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焚き火マイスターに教えてもらう失敗しない焚き火のイロハ

キャンプの醍醐味である焚き火を楽しむために、火起こしは欠かせないスキル。これができないことには暖も取れず、バーベキューも始まらない。ところが、ベテランキャンパーなら当たり前のようにできる火起こしも、キャンプ初心者は意外に手こずるもの。そこで、今回は火起こしの道具・方法から焚き火のコツ・注意点までを「たき火ヴィレッジ〈いの〉」の猪野正哉さんが徹底レクチャー。基本をマスターしたら、いざキャンプ場へ!

【教えてくれた人】
たき火ヴィレッジ〈いの〉/猪野正哉さん
薪割り、火起こしなどが体験できるアウトドアスペースを管理。焚き火を通じて自然や火の魅力、怖さの面を伝えている。キャンプはもちろん登山も趣味で、幅広くアウトドアに親しむ。

薪と着火剤があれば大丈夫?

基本的に、薪と着火剤があれば火は起こせる。だが、焚き火の世話をする際にはグローブや火バサミといった防護のための道具が必要だ。なお、キャンプ場によっては直火禁止のところも。その場合は焚き火台を使うようにしよう。焚き火台はレンタル可能な施設もあるので、直火の可否も含めて事前に確認を。

まず用意すべき道具はコレ

20180625_1_01 (1)斧・ナイフ
斧(またはナタ)は薪を細かくしたいとき、ナイフは枝の皮をむくときなどに重宝。
(2)火バサミ
主に火に薪を投入したり、燃えている薪をずらしたりするときに使う。長めのものが安心。

20180625_1_02 (3)グローブ
薪割りをしたり、火に薪を投入したりするときに着用。熱に強い革製が◎。
(4)ライター・マッチ
着火の際の必需品。愛煙家でないと忘れがちなので要注意。

20180625_1_03 (5)着火剤・焚き付け
着火剤はジェル状のものや小分けできるものなどが主流。新聞紙や牛乳パックでも代用できる。
(6)ガストーチ
これを使えば火起こしは簡単。なかなか着火しないときの最終兵器に。

火起こしの手順は「細い薪から太い薪へ」

小枝や細い薪から燃やし、徐々に薪を太くしていくのが火起こしの基本的な流れ。太い薪しかない場合は斧やナタを使って細かくしておこう。キャンプ場の清掃状況によっては焚き付けや薪に使えそうな枝が落ちていることもあるので、それらを探して使うのも手。

基本の火の起こし方

20180625_1_04 (1)必要な道具を揃えて場所を決める
まずは焚き火で使う道具一式を揃える。火への影響を考え、風向きに注意して場所を決める。

20180625_1_05 (2)火起こし用の細い枝を準備する
火起こしで使う枝を用意。外側が湿っていても中は乾いているので、ナイフで皮をむくとよい。

20180625_1_06 (3)大きな薪を斧で割る
市販の薪は太めのものが多い。焚き付けで使う分などは斧で割って細かくしておこう。

20180625_1_07 (4)割った薪を太さ別に揃える
枯れた杉の葉、枝、細い薪、太めの薪というように、燃やす順に分けておくと◎。

20180625_1_08 (5)焚き付けの上に細い枝を置く
焚き付け(写真は杉の葉)を一番下に敷き、その上に細い枝や薪を放射状に並べる。

20180625_1_09 (6)隙間を作りつつ中太の薪を重ねる
中程度の太さの薪を重ねる。空気が通る隙間を確保するために、薪は重ねすぎないこと。

20180625_1_10 (7)焚き付けに下から火をつける
下に敷いた焚き付けに点火。火は上昇する性質があるため、下から上へと次第に広がっていく。

20180625_1_11 (8)火の勢いが出てきたら太めの薪を入れる
細い薪に火がついたら太めの薪を投入。そのつど火の勢いが上がるのを待ち、一度に大量に入れないように。

焚き火の薪は濡らさず、なるべく乾いた状態に

20180625_1_12

トラブルなく焚き火を楽しむために、まず気をつけたいのは薪を濡らさないこと。薪が濡れていると燃えにくいばかりか、火の粉が飛んでウエアに穴があいてしまったり、ヤケドしたりする可能性も。雨上がりなどで湿気が残る地面に薪を置く場合は何かを敷いたり、薪を包めるバッグなどがある場合は木に掛けたりして、濡らさないように注意が必要だ。また、市販されている薪でも完全には乾いていないこともある。その場合は焚き火台の周りに置いて、できるだけ乾かしてから使うようにしよう。

落ち葉を焚き付けにするのはNG

20180625_1_13

乾いた葉は燃えやすいので、つい焚き付けに使いたくなるが、これはNG! 風で吹き飛ばされて火事の原因になる恐れもあるので、くれぐれもご注意を。

自然の中でのんびり火と向かい合うひとときは、キャンプをよりいっそう思い出深いものにしてくれる。火起こしは基本さえ覚えてしまえば、それほど難しいものではないので、あとは実践あるのみ。この夏こそ火起こしの経験を積んで、アウトドアスキルを高めようではないか!

●教えてくれた人
たき火ヴィレッジ「いの」/猪野正哉さん
薪割り、火起こしなどが体験できるアウトドアスペースを管理。焚き火を通じて自然や火の魅力、怖さの両面を伝えている。キャンプはもちろん登山も趣味で、幅広くアウトドアに親しむ。

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(出典:『別冊フィールドライフ キャンプ大全』
(エイサイト編集部:ヨシダ)

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PROFILE

フィールドライフ 編集部

フィールドライフ 編集部

2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。

フィールドライフ 編集部の記事一覧

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