飛ばなくても勝てる!青木瀬令奈のクラブセッティング
フクダトモオ
- 2022年08月19日
感覚を大事にしながら果敢にピンを攻める!
国内女子ツアー「資生堂レディス」で通算3勝目を飾った青木瀬令奈。2022年7月25日現在、ドライビングディスタンスが97位、パーオン率が75位なのに対して、平均パット数(1ラウンド当たり)が2位、フェアウェイキープ率が5位、リカバリー率が4位、そしてメルセデスランキングは堂々の6位。プレースタイルがここまではっきりとスタッツに表れている選手も珍しい。
ただ、飛ばないからといって手堅く守るゴルフはしていない。本人は、「どうしてもセカンドショットの距離が残るので、ウッド系のクラブで縦も横も揃えていかないといけません。キャリーもスピンも細かくコントロールする必要があるので、セッティングは操作性重視。私にとっては、3番ウッドもピンを狙うクラブですから」と笑う。
3番ウッドから6番ユーティリティまでは「ダンロップ」の旧モデルが並び、使い込まれた「グラインドスタジオ」のウェッジは学生時代からの相棒。かと思えば、優勝した試合の前々週に行われた「ニチレイレディス」では、いわゆるシニア向けのクラブである『ゼクシオプライム』の8番ハイブリッドを実戦で試すなど変化にも貪欲だ。
30歳を目前にして、「今回の優勝は未来につながる。私はもっと成長できる」と前を向く青木。そのクラブセッティングがどのように進化していくのかも注目だ。
Club Settings
3W スリクソンZ F85(15°)
5W・7W・9W ゼクシオ テン(18°、20°、23°)
5U・6U スリクソンZ H65(25°、28°)
7U スリクソンZXハイブリッド(28度を30.5度に調整)
8I スリクソンZX5
9I・PW スリクソンZX7
WG グラインドスタジオ プロトタイプ(52°、58°)
PT オデッセイ トリプルトラック テン
※2022年「資生堂レディス」優勝時
ボールはスリクソンのZ-STARXV
エースパター以外に複数のモデルを用意し、グリーンの状態や自身の調子に応じて使い分けている。シャフトの長さは32、33、34、35.5インチがあり、練習日と本戦であえて長さの違うパターを使うことで「感覚を鈍らせる」(青木)という。
自身の地元である群馬のウェッジ職人、都丸和寛氏が削った「グラインドスタジオ」のウェッジを学生時代から長年愛用している。
今シーズンから7番アイアンを抜いて7番UTを使用。市販モデルにはない設定だが、6番UTのロフト角を30.5°に調整している。
ドライバーのシャフトは「フジクラ」の日本未発売モデル『ベンタスレッド』の5Rを使用している。
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PROFILE
EVEN / EVEN副編集長
フクダトモオ
1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。
1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。