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業界を席巻したエポックメーカー「フォーティーン」の新世紀

フォーティーンは変わったのか?

希代のクラブデザイナーだった故・竹林隆光氏が創設したクラブメーカー「フォーティーン」。ゴルフクラブの歴史に名を残す数々のヒット作を生み出した老舗が、近年かつてのような輝きを取り戻しつつあるように感じる理由を解き明かす。

TB-1000 PROTOTYPE

一見コンベンショナルなフラットバックアイアンながら、素材はニッケルクロムモリブデン鋼でややオフセットした顔が特徴。色入れもないソリッドなデザインだ。

NEW PC-3

ヘッドスピード40m/s以下のアマチュアに向けた「フェザーライン」の最新作。複合構造の飛び系ながらシンプルな見た目は“見せる機能”の外ブラ勢とは一線を画す。

シンプルな思考こそブランドの伝統

クラブデザイナー竹林隆光氏。今でこそ当たり前の数値に基づくクラブ設計を実践したのが彼だった。その氏が代表を務めた「フォーティーン」は2000年代前半において、開発力(あるいは企画力)で世界屈指のクラブメーカーだったのだ。手がけるクラブは、あまりの性能にルールで規制されるほどだった。

だが、カリスマ竹林氏が志半ばでこの世を去ったことでフォーティーンに陰りが訪れる。そんな窮地を救ったのが、同社の池田氏だった。宣伝担当からマーケティング部へ異動、初めて手がけたのが、ヘッド左右に厚みを持たせたシアターブレード形状の「TB-5フォージドアイアン」。このヒット作を皮切りに、池田氏を中心としたフォーティーンは、竹林氏の意志を継ぐように矢継ぎ早にブランド復興の策を投入してきた。

これが概ねフォーティーンの近年の歩みだ。現在はYouTubeにフィッティング、ヘッドパーツ展開から14FESTAと呼ぶイベントまで、話題に事欠かない。なぜ、彼らはここまで変われたのか。

YouTube

2020年スタートのゴルフ動画は、池田氏やモデルの肥野竜也氏がMCを務め、商品紹介だけでなく、著名YouTuberとのコラボなどゴルフの楽しさを提案。

「今も昔もフォーティーンというブランドは変わっていません。創業者の竹林氏もクラブ開発と広告が主な業務で、広告のディレクションを自身で行うなどマーケターでもあったんです。開発者、プレーヤー、職人では言葉が違います。そういう関係者の橋渡し役を自分が担えるようになったことで、活気を取り戻したのかもしれません」と池田氏。

FITTING

弾道計測器や各種試打クラブを揃えた本社併設の「14field高崎」と同一の世界観を持つフィッティング施設を各地に展開中。レッスンにも注力予定だ。

ゴルフクラブも個性的なモデルを次々にリリースしている。
「フォーティーンのゴルフクラブは昔からデザインが凄くシンプル。スピン性能の高さや、飛ばせる長尺など特殊な機能で選ばれたステージからもう一段上がるためには、フォーティーンだから買う、というブランディングが大事であり、そのためにはクラブからSNS、イベントまで世界観を統一する必要があります。そのために様々な取り組みを行っているのです」と池田氏。

このページの上下に配したアイアンのデザイン。20年の年月は性能こそ大きな隔たりがあるがシンプルなデザインは共通。改変でなく原点回帰、彼らの強味はそこにあるのだ。

CUSTOM

「GOLF CRAFT FOURTEEN」が正式名称。市販モデルとは異なるメッキ仕上げへのカスタマイズを始め、ヘッドパーツ専用モデルの展開もある。

竹林氏が生前手がけた歴代モデルの広告ビジュアル。「クラブ設計だけでなく、マーケターとしても優れた方でした」と池田氏。

フォーティーン 池田純

フォーティーンブランド執行責任者。YouTubeではMCも務める。業界屈指の競技アマチュアとしても知られる。「目標はフォーティーンランドのようなテーマーパークの建設(笑)」

1998 GELONG D

クラブ長が飛距離性能に直結することを証明したルール上限48インチの元祖“長尺ドライバー”。リストターンを抑えるためのビッグバットのシャフトなどゴルフ界のトレンドに。

2004 HI – 858

ウッドからアイアンにかけて形状がリニアに変化するクラブとして開発されたタラコ形状の中空アイアン。使用したアーニー・エルスが全英オープンで優勝し話題に。

2004 MT – 28

未開のジャンルだったウェッジに注目し、スコアラインのエッジを鋭角に仕上げることでスピン性能を向上させて大ヒット。後のルール規制の要因ともなったエポック過ぎるモデル。

クラブが主役だからシンプル

新生フォーティーンを象徴しているのがアパレルとアクセサリー類の充実ぶりだ。キーマンとなった二人に話を聞いた。

モデル 肥野竜也

長年本誌のカバーボーイとして活躍した、元祖ゴルフが好きすぎるモデル。フォーティーンのYouTube動画立ち上げ時に声が掛かり、アパレルやアクセサリー類のアドバイザーも務める。

こだわり01

モダン素材とシンプルデザイン

ブランドロゴなどの主張を抑えたシンプルなデザインながら、素材や機能性、シルエットやディテールは徹底的に追求。2023年春夏シーズンにローンチし、新作も展開中。パーカー22,000円、ニット22,000円、ロングパンツ26,400円

こだわり02

ブランドの歴史をアートに落とし込む

ブランドの過去のアーカイブは、モノクロ写真のアートなグラフィックでウェアに落とし込む。ファッションとして洒落ているのはもちろん、ブランドの品格や歴史もアピールできる。

クラブの邪魔をしないデザインの流儀

新生フォーティーンが明らかに以前よりも注力しているのが、フォーティーンオリジナルのアパレルとアクセサリーだ。実はそれまでも同社にはアパレルやアクセサリーが存在してはいたが、ゴルフクラブには専門性を発揮する彼らでも、ファッションとなると話は別。統一されたコンセプトが存在しないことが積年の課題だったという。

2020年、企画担当となった池田氏は、新たにスタートしたYouTube動画のMCとして参画することになったモデルの肥野氏に、刷新を図るアパレルラインへのアドバイスを依頼、これが分水嶺となった。肥野氏に聞いた。

「自称世界一ゴルフウェアを着ているモデルとして(笑)、いい加減なものはできないとプレッシャーはありました。打ち合わせの中で、企画の池田さんからはクラブもアパレルもフォーティーンというブランドの世界観を統一したいという話をいただきました。フォーティーンのクラブがシンプルなことは、自分も使って体験していたので、クラブを邪魔しないシンプルなデザインをキーワードにしました。元々自分もシンプルなデザインが好みなので、そこからのイメージはスムーズでした」

だがモデルとしてゴルフアパレルへの知見を持つ肥野氏のこだわりは、メーカーであるフォーティーンの想像を遥かに超えるものだった。そう語るのは、アパレル、アクセサリーの刷新で、製造メーカーへの依頼などの実務を担当した同社、長谷川氏。

フォーティーン 長谷川楓弥

企画業務を兼務する池田氏をサポートする宣伝担当。元競技ゴルファーとしてのゴルフの知見を持ち、アドバイザーである肥野氏のアイデアを具現化する実務を担当し奔走中。

「パンツのシルエットにキャディバッグのボタンのカバー、値札の素材感まで、ディテールに徹底的にこだわる方なので本当に苦労しました。〝クラブヘッドの黒に近い質感〞など難題も多かったですが、完成したアイテムはどれも他にはないものになりました」肥野氏は続ける。
「現在のフォーティーンはアスリートな『TBシリーズ』とカジュアルな『フェザーライン』の2つのラインがある。であれば、ウェアもアクセサリーもそれらに合ったものが必要。こんな風に判断できるのも池田さんが信頼して任せてくれるから。でも実は重箱の隅的なこだわりって池田さん発の意見なんです(笑)」

こだわり03

ボアの素材も使い分ける

カートタイプとスタンドタイプ。2つのモデル展開自体は珍しくはないが、口枠のボアの素材やジップの引手、ロゴワークまでモデル毎に世界観を統一する徹底ぶりが凄い。左58,300円、右49,500円

こだわり04

キャップは”14″色

ブランドの象徴であるフェザー(羽)を、フォーティーンにちなんだ14色の刺繍で彩ったオリジナルキャップ。型が同一とはいえ圧巻のラインナップだ。各6,600円

こだわり05

フードの取付のボタンにカバー

キャディバッグにフードを装着する際に使用するボタン。未装着だと美観を損ねるということで専用のキャップを用意。バッグの素材と色や艶を合わせるなど、ディテールも抜かりない。

こだわり06

カラーに合わせた素材選定

一見、クラシカルなキャディバッグの色バリのようで、実はそれぞれのカラーでキャンバスやPUなど使用素材が異なる別モデル。専業メーカーでもここまで徹底しているブランドは珍しい。

こだわり07

マグネット + ボタンの理由

アクセサリーにはプレーヤーとしての肥野氏の意見を反映。ブレード型のパターカバーは、マグネットだけでは外れるため、必要に応じて使えるボタンも装着。徹頭徹尾こだわりが満載だ。

性能もデザインもシンプル伝統を継承した最新クラブ 新作は益々シンプルに!

FOURTEEN TK-53/59

強烈な個性はそのまま洗練されたデザインに

“ザックリ”に特化した「TK-」は、ヘッドが鋭角な入射角で入ってもザックリを防止可能な丸みを帯びたTaソールが特徴のいわゆる“お助けクラブ”だ。
当初はオンライン専用モデルだったが、インターネットを中心に口コミで話題となりスマッシュヒット。新作「TK-53」、「TK-59」はそのアプローチウェッジ版という位置づけで、ロフトが立ったラン重視のTK-53と、キャリーで上げて寄せるTK-59を新たに追加。フェース中央を薄肉化し、外周部に重量を配分したブレにくい重心設計や、ソールのトゥ側に番手をあえて刻印せず、セットの流れとは別のアプローチ専用クラブとして使ってもらうことを意識しているなど、シンプルな性能が圧巻だ。

”ザックリ”をシンプルに

鍛造の際、ソール内部のトゥ寄りに比重の軽い金属を複合し軽量化。手元寄りのバランス設計でザックリを防止。

①:ブレード側に向かって厚みを持たせた全体重量配分が打点ブレへの強さとヘッドサイズの拡大に貢献。
②:平らな部分がない、丸みを帯びたソールは抜群に抜けが良く、ソールがコンタクトした瞬間、違いを体感できる。
③:リーディングエッジを丸くし、ボールを拾いやすい形状とした、とにかく刺さりにくいソール形状が特徴。

Spec_

素材:軟鉄(S25C)デュアルマテリアル複合鍛造※調角不可 ロフト角:53°/59°、ライ角:64° シャフト/クラブ重量:オリジナルスチール/467g(53°)、468g(59°) 価格:28,600円~

TK- 40とは

発売当時アクセスの集中でサーバーをダウンさせたという逸話を持つ初代。効果を実感できる性能は歴代のフォーティーンの名器に通じる。

FOURTEEN PC-3

2022 PC-3 ブランド史上最薄フェース

超高強度「エリート・D・スチール」を同社で初めてフェース材に採用。同社史上最薄フェース肉厚1.75㎜(♯5~7)に!

ヘッドスピード40m/s未満でも高弾道で止まる

「同社史上最もやさしいアイアン」と掲げて2021年にリリースされた初代『PC-3』。次世代モデルの本作でもそれはしっかり継承されている。最大の特徴はフェースに採用した超高強度材によるフェースの薄肉化で、これは打点ブレへの対応とボール初速アップによる高弾道化が主な狙い。ロフト角30度の#7を中心に、それより長い番手はロフトピッチを狭く、短い番手は広げた変則ピッチを採用するなど、球を上げてグリーンで止めることに特化した性能が潔い。デザインも特筆で、見た目は前作に比べてさらにシンプルなのだが、素材や構造、寛容性から飛距離、打感まで全面的に改良が加えられており、まさに現在のフォーティーンの真骨頂といえる良作だ。

軟鉄ボディの複合構造

ボディの素材は、ステンレスだった前作とは異なり軟鉄に。余剰重量を削ることで反発性能やセンター重心化に貢献。

タングステン

フェースセンター寄りの重心位置を実現するため、ソールのトゥ側にタングステンウエイトを配置。

“飛び”をシンプルに

2024 NEW PC-3

シャープな見た目

反発性アップのため、フェース材の溶接方法も変更。前作よりもやや厚めのブレードとなったが、シャープでありながら安心感もある。

Spec_

素材:フェース=超高強度エリート・D・スチール(#5~7)、高強度ニッケルクロムモリブデン鋼(#8~PW)ボディ=S20C軟鉄鍛造 ロフト角:30°(#7)、シャフト/クラブ重量:FT-50iカーボンシャフト/354g(#7)価格:4本セット(#7~PW):114,400円、単品(#5、#6):各28,600円

 

FOURTEEN公式

 

問い合わせ:フォーティーンヘッドオフィス
(027-387-8760)

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EVEN 編集部

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スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。

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