「ゴルフウェアにネイビーを選ぶべき理由」ネイビーの”効能” PLAY with NAVY
EVEN 編集部
- 2024年02月15日
INDEX
ネイビーの”効能”
ゴルフほどファッションに制約があり、それでいて自由度も高いスポーツはない。ドレスコードに準じ、同伴プレーヤーに不快感を与えない限りにおいては、どのようなデザインやカラーを選んでも許される一方で、そこには最適解も存在する。〝ネイビー〞。濃紺や藍色のカラーはメンズファッションの基本色である以上にゴルフにおいては特別なカラーだ。ゴルフウェア選びは「迷ったらネイビー」がハズさない指針なのである。
ゴルフウェアにネイビーを選ぶべき理由
「ネイビーがとりわけゴルフウェアと相性が良いと言えるのにはいくつか理由が考えられます」と語ってくれたのは、日本のトレンドカラーを牽引する「日本流行色協会」の小木曽さん。ネイビーの持つ色の特性や印象を教えてもらった。
日本流行色協会 小木曽珠希さん
日本流行色協会(JAFCA)所属のカラートレンドR&Dカラープランナー。流行色の予測、分析から、アパレルやメイクアップのカラーコンサルティングなども担う専門家。
“Why NAVY?01” 組み合わせが容易な万能カラー
「ネイビーブルーは、日本では紺や藍色として長年親しまれてきた身近な色で、どんな色とも相性の良い懐の深い色とも言えます。また、’90年代初頭に流行した紺色金釦のブレザー“紺ブレ”に代表されるように、ボトムスにインディゴブルーのような同系色を合わせるようなグラデーション使いもしやすい色です。海や空の色でもあり、自然をフィールドとするゴルフとも相性が良いと言えます」。
“Why NAVY?02″「伝統」、「品格」、「知性」の象徴
「以前私どもが実施した調査では、世代を問わずネイビーの印象を約半数が『品格』と解答しました。これは、ネイビーが英国にルーツを持つ色なことも理由でしょう。ネイビーは19世紀の英国海軍(ロイヤルネイビー)の将校が着用した濃紺の制服が、その名称の由来とされ、ネイビーという色に抱く品格や伝統、安心感といった印象はこれが強く影響しています。ビジネスシーンでネイビーが選ばれる理由の一つでもあるでしょう」。
“Why NAVY?03” 活動的でスポーティな男性イメージ
「ネイビーは白や黒に続くフォーマルな印象が強い色であると同時に、スポーツウェアに採用されることも多く、活動的でスポーティな印象を与えます。全身同色はもちろん、赤や橙を挿し色として活発さを、白を合わせて清潔感、こげ茶で落ち着きを表現するなど、配色によって印象を操作できる上、“きちんと感”もあるため、同伴者やコースの格によらずに選べます。ゴルフウェアにおける万能カラーの一つといえるでしょう」。
ネイビーはコーディネートの万能色だ
ネイビーほどコーディネートのテーマ設定に広がりがあるカラーはない。自分らしいスタイルを演出したいならネイビーを“マイカラー”にすべし。
NAVY for MILITARY style
ネイビーのルーツ ミリタリースタイル
ネイビーのルーツはミリタリースタイルにあり、英国海軍(ロイヤルネイビー)将校の制服にルーツを持つカラーだけに、ミリタリーをモチーフとしたスタイルには相性抜群です。アメリカ海軍(USネイビー)の古着や都市迷彩(アーバンカモフラージュ柄)のアクセサリー類をコーディネートに取り入れれば、悪目立ちしない大人のミリタリースタイルにまとまります。「ゼロハリバートン」や「ブリーフィング」など質実剛健なイメージのあるブランドもイメージが重なります。
NAVY for MARINE style
ボーダートップスで上品なフレンチマリンに
ボーダートップスで上品なフレンチマリンに仕上げるには、ネイビー×ホワイトのボーダーや赤の挿し色を加えると良い。このスタイルは清涼感があり、どこかレトロなフレンチマリンな装いになる。もともと水兵がモチーフのスタイルのため、カジュアル過ぎず、清潔感も演出できるのが魅力だ。トップスは王道のコットン素材のバスクシャツでも良いが、ニット素材を選べばより上質な印象になる。バイザーやカラーグローブといったアクセサリーまで抜かりなく統一したい。
NAVY for TRADITIONAL style
TPOを問わない無敵なトラッドスタイル
グリーン×ネイビー×ブラックの由緒正しきブラックウォッチ柄ブルゾンにチルデンセーターといったベーシックなアイテムを軸に、ネイビーのトーンオントーンでまとめれば、クラシカルな上品トラッドスタイルが完成。ハンチングやサドルシューズなど、アクセサリーも演出に欠かせない小道具だ。名門コースや、大切な取引先、目上の方とのラウンドでもハズさない盤石なネイビースタイルと言えるだろう。
NAVY for SPORTS style
“ドジャーブルー”のSHOHEIをリスペクト
アメリカのチームスポーツの定番カラーでもあるネイビーやブルーは、スポーティなスタイルに必須の配色です。ワントーンやトーンオントーンのグラデーションが基本だが、今シーズン、カジュアルコースのラウンドなら、こんなTシャツレイヤードのスポーティスタイルで同伴者の視線をクギ漬けにすること間違いなしです。チームロゴは控えめにし、パーカや側章のライン入りパンツなどアイテム選びでスポーティさを演出すると大人っぽくまとまります。
“別注”こそネイビー
プロパーにはないコラボレーションが魅力の別注アイテムでは、〝ハズせない〞という理由から、色展開は定番色であるネイビーが選ばれることが多いです。今季注目の別注ネイビーのアイテムを紹介します。
BEAMS GOLF
アメリカンスタイルの提案に欠かせない定番色
コーポレートカラーのオレンジ、芝の色であるグリーンの印象もある「ビームス ゴルフ」ですが、ネイビーのアイテムもお家芸の一つです。「アメリカのファッション&カルチャーを提案してきたビームスにとって、星条旗のスターズ&ストライプスに用いられるネイビーは商品企画において重要な色となってきました。『ビームス ゴルフ』でもそれは継承されており、プロパーはもちろん、別注でも色展開にネイビーが多く採用されています。特に別注では、男女共通デザインのユニセックスなサイズ展開があり、ネイビーが選ばれることが多いですね」。
adidas Golf
最強コラボが紡ぐクラシック&ファンクション
時代の寵児「Malbon Golf(マルボンゴルフ)」とアディダスゴルフによる待望のコラボ「アディダスゴルフ×マルボンゴルフ×クロスビィコレクション」がローンチされました。1930~40年代のゴルフスタイルをモダナイズしたカプセルコレクションは、ネイビーカラーが充実しています。クラシックモダンなシルエットにアディダスの機能性が融合し、完売必至です。
PGAツアーのネイビー”巧者”
ネイビーを格好良く着こなす代表といえば米ツアーのトッププレーヤーたちです。PGA、LPGAツアーに帯同する、アメリカ現地在住のカメラマン田辺安啓(JJ)氏にファインダー越しに見た“お洒落ネイビー”について聞きました。
Patrick Cantlay
「全身単色のコーデが多い選手で、上下黒に次いで、ネイビーもよく見かけ、ツアーで目立つ選手です。最近、デルタ航空がスポンサーになり、同社のコーポレートカラーであるブルーをよく着用している印象もありますね」
Shane Lowry
「アイルランド出身の選手ですが、英国出身の選手は傾向的にロイヤルブルーやネイビーをよく着る印象です。この選手も単色コーデが多く、体型はふくよかですが、体にフィットした着こなしがよく似合っていると思います」
Hideki Matsuyama
「近年は最終日にイエローのポロシャツを着用する“サンデーイエロー”な松山選手。改めて見返すと、パンツはネイビーが多く、カレッジスポーツのミシガン大学ではないですが、黄色が映える好配色にまとめていますね」
Erik van Rooyen
「『グレイソン』のネイビーのジョガーパンツがトレードマークですごく似合ってますよね。以前、本人を取材していたら、彼がジョガーパンツを履いたシルエットを象ったTシャツを着ていて、それが強く印象に残ってます」。
Padraig Harrington
「元メジャー覇者でシニアツアーで活躍するハリントンもアイルランド出身です。息子さんと親子で出場したPNC選手権では、ブルーのシャツにネイビーのパンツのペアコーデで、はつらつとプレーしていました」。
Jordan Spieth & Justin Thomas
「アンダーアーマー契約のスピースと元ラルフローレンで現在はグレイソン契約のJT。仲良しな二人に、ネイビーの印象が強いのは、プレジデンツカップなどUS代表チームのユニフォームの影響もありますね」。
米国のネイビー × 欧州のネイビー
LACOSTE
テニスだけでなく ゴルフにもルーツを持つ
2年に一度の米国対欧州のゴルフ対抗戦、ライダーカップ。2018年フランス・パリ郊外の「ル・ゴルフ・ナショナル」で開催された大会で欧州チームの公式ユニフォームを手掛けたのが「ラコステ」だ。テニスとの関わりが深いことで知られる一方、創業者夫人は全英女子ゴルフ選手権の優勝者でもあり、ゴルフとの関わりも深い。いわゆるフレンチブルーは、ネイビーよりも色彩が明るめだが、ネイビーのスタイルもスポーティながら、ファッションの本場らしい洗練さを備えている。レギュラーのコレクションはもちろん、機能性を高めた「スポール」のラインも近年は充実。グリーンやボーダー柄をアクセントにまとめるのが◎。
RL X Golf
お手本ネイビーコーデはアメリカチームにあり
ライダーカップやプレジデンツカップの公式ウェアなど、「ラルフ ローレン」が手掛けるアメリカ代表チームのネイビーのスタイルは、星条旗、スターズアンドストライプスの構成カラーであり、アメリカントラッドを代表する色であるネイビーを魅力的に演出できるブランドは他にないから格好良く見えるのでしょう。中でもラグジュアリスポーツの起源ともいえる「RL X」はネイビーコーデの到達点とされ、機能性、素材感、シルエットに至るまで、プレーヤーの気分を高めてくれる最高のユニフォームです。米国代表チーム常連のPGAツアー選手にネイビー巧者が多いのは、このブランドの存在抜きには語れないでしょう。
ネイビーカタログ
ベーシックカラーであるネイビーのアイテムは最新コレクションでも豊富にラインナップ。ネイビーが印象的なブランドを中心にセレクトしてご紹介。
Light OUTER ライトアウター
春色のパステルカラーから、晩秋のブラウンまでインナーやボトムスのカラーを引き立てるネイビーは軽量アウターに持ってこいの配色です。
ブリーフィング ゴルフ BRIEFING GOLF
ロサーセン Rosasen
ピージージー PGG
テーラーメイド TaylorMade
ビームス ゴルフ BEAMS GOLF
トラヴィスマシュー TravisMathew
Sweater スウェット
春先コーデの主役といえばスウェットやニット。シンプル上品な大人っぽさにひとクセ加えたいならこんなネイビーがおススメ。
マッジア MAGGIA
アンバインド UNBIND
ティーエムティークラシック TMT CLASSIC
ヒールクリーク Heal Creek
グレイソンクロージャー GREYSON CLOTHIERS
ピンアパレル PING APPAREL
パンツ Pants
パンツにダークカラーであるネイビーのスラックスを合わせるだけで、コーディネートに安定感と上品さ、華やかさをプラスできる。
ホーンガーメント HORN GARMENT
キャロウェイ レッド レーベル CALLAWAY RED LABEL
アディダスゴルフ adidas Golf
レザレクション Resurrection
フットジョイ FootJoy
ムータマリンゴルフ Muta MARINE GOLF
ジャケット JACKET
ゴルフ用のクラブジャケットとしてはもちろん、普段使いにも着回すなら、アメトラ王道のネイビーブレザーが間違いなし。
ポロ ラルフ ローレン Polo Ralph Lauren
インディビジュアライズドクロージング INDIVIDUALIZED CLOTHING
ジェイプレス J.PRESS
ネイビーに挿す
合わせる柄や色を選ばないカラーコーディネートの容易さはネイビーの魅力のひとつ。半面、同伴者との色カブりも日常茶飯事。そんな時、便利なのがビビッドな小物使い。好相性な挿し色を加えて、個性的なネイビー着こなしを演出しよう。
NAVY × YELLOW GREEN
NAVY × GREEN
NAVY × ORANGE
NAVY × PINK
NAVY × RED
ネイビーの魅力は無限大。洗練された伝統とスポーティな活力が融合し、何事にもマッチする。その一着が、個性を引き立てる究極の選択になるでしょう。
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写真○鈴木克典、浦将志、田辺安啓(JJ)、Mary Evans Picture Library/アフロ、
IMAXtree/アフロ、AP/アフロ、ロイター/アフロ スタイリング・構成○中村祐三
ヘアメイク○太島幸樹 モデル○ジョエル・ショウヘイ、ロラン 文○藤井順一
撮影協力○アバイディングクラブ ゴルフソサエティ(0475-46-3333)
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PROFILE
EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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