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競技ゴルファーの由姫乃せんぱい&まいちがレクチャー|すぐにスコアが良くなる”チェケラー流”ラウンド術

スイングが良くなって上達しているのにスコアがまとまらない……。そんな人はラウンド前の準備やコースマネジメント、状況判断にミスがあるのかも。そこで競技でも活躍する「チェケラーGOLF」の由姫乃せんぱいとまいちに、ラウンド中に心がけていることやスコアアップのコツを直撃すると、誰もが実践できるテクニックを教えてくれた。“チェケラー流”のラウンド術でスコアを縮めよう!

ショットの成否は打つ前に決まっているといっても過言ではないという二人が、ラウンドで実践していることをチェックしていこう。

ゴルフ業界を盛り上げるためにスタートしたYouTubeチャンネル「チェケラーGOLF」

「ゴルフ業界を盛りあげよう!」を合い言葉に、由姫乃せんぱい、まいち、まこめろ、りかぷぅがレッスンやラウンドに奮闘する動画を配信している人気YouTubeチャンネル。メンバーシップもあり、会員向けのイベントも定期的に開催中。

ショット前の準備が大切です

由姫乃:学生時代以来、久しぶりに競技ゴルフを再開して、スコアに対する執着が出てきた私です(笑)
まいち:わかります。一打の重みというんですかね。良いスコアで回ろうとすると、ショットが良いだけでは難しいですもんね。
由姫乃:べつに競技をやってなくても、皆さん良いスコアで回りたいという気持ちは同じだと思うし、私たちの心がけていることがお役に立てばということで、今回、チェケラー流のラウンド術をご紹介させていただくことになりました。
まいち:しかも新年号で10ページも!すごいことですね(笑)
由姫乃:やっぱり、ショットやパットを打つ前の準備が大切だと思うんだけど、まいちはどう?
まいち:その通りですね。ついスイングのことばかり考えてしまいますけど、本当は打つ前が大事。
由姫乃:だからといって難しいことはなくて、知識と意識があれば誰でもすぐに実践できることばかりなので、さっそくご紹介していきます!

ラウンド序盤のミスを減らす朝のウォーミングアップ術

スタートからスコアをまとめていくためにも、朝のウォーミングアップは不可欠だ。ドライビングレンジでボールを打つ時に二人が意識していること、そして練習グリーンでしっかりタッチを合わせるためのポイントを教えてもらった。

CHECK!!ハイティアップでアイアンを打つ

マットの上だと少しぐらいダフってもソールが滑ってそれなりに打ててしまうが、芝の上だとそうはいかない。ティアップしたボールを打つことで、ヘッドの入射角を整えてミート率を高めよう。

ドライバーと同じ高さで

ティアップの高さはドライバーと同じぐらいでOK。クラブを少し短く持って、レベルブローを意識して打つのがポイントだ。

CHECK!! 曲げたくなければしっかり振り切ろう

ボールに当てる意識が強いとミスが出やすい

コースではミスしたくないという意識から、ボールに当てる意識が強くなりがち。それだと逆に球が曲がることが多いので、朝の練習場からしっかり振り切る意識をもったほうが結果的に良い球が出る。

CHECK!!3種類の振り幅で距離感を確認しよう

グリーンスピードはもちろん、当日の自身のコンディションによっても転がりは変わる。練習グリーンの平らな所を見つけて確認しよう。

由姫乃せんぱいの基準は 3m、5m、7m

目安となる振り幅を決めておいて、当日のコンディションによってどれだけ転がるかを確認する方法がおすすめ。由姫乃せんぱいの場合、スタンスの内側で3m、つま先前で5m、外側で7mが基準という。

あくまでも練習ではなくウォーミングアップ

まいち:ツアー会場に行くと、プロは1時間以上前からパッティングやショットをやっていますね。
由姫乃:そこまでは難しくても、できれば20〜30分間はウォーミングアップの時間がほしいよね。ドライビングレンジではナイスショットを打つ必要はないので、ゆったりと大きなスイングで球を打つこと。まいちがやっているハイティアップドリルも有効です。
まいち:練習ではないので、結果はあまり意識しないほうが良いですね。ミスの傾向がつかめれば良いぐらいのつもりで。パッティングもミドル以上は寄せればOK。ただし、ショートパットは確実に入れましょう。

CHECK!!ミドル~ロングパットは1m以内に寄せればOK

いろいろなラインから1mのパットを打つ

ミドルパット以上を一発で決めるのは難しいので、カップから1m以内に寄せればOK。あとは上り、下り、フック、スライスと様々なラインの1mのパットを打つ。スコアメイクにはショートパットの精度が不可欠。

ティーイングエリアでは打ちたくないエリアを消す

当たりとしては悪くないショットがハザードへ……。そんなミスを減らすにはセットアップとアライメントが重要だ。持ち球やコースのレイアウトに応じて構えるようにすれば、ティショットの成功率が格段に上がってくる。

ティーイングエリアの傾斜や向きにも注意

ティーの高さも重要ですよ

由姫乃:私たちはコースレイアウトや打ちたい球筋に応じてティアップする場所を変えています。
まいち:基本は打ちたい方向を広く使えるようにすることと、池やバンカー、OBといった打ってはいけない方向を消すのがセオリーですね。
由姫乃:私たちは基本ドローボールを打ちたいから、ティーイングエリアの左側に立って右方向に打ち出すほうがスムーズだよね。
まいち:ただし、ティーイングエリアは必ずしもフラットではなくて、中央が高くなっていることが多いです。だから、端のほうに立つと前上がりや前下がりになってしまうこともあるので注意が必要です。
由姫乃:ティーイングエリアの向きも必ずチェックしてほしいですね。そのまま打つとハザードや林に一直線なんてこともあるので。
まいち:良いショットが結果的にミスになったらもったいないですもんね。あと、ティアップの高低で球筋が変わることも覚えておくと役に立ちます。マネジメント的な部分ではもちろんですが、その日のショットの調子に応じて、左のミスが多いときは低くティアップしてみるといった使い方もできます。

CHECK!!フェードヒッターは右サイドから左へ打ち出す

左に打ち出して右に曲げるフェードボールを打つ時は、ティーイングエリアの右サイドにティアップしたほうが打ち出す方向を広く使える。右サイドのハザードを視界に入れたくないときも有効だ。

CHECK!!球を打ち出す方向に合わせて構えよう

飛球線に沿ってスクエアに構える方法もあるが、打ちたい球筋などによってスタンスや肩の向きは変わる。ターゲットではなく、球を打ち出す方向を決めて、そこに対して構える方法がおすすめだ。

CHECK!! ドローヒッターは左サイドから右へ打ち出す

右に打ち出して左に曲げるドローボールを打つ時は、ティーイングエリアの左サイドにティアップしたほうが打ち出す方向を広く使える。左サイドのハザードを視界に入れたくないときも有効だ。

左NGの時は低く、右NGの時は高くティアップする

ティアップが低いとスイング軌道がややアウトサイドインになってスライス系の球が出やすく、高いとスイング軌道がややインサイドアウトになってドロー系の球が出やすいので、状況に応じて使い分けよう。

チェケラー流のコースマネジメント術を教えます

ティーイングエリアから見た景色だけで打つ方向や球筋を決めるのはおすすめできない。必ずコース全体の状況を把握することが重要だ。マネジメントのポイントやターゲットの取り方についても聞いた。

飛距離はトータルではなくキャリーを把握する

由姫乃:コースマネジメントの基本は、カップからの逆算です。ピン位置によってグリーンのどこにのせるか。そこにのせるためにはどこからショットを打つのが良いか。絶対に打ってはいけない場所はどこか。そうやって逆算していくことで、ティショットの狙い所が見えてきます。
まいち:そのためにはコースレイアウトを俯瞰で見ることが大切ですね。最近はカートにGPSナビが付いていることが多いですし、GPSウォッチでコースレイアウトを見られるものもあるので活用しましょう。
由姫乃:あとは自分のキャリーの飛距離をしっかり把握しておくことも大切だよね。せっかく狙い所を決めて、距離計やGPSナビで計測しても、ランも含めたトータル飛距離で考えてしまうと、越えるつもりだったバンカーや池につかまってしまうことになるので。
まいち:2打目以降はとくにアライメントが狂いやすいので、そこも注意してほしいです。練習場と違ってマットやラインがないので、狙ったところに向くのって意外と難しいんですよね。最初は同伴者にチェックしてもらって、狙った所に向けているかを確認しましょう。

CHECK!! 池やバンカーは徹底的に避ける

ハザードに入れるとスコアロスは避けられないので、池やバンカーを徹底的に避ける作戦も有効だ。ハザードに届かない番手でレイアップして、次の一打でグリーンにのせるのもアリだ。

CHECK!! ミスショットの内容を記録しておく

自分のミスの傾向を知っておくこともスコアメイクには不可欠だ。スコアカードに記入したり、スコア管理アプリを活用したりして、しっかり記録に残しておけば次のラウンドに生きる。

CHECK!! コースレイアウトは俯瞰のイメージで見る

ショット地点から見た景色だけで打つエリアを決めずに、必ず上から見たコースレイアウトを確認しよう。慣れないコースでは思わぬハザードが待ち受けていることもあるので要注意だ。

CHECK!! 距離計やGPSナビをフル活用する

レーザー距離計やGPSナビを活用して、ピンまでの距離はもちろん、ハザードまでの距離も計測しておこう。アプローチでも目測に頼らずに計測すれば、距離感が養われる効果もある。

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CHECK!! スパットに方向を合わせたらターゲットを見ないで打つ

ボールと打ち出し方向を結んだラインの線上に、落ち葉や芝の色が変わった場所などを見つけて目印(スパット)にしよう。一度スパットを決めたら、あとはターゲットを見ないで打つのがまいち流だ。

構えた状態でターゲットを見ると、実際の向きと違っているように感じてしまうことがある。

CHECK!! 打ち出す方向に〝空中スパット〟をイメージする

由姫乃せんぱいは通常のスパットを設定した上で、打ち出す方向の木の上など空中にもスパットを設定してから打つという。そのほうが方向性のイメージが出しやすい人は、ぜひ試してほしい。

プロや上級者が実践するテクニック ミスしないアプローチと下りのパット攻略法

スコアメイクの鍵はやはりショートゲームだ。ここでは冬の薄芝でもミスしないアプローチのテクニックと、なかなかタッチを合わせるのが難しい下りのパッティングの攻略法について教えてもらった。

CHECK!! アプローチはヒールを浮かせる

ややトゥ寄りでボールを打つことになるので、芯で打った時ほど転がらず、下り傾斜でのアプローチでも有効な打ち方だ。

通常のアドレスからクラブヘッドのヒール側を少し浮かせて構えると、クラブの抜けが良くなり、ザックリのミスを減らせる。手首は使わず、肩の回転だけでパターのように打つのが成功の秘訣だ。

CHECK!! 9番アイアンのランニングアプローチが簡単!

ウェッジだと球が上がってランが出ないことがあるので、8〜9番アイアンがおすすめだ。

スタンスを狭くして9番アイアンを短く持って構えたら、キャリー3:ラン7のイメージで転がそう。左足体重をキープし、手先を使わないことがポイントだ。

ピンを狙うのではなく落とし所を意識しよう

まいち:なかなかスコアがまとまらない人を見ていると、アプローチで常に球を上げようとしていますよね。上げるアプローチは距離感を合わせるのが難しいので、ランニングアプローチがおすすめです。
由姫乃:転がしたほうがミスの可能性が低いよね。あとはピンを狙うのではなく、落とし所を意識することが重要です。ランニングなら近くに落とせばあとは勝手に転がっていくのでやさしいと思います。冬の薄い芝はザックリのミスが出やすいので、ヒールを浮かせて打つアプローチもおすすめ。慣れると超簡単に寄せることができますよ。
まいち:パッティングは下りの攻略が鍵ですね。そもそもアプローチやロングパットで下りのラインを残さないことが大事ですが、どうしても残ってしまうことはありますからね。
由姫乃:まいちはトゥヒットでわざと芯を外して打ったりしているよね。私はとにかくそーっとゆっくり打つ方法を推奨してます。テークバックからフォローまで一定のリズムでゆっくり打つのがポイントです。
まいち:本当だ、パンチが入らないのでソフトな転がりで打てますね。次のラウンドで試してみます!

CHECK!! ロングパットは下りのラインを残さない

ロングパットでカップだけをイメージして打つと、難しいラインのパットが残ってしまう可能性がある。3パットを避けるためにも、下りのラインを残さないことを意識して打つようにしよう。

CHECK!! 下りのパッティングはゆっくりストローク

下りのパッティングはボールの転がりに勢いをつけないことが重要。腹筋に力を入れて構えたら、そーっと引いてそーっと打つ「ゆっくりストローク」で打ってみよう。フォローまでゆっくりがポイントだ。

CHECK!! 下りのラインはトゥヒットで打つのも効果的

あえてパターの芯を外してトゥ寄りでヒットすることで、転がりの弱い球を打つ方法。ツアープロも実践している。トゥ寄りに球をセットする以外は、通常のパッティングと同様だ。

「チェケラーGOLF」の動画もお見逃しなく!

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PROFILE

フクダトモオ

EVEN / EVEN副編集長

フクダトモオ

1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。

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1973年生まれ。業界紙記者、フリーライター、ゴルフ週刊誌編集を経て枻出版社へ。187センチの長身で、自称“用賀のビッグイージー”。スイング理論からPGAツアー、ギア、コース、さらにはゴルフ女子に至るまで守備範囲は広い。ベストスコア78、平均スコア90。

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