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最も重要なのに軽視されがちな『ライ角』と『しなり』を正して上手くなる

スキルアップを目指すならもっとギアにも拘ってほしいと語るのは、プロゴルファーとしてトーナメントを戦った経験や知識に加え、生粋のギアマニアだからこそ導き出せるゴルフクラブの機能を熟知した分かりやすくて適切なアドバイスが多くのアマチュアゴルファーに支持される平井宏昌氏。スイングレッスンと同様に今一度認識してほしい『ライ角』と『しなり』について話を聞いた。

平井宏昌 「インパクトゼロ理論」を提唱する人気プロゴルファー

1983年生まれ。所属:コーヒープラザ壹番館。日本プロゴルフ協会トーナメントプレーヤー。2015年太平洋クラブチャンピオントーナメント優勝。中学からプロを目指してゴルフを始め、ゴルフ強豪校へ進学。その後アメリカに3年間ゴルフ留学し、ミニツアーを転戦。帰国後、プロテストに合格し、チャレンジトーナメントを主戦場として戦った。約7年間トーナメントで戦い抜いてきた経験を生かした、教科書に載っていない「ゴルフの本質を伝える」レッスンが好評。全国各地から足を運ぶ生徒さんから、持ち前の明るいキャラクターで親しまれている。

『ひらいひろあきの1UP GOLF』

YouTube登録者数1.9万人

1000人以上の悩めるゴルファーをレッスンしてきた中で、「YouTubeやってほしい」「もっと話を聞きたいです」という要望が多くなり、チャンネルを開設。独創的で分かりやすいレッスンに加え、生粋のギアマニアならではのマニアックなギア談義も好評。

『アップライト』過ぎではヘッドの機能が生かせません

多くのアマチュアのアイアンがコレ!

どんなにパーフェクトなスイングだとしても、『ライ角』が自身に合った適正な角度でなければ、ヘッドの性能を生かしたナイスショットは望めません。日本人ゴルファーの多くが悩むスライスの原因の一つもここにあります。

抜けが悪い原因に

トウが上がったアップライトなアイアンでは、ヒールが地面に当たってしまうため、クラブの芯までボールが届かない状態になります。このままではナイスショットができないため、自身のスイングを調整して芯に当てようとしている方が大半です。

芯でボールをとらえるためには、地面にヘッドが埋もれるまで打ち込まないとヒットできない。しかし実際には、ここまでヘッドが埋もれてナイスショットになることはなく、結果的にミスショットだけが続いてしまう。

芯をボールに届かせるため、フェースを開いてリーディングエッジをボールの下に入れる方も多いと平井氏は指摘する。この状態ではロフト角が寝てしまい、適正な距離が打てず、ボールもつかまらない。

アドレスをセルフチェックしてみよう

自然な姿勢でグリップしたときに、グリップエンドが余ってしまう場合や、肩が大きく上がってしまうアドレス姿勢になってしまう場合は、アイアンの『ライ角』が自身にとってアップライトな状態です。

『ライ角』が自身に合っているかを簡単にチェックする方法を紹介します。スコアラインが平行になるようにヘッドを地面に置き、シャフトを固定したまま、普段のボールとの距離感でアドレスをしてみましょう。

アプローチでヒールを浮かせるのは抜けを良くするため

ライが良くない状況からのアプローチで、ヒールを浮かせて構えるとミスショット防止になる、という話を聞いたことがある方も多いと思います。実はこれ、フルショットでも同じです。

ミスショットを防止するアプローチ術として紹介される「ヒールアップ」アドレス。普段のショット時よりもボールに近く立ち、クラブを吊り気味に構えてヒール側のソールを浮かせることで、抜けを良くする一環とされています。

フルショットでも全く同じです

芝が薄くなる冬場のアプローチなどがまさにそうですが、ライが悪いときのミスショット防止策として、ヒールを浮かせて構えると綺麗にボールをヒットできるという話を聞いたことがある方も多いと思います。これは、ソールの広い範囲が満遍なく芝の上に設置されることで、ソールが滑って抜けが良くなるよう、アドレスでのポイントに絞って話をしているレッスンです。この考え方はフルショットでも同じですが、なぜかこれを熱心に教えるレッスンは少ないようです。

『ライ角』が適正な角度になると、抜けはもちろん、打感や打音、ターフまで全てが心地よいものに変わります。ゴルフを始めてから今まで、適正な『ライ角』のアイアンを使ったことがない方は、そのアイアンに備わった本来の機能性を生かしきれていないと言っても過言ではありません。

どれだけスイングの精度を上げ、効率的なスイングを身につけたとしても、実際にボールをヒットするギアの数値が使用するゴルファーに合っていなければ、ギアのポテンシャルを発揮することはできません。だからこそ、熱心にゴルフに取り組んでいる方々には、スイングと同様にギアにも拘ってほしいと思います。

特に『ライ角』は基本の「キ」となる要素です。この機会に、ご自身がお使いのクラブセットをぜひチェックしてみてください。

適正なスペックのアイアンを使用することで、スイングのレベルアップによる恩恵を最大限に生かしたショットが可能になります。これにより、縦の距離感の精度や操作性が向上します。実際にはありえませんが、ショップでゴルフクラブを購入する際に、必ず『ライ角』を計測しないと購入できない!なんてルールが存在していたら、日本のゴルファーの大半はもっと早く上達していると思います(笑)。それほど重要な要素ですので、一度チェックしてみてください。『ライ角』を適正にすることで、ゴルフが劇的に変わりますよ!

アイアンの抜けを良くするには、芯を中心として左右均等の幅でソールが設置するのが正解です。芝の抵抗が少なくなるため、ソールが滑りやすくなり、スムーズなショットが可能になります。

ライ角調整を依頼する際の注意事項|インパクト時ではなくアドレスのライ角が重要

ライ角調整をゴルフ工房に依頼しようと考えた際、どの程度調整すれば良いのかわからない方が多いと思います。ゴルフ工房ではスイングチェックをしてクラブ調整を行ってくれる場合がほとんどですが、ここで注意すべきポイントがあります。それは、「実際に打たない」ということです。

使用中のアイアンでナイスショットを打つために、本人が気付かないうちにハンドアップのインパクトになるスイングをしている場合があります。この状態でゴルフ工房でスイングをして『ライ角』を診断すると、スイングレッスンではないため、スイングそのものには触れず、インパクト時の『ライ角』だけを基準に適正な値に調整することになります。

これは誰が悪いわけでもありませんが、こういった現象を防ぐための方法を一つご紹介します。まず、目線を上に向けた状態でアドレスを取り、その際にヘッドの状態を誰かに撮影してもらいましょう。その画像を工房で見せることで、リアルな『ライ角』を基にした調整が可能になります。この手順を踏むことで、より正確で適切な調整が期待できます。

硬いマットや床の上にヘッドを置いて撮影すると、クラブの状態が分かりやすくなります。また、中古の7番アイアン単品を購入して調整を試してみると、費用の負担が少なくておすすめです。

ティアップするドライバーも多少影響あり|ロフト角が大きくなると要注意

ティアップするドライバーは、アイアンほど『ライ角』の影響は大きくありませんが、ロフト角10度を境にして、ロフト角が大きくなるにつれてショットへの影響が増します。ロフト角が立っているドライバーでは、シャフトを傾けて『ライ角』を変化させてもフェースの見え方に大きな変化はありませんが、ロフト角が10度を超えるとアドレス時の印象が変わりやすくなるため注意が必要です。

自然にアドレスした際に、トウがあまり上がって見えないドライバーが、安定したショットを打つのに適した『ライ角』と言えます。この点を意識してドライバーを選ぶと、より良いパフォーマンスが期待できます。

比較的多いのが、大きくトウが上がった状態のドライバーです。この状態だとボールがつかまりやすくなり、スイングで捕まえる必要がなくなるため、一度慣れてしまうと他のモデルが使えなくなってしまう傾向があります。
右の写真のように、クラウンが地面と平行に見えるドライバーを選ぶと、安定したショットが打ちやすくおすすめです。

ナイスショットを生む秘訣 『しなり』が悩みを解決する

ヘッド設計やトレンドの変化に合わせて流行りのスペック傾向も変化するシャフト。しかし、ナイスショットを生む絶対条件として平井氏が推すのはシャフトの『しなり』だ。

硬すぎるシャフトがスイングを壊してしまう

『ライ角』の重要性についてお話してきましたが、もう一つ重要な要素がシャフトの『しなり』です。
昨今では、ゴルフクラブ設計の進化にともない、一昔前に比べて軽い重量帯のシャフトが標準シャフトとして設定されています。クラブの総重量を軽くしてシャフトを長く設定し、ヘッドスピードをアップさせようというものですが、アマチュアゴルファーのクラブセッティングを見ると、クラブの進化に追いついていない気がします。俺にはやわらか過ぎるから、という理由で一昔前と同じ硬さのシャフトを使っている方が多く見受けられますが、そもそも、その使ってきたシャフトが硬すぎる傾向にあるので、ギアが原因で上達しないことにも気付けていないと思います。本来、インパクトでちゃんとヘッドを戻せる方は、どの硬さのシャフトでも打つことが可能です。『しなり』を感じるシャフトは、やわらかくて打てないという方の声をよく聞きますが、インパクトでヘッドを戻すスイングができていないので、余計に手元が前へ前へと出てしまい、ヘッドが遅れて戻ってくるためインパクトが安定せず、「合ってない」「打てない」となってしまうのです。硬すぎるシャフトを使っている場合も同様で、『しなり』を感じられないため、手元ばかりが先行して振り遅れになってしまいます。ダウンスイング時に『しなり』を感じられないために起こっている、この意識のズレを見直して、〝インパクトで戻せる〞シャフトを使用することが、上達の近道だと考えます。ここ数年にリリースされたドライバーは、シャフトを入れ替えられるモデルが多いので、自身では軽くてやわらかいと思っているスペックのシャフトで、打ち急ぐことなく、インパクトでヘッドが戻るようにスイングしてみると、振り抜きや弾道が変わり、効率の良いスイングで飛ばせるようになる可能性が高まります。

シャフトが硬すぎて『しなり』を感じられないことで、ボールをヒットしようとして手元がどんどん前に出てヘッドがインパクトで戻らない状態に。この一連の動きが振り遅れを生み、多くの方が抱えるスライス弾道の悩みに繋がる。

プロも使用するやわらかいシャフトが装着された練習器具を皆さんもご存知かと思いますが、『しなり』を感じてスイングすることの重要性を体感しながら、効率的なスイングを手に入れる練習器具が存在すること自体が、『しなり』が重要です!ということだと思いませんか?

例えばですが、車の知識がない方は、ほとんどの方がノーマル車に乗ると思いますが、ゴルフの場合は、知識がないのにカスタムをするんです。少ない知識でカスタムしても、良い結果を得るのは、なかなか難しいですよね。その辺りを上手く伝えていきたいと思っていますが、まだまだ硬すぎるシャフトを使ってスイングを壊してしまっている方が多いのが現実です。最近は軽柔シャフトが注目されているので、その特性を生かすスイングを身に着けられるように、上達をサポートして参ります!

地面から打つアイアンは特に注意が必要 | 自力で球を拾ってくれるシャフトを選ぶ

ドライバーのシャフトほど注目されないアイアンシャフトですが、地面にあるボールを打つアイアンショットでは『しなり』が特に重要になります。

『しなり』を感じればもっとイイ球が打てます

ドライバーのシャフトが硬すぎる場合は振り遅れが発生しますが、アイアンのシャフトが硬すぎて『しなり』を感じられない場合には、打ち急ぎが発生します。地面の上にあるボールを打つアイアンショットでは、シャフトの先に付いているヘッドで〝パチン〞とボールを叩くことが重要になります。アイアンはハンドファーストで打ち込む!というイメージがナイスショットに繋がると考えている方も多いと思いますが、上からボールを潰すイメージが強すぎると、シャフトの『しなり』を使うことができず、そのアイアンのロフト角なりの飛距離を打つことも難しくなります。
シャフトの特性として、硬いシャフトは左に行きやすくなるので、スライスの悩みが多い方にとっては、「やっぱり硬い方が曲がらないな」「まっすぐ飛ぶし、右に出ないで、つかまるじゃん!」となってしまうのも仕方ないかなとも思いますが、本当はもっとイイ球を打てるのになぁ、と感じることも……。『しなり』を感じるスイングドリルとなりますが、次のページで紹介するドリルを一度試して、現在使用するシャフトの『しなり』を感じてみてください。

柔らかいものを振ってみると理解力が高まります

ゴムホースなどのやわらかいモノを振って、地面に置いたペットボトルを叩こうとすると、手元がペットボトルより前に出ることなく、自然に右足前付近で手元が止まり、先端を走らせて叩こうとする動きになることが実感できる。タオルの先を結んで代用するのも◎。

 手元だけが先走ってヘッドが戻らないは×

硬いシャフトを使っている方は、『しなり』を感じられないため、ドライバーと同様に手元だけが先行して、先端でペットボトルを叩くことができない。

平井氏が使用するアイアンシャフトはカーボンシャフトの「105 S」

平井氏が現在使用しているアイアンシャフトは、自身のスイングとのマッチングが最高だと絶賛する、グラファイトデザインの「RAUNE(ラウネ)IRON i105 S」。ツアー時代は重量スチールシャフトを使用していたが、マッチングを見直した結果、現在は絶妙な『しなり』で縦の距離感も揃う同シャフトを愛用している。もう他のシャフトは使えないとのこと。

ひらいひろあきの1UP GOLF

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