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美味しい魚を釣りたい! 初心者に最適! スーパーライトジギング

釣りにはいろいろな種類があり、ふと「釣りをしたい」と考えた時、どんな釣りをやったら良いか分からない人も多いだろう。ただやるからには、美味しい魚を釣り上げて食べたい。そこでオススメなのが、遊漁船の釣り。
高確率で魚を手にするにはこれが一番。今回は「釣り&アウトドアスタイルマガジン」をテーマにweb配信する『HEAT』とのコラボ企画として、フィールドライフ編集部の仲間とともに挑戦した。

初心者ほど、船の釣りがいい

釣りには様々なスタイルのものがあるが、初心者でも魚を手にするまで近道なのが遊漁船からの釣りだろう。船なら、魚がいる場所まで船長が連れていってくれるし、さらに釣り方が分からなければ、船長が教えてくれるからだ。

今回、遊漁船での釣り、そして釣り上げた魚を美味しく食べるということを楽しむべく、枻出版社のフィールドライフ編集部でメンバーを募りチャレンジすることになった。

釣り場として選んだのは、編集部のある都内からアクセスのよい、千葉県の大原の遊漁船「広布号」。「スーパーライトジギング(以下SLJ)」という釣りスタイルで出船しており、他のお客さんと同船する乗合船というスタイルで楽しむことにした。今回は、様々な釣り経験のある森岡淳平が舵を取り、釣り初心者の小出健太郎、大垣柚月、大垣の友人の石垣直紗というメンバーで挑戦することになった。

ネット予約ができる船もあるが、まずは電話で予約したい。予約時に、初心者がいることを伝えておけば、船長もフォローしてくれるはずだ。今回、初心者メンバーはレンタルの道具をお願いした。また用意すべき釣具などを確認しておこう。早めに計画、予約しておきたい。

手軽に楽しめるSLJ 掛かる魚も多彩!

今回は、SLJの経験者である森岡が乗船予約を行った。ちなみに今回のSLJという釣りは、鉛やタングステン製のルアー(疑似餌)の「ジグ(メタルジグ)」を使った釣り。このジグを使った釣りをジギングと呼び、ジグを海底や魚の反応が出ている層に沈め、ラインをリールで巻き取りながら、時にロッド(釣り竿)を動かし、ルアーをエサと認識させて喰いつかせる釣り方だ。その最もライトなスタイルが、SLJというわけである。使用するジグの重さも軽く、老若男女楽しめる釣りとして、近年全国に広がった釣りだ。釣れる魚は地域ごと季節ごとに異なり、今回の大原沖での釣行シーズンは、イナダ(ブリの若魚)、ヒラマサ、カンパチ、マハタ、マダイ、カサゴ、そしてスマガツオなどが釣れている感じであった。どれも美味しい魚だ。

小さなジグを操り、様々な魚を狙うSLJ。30~60gを軸に80gまでの軽いジグを使用するので、初心者でも手軽に体験できる。

より快適に、楽しむための釣りをするまでの準備

釣行当日、メンバーは集合場所の港へ到着。それぞれが普段使用しているアウトドアウェアをしっかりと着込み準備OK。履物は、長靴や防水ブーツを用意してきた。船内の足元は海水が流れており、濡れても大丈夫な履物が必要だ。さらに船酔い対策のために事前に「酔い止め」を飲んでおく。そして乗船後は、指定された釣り座(船内で自分が釣りをする場所)で、釣り道具の支度をしていく。

今回は森岡がルアーを用意。ちなみにレンタルタックルは、ロッドにリールが装着されたもの。それ以外の道具は、用意しておく必要がある。ルアーフィッシングの場合は、糸(ライン)の先に、ルアー(今回はジグ)を取り付けるだけのシンプルな道具立て。ルアーを用意し、ルアーの結び方さえ覚えておけばすぐにチャレンジできるのだ。今回は、経験者の森岡が結び方、道具の使い方、ロッドの動かし方を乗船してすぐにメンバーにレクチャー。教えてくれる人がいなければ、船長に聞けば教えてくれるはずだ。

港へ集合したメンバー。朝早くで少々眠いが、気合は十分。あとは、釣り方を覚えて、釣るだけだ。
森岡が準備してきたルアーを選ぶ大垣、石垣。様々なジグを見て、「この色かわいい~」と思わず声がでる。まずは自分の好みを選んでいく。
今回、用意してきたのは、ハヤブサ社のジグ。写真左列上から、ジャックアイ TG、同TGスイム、同マルノミー、写真右列上から、タイラバ・フリースライドTGヘッドコンプリートモデル、ジャックアイ クネクネ、同マキノミー。マルノミー、クネクネ、マキノミーは、フック(ハリ)付き製品のため、そのままラインを結ぶだけで、すぐに使用可能。今回は、SLJ船であったが、船長に許可を得て、タイラバも用意した。

使用するジグの重さは合わせ巻きと、ジャークで攻略!

出港後、釣り場まで40分ほどで到着。船長の合図でジグを沈めていく。メンバーは皆、60gのジグを選び落としていく。今回、予約時に使用ジグの重さを確認したところ、60g、80gとのことで、その重さのものを準備してきた。

ちなみにジグは、それぞれに動きの性能が異なる。ラインを巻き取るだけで泳ぐものもあれば、ロッドを上方にしゃくり上げ、ロッドを倒していくと同時にラインを巻き取る動作を繰り返していく「ジャーク」と呼ぶ動きでジグを操り魚にアピールしたり、落ちていく時にヒラヒラと動いてアピールするなど、様々なものがある。それらの動きをいろいろと試していき、魚が喰いつくパターンを見つけることが、ジギングの面白さでもある。

今回、まず初心者組には、ジャックアイ マキノミーや同クネクネなどの、巻くだけでジグがアピールするモデルからスタートしてもらった。巻くスピードの強弱だけで誘えるので、初心者でも扱いやすい。そしてジグを投入し、海底に到着して「トンッ」と感じたり、ラインが「フワッ」となったら、海底に掛からないように、すぐに巻き上げるように指示を入れる。

初めは道具の扱いがぎこちなかった初心者メンバーも、すぐに動作を取得していった。

道具の使い方、ジグの操作法をまずはレクチャー。初めてなので、聞くほうも真剣。だが、覚えてしまえば簡単な操作だ。

高級魚をキャッチ!

さて釣果はというと、最初のポイントで、同船の仲間のジャックアイ マルノミーにスマガツオがヒット! これはかなり美味しい魚。今回の先生役である森岡は、その数分後、海底付近で魚からの反応を捉えた。ジャックアイ マキノミーのただ巻きにヒットして上がってきたのはマハタ。「これ何て魚ですか~?」と、隣にいる石垣から声が出る。高級魚だ!

先生役として乗船し、まずは釣果を得て安心したのか、森岡の皆へのレクチャーもより熱が入る。もちろん森岡の魚のキャッチを見て、メンバーもより気合が入る。皆はジグの色を変え、巻くスピード、ジャークのピッチなどを試して、当たりパターンを探していく。そんな中、ヒットさせたのは大垣。「あれ? なんか掛かっているかも? 魚かな?」などと言いつつ、周りは「慌てず慎重に巻き上げて!」と指示が飛ぶ。魚が大きく抵抗したら巻く動作を止め、抵抗が弱まったらどんどん巻くように指示。そして見事、ネットに収まったのは、こちらもマハタ。初めての釣り、初めての魚が、高級魚のマハタだ。

まず船上の上がったのは、スマガツオ。これはかなり美味しい魚。皆、気合が入る。
幸先よくヒットさせることができた森岡。ジャックアイ マキノミーを軽く投げ、海底からのただ巻きでの誘いに喰いついた。美味しそうなマハタだ。
森岡のアドバイスを得つつ、大垣は慎重に巻き上げ、ついに魚を浮かせた。すぐに森岡がフォロー。
キャッチしたのは、高級魚のマハタ。誰かが釣れば、周りも嬉しい。船上でワイワイやれるのも、手軽なSLJならでは。

タイラバでもキャッチ 初心者に優しい釣り

その後、森岡がカサゴ、そしてマハタを追加。ここで休まずに頑張っていた石垣に、試しにタイラバを提案。森岡がタイラバ用のタックルを貸し、タイラバを沈めて探っていく。ちなみにタイラバの使用方法は、海底にタイラバが着いたら、すぐに一定の速度でラインを巻いてくるだけというもの。巻くことで後方のネクタイと呼ばれるラバーが、ヒラヒラと動いて魚を刺激する。マダイを釣るために誕生したルアーだが、マハタなどの魚にも効果的だ。そして、このタイラバに見事ヒット! 「あ~何か掛かった。重い~」と言いつつ巻き上げていくと、時折ラインを出す引きをみせる。慎重なやりとりで、船長の差し出すネットに無事収まったのは、この日一番のマハタであった。

釣り上げた石垣は、とにかく嬉しそうだった。諦めずにやり続けた結果だ。
携帯でも撮影。友達にすぐに報告! あとは美味しく食べるだけ!
森岡が追加で釣り上げたマハタ。ジャックアイ クネクネの巻きの誘いにヒットしてきた。「巻くだけで誘えるので、初心者にも最適ですね!」
30㎝ほどのカサゴもキャッチ! ジャックアイ マルノミーを海底から2回小さくジャークしたところでヒット!
大垣がヒットさせたテンス。珍しい魚。もちろん普段は見ることのない魚。こういった魚との出会いも、釣りの面白いところ。

十分な釣果で、一日を満喫! 帰ってからは美味しい料理を堪能

この日、メンバーが釣り上げたのは、マハタ7匹、カサゴ1匹、スマガツオ1匹、テンス1匹(リリース)の十分な釣果であった。そして釣り上げた魚は、その後、都内の森岡の知り合いの店に持ち込み(通常は持ち込みは受け付けていないが、今回はお願いして特別に)、美味しい料理にしてもらった。釣り上げた魚を美味しく食べるというのも、釣りのひとつの愉しみだ。もちろん食事とともに、釣りの話で盛り上がったことは言うまでもない。

誰でも簡単に挑戦でき、しかも釣れるSLJ。ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか?

釣りの後は知り合いの店で打ち上げ。乾杯のあとは、その日の釣りの話で盛り上がる。
石垣は、「マハタが掛かったとき、重くてこんなの釣りあげられないと思ったけど、釣り上げたときは本当に嬉しかったです。そして釣りの後はこんなにおいしいお魚が食べられるなんて、釣りって最高の趣味ですね。」と楽しそうに話していた。
二人とも初めての釣りがよほど楽しかったようで、「また行きたいです。釣りにハマりそう。次回はいつ行けますか?」と森岡に話していた。
マハタ・スマガツオの刺身。特にスマガツオの刺身は脂がのっていてあっという間に完食。釣り人でなければめったに食べられない魚を食せるのは、釣り人の特権である。
マハタのお鍋。骨から丁寧に出汁を取って作るお鍋は、上品な味で、絶品であった。
マハタ&カサゴの唐揚げ。レモンを掛けて、ポン酢に浸して頂いた。これもまたジューシーで絶品!
【取材協力】

HEAT
https://heat-hayabusa.com/

広布号(千葉・大原港)
TEL:070-3526-1091
https://www.koufugou.com/

全長20mの大型船。そのため船上で、ゆったりとスペースを取って釣りを楽しむことができる。個室トイレもあり、さらに船室は広く寒い冬の移動時に快適。船内には、ポットや電子レンジもあるので、カップラーメンを食べたり、温かいお弁当を食べたりすることもできる。船長の野島幸一さんは、親切丁寧なため、初心者でも安心だ。

居酒屋・しみ亭

住所:東京都世田谷区梅丘1-22-4
グローリア初穂梅ヶ丘B102号・右
TEL:03-5799-6147

今回、魚の持ち込みは普段は受け付けてないが、店主のご厚意で特別に釣り上げた魚を料理してくれた「しみ亭」。普段から新鮮な魚の刺身をはじめ、様々な美味しい創作料理を提供。ついつい長居してしまう雰囲気のお店だ。

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PROFILE

フィールドライフ 編集部

フィールドライフ 編集部

2003年創刊のアウトドアフリーマガジン。アウトドアアクティビティを始めたいと思っている初心者層から、その魅力を知り尽くしたコア層まで、 あらゆるフィールドでの遊び方を紹介。

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