関節フリーの『左足リード』で人生最高の飛びを手にいれる(中編)
EVEN 編集部
- 2025年01月09日
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関節フリーの『左足リード』で人生最高の飛びを手にいれる
レッスンを受けると誰でもキレイなスイングと圧倒的な飛びが手に入ると話題になっているのが奥山ゆうしコーチだ。自身のYouTubeチャンネルは登録者数が10万人を超える人気で、動画を見て飛ばしに開眼したゴルファーも少なくない。今回はそんな奥山コーチのスイング理論を前編・中編・後編と3回に分けて徹底解説。関節をフリーに使える『左足リード』を身に付けて、2025年は飛ばし屋の仲間入りだ!
奥山ゆうし
1983年生まれ。日本大学ゴルフ部を経て、2010年にプロテスト合格。現在は、競技者としてスイングを研究してきた経験を生かして、アマチュアへのレッスンを精力的に行う。YouTubeやSNSでも自身のスイング理論を日々発信している。
『OKゴルフ-関節フリーで飛ばせ』
自身が考案した「関節フリー理論」を使ったレッスン動画を日々更新中。わかりやすい理論の解説や独創的な練習法、ドリルが人気になっている。最近では有名芸能人を招いてレッスンを行うなど、コラボ企画も充実している。
関節フリーのキモは腕のたたみ方:ダウンは右ヒジ、フォローは左ヒジを曲げる
下半身を使うことで大きなパワーを生む関節フリーのスイングだが、そのパワーを最大限飛距離に変換するには両ヒジの使い方が重要になる。ダウンスイングでは右ヒジを曲げ、フォロースルーでは左ヒジを曲げることでヘッドがスムーズに走る。
ダウンスイングで右ヒジを曲げると体の回転で振りやすい
右ヒジの動き次第で、手の運動量は大きく変わる。右ヒジが伸びると手首も解け、アーリーリリースにつながる。一方、右ヒジを曲げた状態をキープできれば、体の回転で振ることが可能になり、手首の角度も維持される。これにより、ハンドファーストのインパクトが作りやすくなる。
スイングを始動し、シャフトが地面と水平になったタイミングで、後方から見た際にヘッドと手元が重なり、フェースの角度と背筋の角度が一致している状態が理想です。この形ができていれば、右ヒジの動きが正しく使えている証拠であり、その後のダウンスイングからフィニッシュまでの動きもスムーズになります。
右ヒジが伸びたスイングは、いわば「関節が固定された」状態です。この状態では、手先ばかりが動き、下半身の動きが止まってしまうため、結果的に手打ちの原因となりやすくなります。
おすすめドリル|クラブで右ヒジをロックしてシャドースイング
右手でクラブを軽くつまみ、シャフトを右ヒジの外側に垂らします。その状態で、左手でグリップを握りましょう。右ヒジが大きく曲がった状態が自然に保たれるため、この姿勢でトップからダウンスイングまでシャドースイングを行うと、正しい右ヒジの使い方を感覚的に理解しやすくなります。
三角形をキープすると関節がロックしてしまう
よくスイング中に両腕で作る三角形をキープしようというレッスンを耳にします。実はこれがすごく危険で、三角形を崩さないようにと両腕をピンと伸ばしてスイングすると、いくら左足を使ってもヘッドが走らず、飛距離も方向性も悪くなってしまいます。いわば関節フリーの真逆で、関節ロックのスイングになってしまうのです。
大切なのは、ヒジを適切に曲げてスイングすること。テークバックからダウンスイングでは右ヒジをしっかり曲げることでヘッドがスムーズに動き、手の使い過ぎを抑制することができます。インパクト以降は左ヒジを曲げて、左腕をたたむように振り抜くことでヘッドが最後まで加速します。フェースも返って、つかまったボールで飛ばすことができるのです。左足リードを生かすためにはヒジが重要ですので、しっかり使い方を覚えましょう。
ヒジを曲げることでスイング軸もブレなくなる
左ヒジを曲げて手元を体の近くに通すとヘッドが走ってフェースも返る
フォローで左ヒジを曲げることで、手首のリリースが促されてヘッドがさらに加速する。同時にフェースもしっかり返るので、左足リードで作ったパワーを効率良くボールに伝えることができる。
左ヒジが伸びるとヘッドが走らずフェースも開く
左ヒジの伸びたフォローだとヘッドが減速し、フェースも開いてしまう。せっかく左足リードで作ったパワーが逃げてしまうし、方向性も悪くなる。
おすすめドリル | 右手で左腕を押さえて片手素振り
左ヒジを曲げてヘッドを走らせる感覚をつかむには、右手で左腕を抑える片手素振りが有効だ。手元と体の距離を一定に保ちながら振り抜こう。
奥山コーチも飛距離アップに成功した秘蔵ドリル |〝第2トップ〟から打つで連動力が爆上がり!
41歳になって人生最高となる320ヤードの飛距離を手にした奥山コーチが、ずっと取り組んでいる秘蔵ドリルがある。関節フリー理論の要点がすべて詰まっており、続けるほどに飛距離が伸びるという。
秘蔵ドリル:手元が右モモ前の〝第2トップ〟から、左足の力だけでボールを打つ
クラブが地面と水平になり、手元が右モモまで下りたところで一度ストップ。そこから左足リードの力だけでヘッドを加速させて振り切ることでボールを飛ばしていく。左足の使い方やヒジのたたみ方が磨かれ、連動力が上がっていく。
手元の動きが終わり、両ヒザが平行になった“第2トップ”はいわば加速の準備段階。ここから左足リードでヘッドを走らせる練習を行うことで、スイング時のパワーの出し方が上手くなる。
素振りだけでスイングが向上する
レッスン活動やSNSでの発信を始めて、当然ながら自分自身の練習量は競技者のころに比べて激減しました。しかし、41歳になった今の自分の飛距離は現役時よりもはるかに出ていて、思い切り振れば320ヤード飛ぶこともあります。練習量が減っても飛距離を伸ばせたのは、連動力を高める秘蔵のドリルを定期的に行っているからです。
まずアドレスからテークバックし、トップからゆっくり切り返して手元を右モモ前まで下ろします。私はこの位置をヘッドが加速する直前の〝第2トップ〞と呼んでいます。ここから左足を踏んで伸ばしながら回転させることで手元とヘッドを加速させ、左ヒジを曲げてたたむことでフィニッシュまで振り抜いていきます。
最初のうちはスピードが上手く出せないかもしれませんが、続けるうちに連動力が高まってどんどんパワーを出せるようになります。クラブはなんでもOKですし、短い素振り棒を使って自宅で取り組むのもおすすめです。このドリルを続けるだけでスイングも飛距離も大きく変わるので、ぜひ試してください。
上手く振れない人はこれも試してみて
垂直に立てたドライバーを支えながら、右体側を絞って左体側を反る。
“第2トップ”から打つドリルでは、左足の蹴りと共に左体側を大きく反らせる動きが必要になる。もし上手くヘッドを加速させられない場合は、ドライバーを垂直に立てて両腕を伸ばして支え、左体側を大きく反らせる練習をしよう。ドライバーが倒れる場合は、胸を回す意識が強すぎるので注意が必要だ。
- 第2トップで1度止まる
- 左足を踏み込みながら少し反動をつけて
- 左足を踏みながら伸ばして回転させる
- 左ヒジのたたみでフィニッシュまで振り切れる
一連の動作をいかにスムーズに、そしてスピーディにできるかがカギだ。素振りでもOKなので何度も繰り返し取り組むのがおすすめ。
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PROFILE
EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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