界で初めてフルカーボンボディを採用したことで話題となっている『THE CHAMBER PUTTER』について、パッティングのスペシャリストである橋本真和コーチにインプレッションしてもらった。
驚異的な直進性! オフセンターヒットでも当たり負けしない
「慣性モーメントを大きくすれば、パターの直進性は高まります。そのためには、ヘッドを大きく、そして重くするのが一般的な手法でした。しかし、それとはまったく違う方法でアプローチしたのが、この『THE CHAMBER PUTTER』です。おそらくパターとしては世界で初めてであろうオールカーボンボディを採用したヘッドは、重すぎることも大き過ぎることもありません。それでいて、少しぐらいオフセンターヒットしても当たり負けしない慣性モーメントがあり、スイートスポットが広く感じられます」(橋本)
「秘密はヘッド重量全体の90%を占めるウエイトを、ヘッドのフェース寄りのトゥ側とヒール側に配置したこと。この重量配分が驚異的な慣性モーメントの大きさを実現し、高い直進性を実現しているのです。カーボンと聞くとフィーリングの面でネガティブな印象をもたれる方もいると思いますが、このパターに関しては心配無用。ソリッドな中にやわらかさを感じる打感で、個人的にはとても心地良く感じました。ルックスもレーシングカーのように精悍で、高級感もあります」(橋本)
ハイスピードカメラで球の転がりをチェックしてみると…
「サイドスピンが大幅に減って、スムーズできれいな順回転がかかっています。これが直進性の高さにつながっていることは間違いありません。加えて、打ち出し角が1.0度前後で安定しているのも特筆すべきポイント。スペックを見ると、ロフト角が1.5度なんですね。スムーズな振り子の動きでインパクトすれば、適正な打ち出し角と理想的な順回転が得られますし、ミスヒットにも強いので、誰もがやさしく使えるパターだと思います」(橋本)
米女子ツアーではレキシー・トンプソンが使用しているが、国内でも女子ツアーのシード選手が実戦に投入するなど注目を集めている『THE CHAMBER PUTTER』。今後、人気が爆発する可能性もありそうだ。
橋本真和
はしもと・まさかず/ゴルフテクノロジーに精通し、「CAPTO」によるパッティング解析や弾道解析3D解析のコーチとして多数のプロ・アマをサポートしている。
アイ イン ザ スカイ https://www.eyeinthesky.jp/
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スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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