【女子ツアー開幕戦現地リポート】西村優菜が使う『GCクアッド』ってどんなもの?
フクダトモオ
- 2022年03月04日
「最終戦が終わってすぐに購入しました」(西村)
沖縄県の琉球ゴルフ俱楽部で開催中の「ダイキンオーキッドレディス」へ取材に来ています。今大会の注目選手の一人が、2020-21シーズンに4勝を挙げている西村優菜。身長150cmと小柄で決して飛距離が出るタイプではありませんが、ショットの精度はツアー屈指で、プラチナ世代を代表するプレーヤーの一人です。今大会も2日目を終えてトータル4アンダー、首位と4打差の好位置につけています。
オフの課題は100ヤード以内の精度アップ
昨シーズンは大活躍の裏で、夏場に体調を崩して体重を5〜6キロほど落としてしまい「精神的にも体力的にもいろんなことを感じた」(西村)と、長丁場のシーズンを戦う難しさを痛感した様子。そんな西村が技術的な課題として上げたのが100ヤード以内のさらなる精度の向上。そのために「最終戦が終わってすぐに購入しました」というのが、多くのツアープロが愛用する弾道測定器『GCクアッド』です。
「これまで飛距離の調整は感覚に頼っていましたが、体の調子が悪い時や体重が落ちた時期に狂ってしまうことがあったんです。そこで、弾道測定器を取り入れました。今まで数値を気にしたことがなかったので、大きな武器になると思っています。自分の状態と数値がどう変わっていくのか、1年を通して見ていきたいですね」(西村)
弾道測定器『トラックマン』と何が違う?
弾道測定器にはいくつか種類がありますが、『GCクアッド』はハイスピードカメラによってインパクトの瞬間のクラブとボールの動きをとらえることでデータを計測しています。一方、こちらも多くのプロが使用している『トラックマン』や『フライトスコープ』は、飛んでいくボールをレーダーで追尾することでデータを計測します。カメラとレーダー、どう違うのか。『GCクアッド』の国内販売代理店であるエンジョイゴルフ&スポーツジャパンの佐々木信也代表に聞きました。
「レーダー式は風や高低差といった外的要因を含めて計測するので、リアルな飛距離や球筋を見るのに適しています。一方、カメラ式はインパクトの瞬間に計測するので、外的要因の影響を受けずにスピン量や打ち出し角、アタックアングル、打点といったデータをみることができます。つまり、屋内でも屋外でも、風が吹いていてもいなくても、常に同じデータを計測できる(ノーマライズ)。これが大きなメリットですね」(佐々木氏)
高性能な弾道計測器は気軽に購入できる価格ではありませんが、アマチュアゴルファーにとっても自分のスイングや弾道を可視化することは上達につながる重要なポイント。安価な製品を購入するのもひとつの方法といえますが、『GCクアッド』などの高性能な弾道測定器が設置されているスタジオを利用するのもおすすめです。
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PROFILE
EVEN / EVEN副編集長
フクダトモオ
1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。
1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。