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“至高のマテリアル” 「ムータ・マリン」のパンチングレザー『コンティニュア』の生産現場「共和レザー」で、その圧倒的なクオリティの秘密を知る

昨今、最も勢いのあるゴルフブランドの一つである「ムータ・マリン」。特に彼らのラゲッジコレクションはほぼ全て即売り切れとなる。今シーズンの注目はシンセティックレザー『コンティニュア』なのだが、パンチングが施されているにも関わらず、異様に屈強で発色も良い。このマテリアルの製造現場「共和レザー」にその秘密を探りにいった。

屈強なシンセティックレザーを生む“丁寧”な物づくり

「ムータ・マリン」はとにかく素材使いがユニークで巧みだ。中でも極めつけは、やはりクリアPVC素材を採用したキャディバッグやラゲッジだろう。初登場からいきなり大ヒットを記録し、お陰でフォロワーも多数出現したのはモノ好きなゴルファーならご存知のことだろう。では、彼らが何故、そこまで斬新な素材使いができるのか。それは恐らくリストウォッチのドレスアップ用交換ベルトがブランドスタートにあったという出自からも読み取れる。多種多様な素材を取り入れることで、リストウォッチが劇的に表情を変化させることを実践してきた彼らは、その思想をゴルフアイテムにも持ち込んだのだ。面白い素材を使えば新しいスタイルが生まれる。その答えは必然だ。さらに加えて、ブランドプロデューサーの山北氏が、自他共に認める無類の“素材マニア”という事実も大いに影響を与えているだろう。

さて、そんなムータ・マリンの最新の注目株といえば、パンチングレザー『コンティニュア』である。これは所謂シンセティックレザー(合成皮革)なのだが、特徴はとにかく丈夫。何しろ、最も多い使用用途は車のシートである。丈夫でない訳がない。しかもパンチングレザーなのに、である。同種の素材が国内メーカーの高級車にも採用されていると聞けば、あながち眉唾でもないと思える。では、その驚異的なマテリアルは一体なぜそんなに強力なのか。その生産現場を訪ねることにした。

半端のない物づくりへの執念

その場所は静岡県浜松市、天竜川のほとりに広大な工場を構える「共和レザー」。年間の総売り上げは400億円を超え、その多くが自動車用レザー素材の売り上げという一大メーカーである。ここで作られるシンセティックレザーはとても丈夫なのだが、今回はそれが生まれる「乾式コーティング」という工程を見学させて貰った。

今回訪れたのは共和レザーの「天竜第2工場」。敷地は広大で東京ドーム2個分の面積を持つ。右の写真は乾式コーティングの最初のウレタン塗布の工程。

まず、型紙にウレタン樹脂を2層重ねて更にもう一層接着剤を重ね、そこに基布を張り合わせる。この時点でかなり強い合皮となるのだが、そこに難燃、防汚、防水といった強力な表面処理を行い、パンチング加工を施すのだ。そして特筆すべきはその検査システムにもある。9つのカメラで素材の傷やムラを探した上に、ベテランの検査スタッフによる目視の検査を行う(なんと精細なカメラですら見逃す細かい傷も見つけるのだ!)。

検査システムが非常に優秀。9台のカメラよりもスタッフの眼が優れているというが凄い。

全ての作業を目の当たりにして感じたとこは、何より“丁寧”。巨大な機械の中を長大な素材が悠々と送られ、一つの工程を越える毎にしっかりと“進化”する様は実に気持ちの良い情景だ。一流メーカーとはかく有るものだと感心させられた。

一本300メートルの長い素材を流していく巨大な工作機。一流の工場は同様に整然として非常に清潔に保たれているのだ。

ひとしきりの見学を終え、更にアレコレと質問をしていた際に、同工場のスタッフから「実は……」という話があった。というのもこのコンティニュアは、前述の乾式コーティングを行う前、基布に「湿式コーティング」という加工を施し、そもそも十分に強い素材となっているというのだ。それを先程の乾式コーティングで仕上げる。あまりに多い工程のため、いきなり全部説明すると混乱するのでは、という我々取材班への配慮があったので説明を省略したということなのだが、いや、もうなんのこっちゃである。ともすればオーバースペックにも思えるこの半端のない物づくりへの執念は脱帽だ。

この拘りの詰まったマテリアルならば、ムータ・マリンが選ぶのも納得である。

今回の取材では協力いただいた共和レザーの皆さん。左から久保さん、中村さん、堀川さん、森長さん。

国内メーカーの人気SUV車のシートレザーも同工場製品が使われている。ちなみに左はムータ・マリン仕様車。

恐ろしく過激な耐久テストが証明する“強さ”

今回の取材で最も驚いたのが実はコレ。所謂「ジャングルテスト」と呼ばれる耐久テストなのだが、湿度95%、室温70℃という環境を作りそこに放置するというもの。1週間で約1年分の劣化が促されるというもので、これは10週間、つまり10年間使い込んだのと似たような状態になるという。左は一般的なシンセティックレザーで右が共和レザー製の物。正直、同社製品はほとんど劣化が見られないという信じられない結果をみせている。

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PROFILE

水上貴夫

EVEN / 編集長

水上貴夫

モノ誌、ファッション誌を渡り歩き2008年に『Real Design』を作りたいと、枻出版社に入社。わずか1年半で編集長となるもその数か月後、朝4時に担当役員から「来週から『EVEN』の編集長やって」といわれて早10年を数える。もうすっかりゴルキチ。

水上貴夫の記事一覧

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