煮込み・ロースト・蒸し・揚げ物!基本のダッチオーブンレシピ4選
フィールドライフ 編集部
- 2020年04月11日
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アウトドアのみならず、家庭の食卓でも人気高騰中。キャンプの定番調理道具「ダッチオーブン」の魅力を改めて見直しました。
調理を何役もこなすキャンプ料理の必携装備
柔らかなローストビーフや人気のアヒージョ、色とりどりのパエリア、クリスピーなポテトからもち肌パンケーキまで……。キャンプ料理をとことん楽しみたい人がぜひ持つべき調理器具がダッチオーブンだ。
「ダッチオーブンは、1台で何役もの調理をこなし、料理の幅が格段に広がることから〝魔法の鉄鍋〞と呼ばれる優れた道具です。鍋ごとサーブする豪快な食卓風景もダッチオーブン料理ならではの楽しさですね」とは、ダッチオーブンの所有数が優に20を超えるという小雀陣二さんだ。
今回は、アメリカ開拓時代に始まり、いまもなお愛され続けるオーセンティックな調理道具の魅力に迫るとともに、ダッチオーブンの特性を活かした簡単でおいしいレシピをお届けしよう!
Recipe_1 牛肉煮込み新ジャガ添え
時間をかけて作るほろほろ食感
何時間もかけて煮込む必要がある硬いスネ肉も、ダッチオーブンの圧力鍋効果を利用すれば驚きの柔らかさ! お肉を主役にした、肉ジャガ風レシピ。
【煮込む】 調理時間目安:約1時間30分
材料
- 牛スネ肉 700g
- 新ジャガイモ 中4個
- インゲン 3本
- 白ゴマ油 30㎖(またはサラダ油)
- あら塩 小さじ1
- 白ダシ 大さじ1
- 日本酒 大さじ1
- 砂糖 大さじ1
作り方
- 肉を100g前後に切り分け、塩をまんべんなくすり込む。ジャガイモはしっかりタワシなどで洗い、半分にカットしておく。
- ダッチオーブンを中火で熱し、白ごま油を入れ、肉の表面をしっかり焦げ目が付くまで焼く。
- 肉が隠れる水量の倍の水、酒を加え1時間じっくり煮込む。途中でアクを取り除く。
- 白ダシ、砂糖を加えてさらにじっくり煮込む。途中で肉を確認し、ほどよく柔らかくなっていたらジャガイモを加えさらに8分、インゲンを加え2分ほど煮込んだらできあがり。味をみて、必要なら白ダシや砂糖を加える。
ポイント
煮崩れを防ぎ、また旨みを内部に閉じこめるために、最初にスネ肉表面全体を強火でよく焼いておくのがポイント。ジャガイモも崩れないよう皮を残しておきます。
熱したダッチオーブンで肉表面をしっかりと焼いておく。
煮込みで蒸発することも考え、たっぷり水を入れる。
ジャガイモの投入は終盤。圧力鍋効果で短時間で火がとおる。
Recipe_2 ゆずと鶏肉のロースト 大葉とクレソン添え
さっぱりおいしいクリスピーチキン
厚みのあるスキレットで香ばしくクリスピーに仕上げたチキン。 いっしょにローストしたゆずがさわやかな風味をもたらします。
【ロースト】調理時間目安:約20分
材料
- 鶏モモ肉 2枚
- ゆず 1個
- 大葉 10枚
- クレソン 1束
- 白ダシ 大さじ1
- 日本酒 大さじ1
- あら塩 適量
- 白ゴマ油 大さじ1(またはサラダ油)
作り方
- 鶏肉は食べやすい大きさにカットし、ボウルに入れ塩、酒、白ダシを加えて揉み込む。炭10個ほどに火をつけておく。
- スキレットに白ゴマ油を入れ中強火で熱し、鶏肉の表面に焦げ目が付くまで焼く。肉をいったん取り出して、水100㎖と塩を適量加え強火にし、ソースを作る。ひと煮立ちしたら小さい器に移す。
- スキレットに底上げの網を入れ、鶏肉とくし切りにしたゆず半分を並べ、フタをして上下5~6個ずつの炭火で10分ほどローストする。
- 焼きあがったら残りのゆずを絞りかけて、刻んだ大葉を少量散らし、クレソン、ソースを添える。
- ポイント
スキレットで焼いて仕上げるだけではなく、2段階調理のローストがポイント。食材にみずみずしさを残し、お肉のおいしさが引き立ちます。いっしょにゆずをローストし、ゆずの香りが全体に立つのもいいですね。
熱したスキレットで鶏肉の両面をしっかりと焼いておく。
ロースト中に焦げないよう、底上げの網を敷いておく。
Recipe_3 豚バラ肉のオクラ巻き新タマネギ添え
野菜を合わせたお手軽蒸し豚巻き
蒸し豚の旨味に歯ごたえのいいオクラと新タマネギを合わせて。 ピリ辛の和風ソースが食欲をそそるひと品。
【蒸す】 調理時間目安:約25分
材料
- 豚バラ肉 400g
- オクラ 8本
- ショウガ 20g
- 新タマネギ 1/2個
- あら塩 適量
- 片栗粉 適量
- 白ゴマ 小さじ1
- ブラックペッパー 適量
- <ピリ辛ゆずソース>
- ゆず 小1個
- かんずり 大さじ1/2
- すりゴマ 大さじ1
<おろしポン酢ソース>
- 大根 10㎝
- ポン酢 適量
作り方
- タマネギは薄くスライスし水に浸け、ショウガは皮を剥いて千切りにする。器にかんずり、すりゴマ、ゆずの絞り汁、ゆずの皮の表面を数枚削り切って細かく刻みんだものを加えてよく和えてなじませる。大根をおろして器に入れ、ポン酢を注ぐ。
- 豚バラ肉2~3枚をまな板に敷いて、塩、片栗粉をふり、オクラ1本とショウガ少量を巻く。
- ダッチオーブンに底上げの網と水200㎖を入れて熱し、沸騰したら豚肉巻きを並べ、フタをして10~12分蒸す。
- タマネギの水を切ってお皿に盛り、肉を並べ、ブラックペッパーと白ゴマを振り、2種のソースを添える。
ポイント
水蒸気で火をとおす蒸し料理は、素材の味をとくに活かせる調理法。火がとおりやすい薄切り肉を使うことで短時間で作ることができます。食材がシンプルなのでソースはお好みでアレンジを。
巻くときに片栗粉を振っておくことで蒸しても肉と肉が離れない。
肉はすぐ火がとおるが、オクラは少し時間がかかる。よく確認を。
とうがらしなどで作る新潟県の調味料「かんずり」がとても合う。
Recipe_4 ナスと挽肉のかき揚げ 春キャベツ添え
旨味たっぷり、サクサクの食感
おいしくないわけがない! ナスと挽肉、脂の三位一体。たっぷりのキャベツとレモンを添えてどうぞ。
【揚げる】調理時間目安:約20分
材料
- 合挽肉 300g
- ナス 2本
- 小麦粉 200g
- あら塩 小さじ1
- 白ゴマ油 200㎖(またはサラダ油)
- レモン 1個
- 春キャベツ 1/4個
<ネギソース>
- 長ネギ 10㎝
- 白ダシ 50㎖
- しょうゆ 10㎖
- 白ゴマ 大さじ1
作り方
- 挽肉に塩を振りよく揉み込む。ナスは1㎝ほどのサイコロ状にカットし、ボウルで挽肉と和えておく。
- キャベツを千切りにし、皿に盛る。長ネギを刻んで小さい器に入れ、ソースの材料と混ぜておく。ダッチオーブンに白ゴマ油を入れ、中火で熱しておく。
- ボウルに小麦粉100g、水120㎖ほどを入れ溶いて衣種を作り、1を加えてからめ、薄めのハンバーグのように形作る。
- 衣種を油に少し落とし、泡を出して浮いてくる油の温度が最適。3をキツネ色のやや手前まで揚げ、皿などに敷いたキッチンペーパーに上げる。
- かき揚げをキャベツの横に盛り、くし切りにしたレモン、ソースを添えればできあがり。
ポイント
蓄熱性の高いダッチオーブンを使えば油の温度が下がらず、失敗しがちなかき揚げも簡単にサクっと揚げられます。おダシの効いたさっぱり和風ソースであっさりとお楽しみください。
挽肉は衣種と混ざりにくい。多少かたまりでもよしとする。
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文◎福瀧智子 Text by Tomoko Fukutaki
写真◎亀田正人 Photo by Masato Kameda
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PROFILE
フィールドライフ 編集部
2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。
2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。